2007-07-24

ハリーポッターの物語が中二病臭くなってきた

HarryとVoldemortは、最強の剣ならぬ、最強の魔法棒を探しています。 ビードルなる詩人に語られし伝説  昔々、あるところに、三人の兄弟がいて、夕暮れ時に、人さびしく風吹き付ける小道を旅していた。ある時、兄弟は、深くして、泳ぎ渡ることも怪しげな川岸にたどり着いた。しかし、彼等は魔法の術を心得ており、魔法棒の一振りで、怪しげな水面の上に、見事な橋をかけ上げた。さて、橋の中ほどに、外套で深く身を包みしものが、道をふさいでいた。  死が彼等に語りかけた。死は三兄弟が、溺れ死ぬべき定めの川を渡った事に、憤慨していた。しかし狡猾な死は怒りを隠し、兄弟の魔法の術を褒め称えた。そして、各々に、己から逃れられた褒美を取らせよう、と云った。  戦いの好きな長男は、この世で最も強い魔法棒を願った。決闘において常に所有者を勝たしめ、まさに死を克服した者にふさわしい魔法棒を。そこで死は、川岸の木の枝から魔法棒をこしらえ、長男に与えた。  うぬぼれた次男は、死をあざけり、死人を呼び戻す力を持った石を願った。そこで死は、川岸の石を与え、人を死から呼び戻す力を持っていると言い含めた。  死は、三男の望みを訊ねた。三男は分別を持っており、三兄弟のうち最も賢明であった。三男は死を信用していなかった。三男は死に付きまとわれずに、ここから安全に立ち去れるものを求めた。そこで死は、渋々、自分の着ていた透明なる外套を与えた。  そして死は道を譲り、三兄弟は再び旅を続けた。彼らの為しえた冒険と、死からの贈り物を話の草に。  その後、兄弟は互いに別れ、各々の道を歩んでいった。  長男は一週間ばかり旅を続け、異郷の村にたどり着いた。古の魔法棒によって、彼は道中の厄介者に負けることはなかった。厄介者の死体をそのままに、彼は宿をとった。そして死より譲り受けし強い魔法棒と、無敵の己を吹聴した。  その夜、別の魔法使が、長男が酔いつぶれて寝ている隙に、魔法棒を奪い取り、喉笛を切り裂いた。  そして、長男は死の所有するところのものとなった。  次男は自分の家に帰り、孤独に暮らした。そこで次男は、死を取り消さしむ力を持った石を手中に持った。興味と羨望により、かつて次男が愛した、今はなき女を、面前に呼び出した。  悲しくも冷たくもあり、ベールにて分かたれてはいたけれど、女は死ぬべき定めの世に帰り来たが、真にこの世のものならず、あたりを漂っていた。次男はより所のなさに発狂し、自殺して、その身の置き所を女と同じくした。  そして、次男は死の所有するところのものとなった。  死は長の年月に渡って三男を探したが、見つけられずにいた。遂に三男は老年に達し、透明なる外套を脱いで、息子に譲った。三男は古き友たる死を迎え入れ、喜んでこの世を去った。  なんというか、次男の部分だけ日本語で表現できない。

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