2012-01-22

コダックモーメント

What Happened To Kodak’s Moment? | TechCrunch

コダックの131年の栄華、デジタルカメラへの取り組みの遅さ、過去の栄光を捨てきれないプライド、富士フィルムとの戦い。結局何もなくなってしまったので、過去の膨大な特許を利用して、特許ゴロに成り下がった。そして、破産回避の再建手続きに至る。コダックの歴史と経緯をかなり掘り下げて、しかも簡潔にまとめてある。

一方、富士フィルムはどうなったかというと、コダックよりだいぶマシだ。今や、液晶ディスプレイに必要なフィルムのシェアの大部分を占めているそうである。また、化粧品や健康食品にも手を出している。個人的にはあまり好きではないが、儲かることは確かだ。古典的なカメラやフィルム事業は、規模を落として細々と続けているそうだ。まあ、会社の起源というプライドから続けているのだろう。社運をかけるほどではないから、経営に影響が出るほどの赤字にもならないということだろう。

ただ、どうもこれを読んでいると、既視感を覚える。いま、日本企業は技術の分野で振るわない。デジタルカメラでコダックを打ち破ったソニーなど、今はもう落ち目だ。思うに、時代がハードウェアからソフトウェアに移行しつつあるのに、いまだにハード屋の気概が抜けてないのではないだろうか。このまま、昔のアメリカ企業と同じ轍を踏むのだろうか。

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