トーマス・マロリー卿の書いたアーサー王の死を読むと、当時の騎士は何十キロもあるプレートアーマーを着用の上、盾と長剣を持って屈強な馬に乗り、ランスをかざしてジョストを行ったように読める。
ところで、そもそも、アーサー王という人は、五世紀から六世紀ごろを生きていたとされる人物である。一方、我々ファンタジー好きが良く知る、プレートアーマーは、十四世紀からのものである。というのも、西洋で鋼を大量に作れるようになったのは、ふいごが登場する十五世紀以降の事である。一応、定義から言えば、プレートアーマーというものはあったが、私にはラメラーと何が違うのか良く分からない。チェインメイルならあったのではないかと思う。
剣についても疑問だ。よくあるアーサー王の絵には、まるで十字軍が使っていたような十字架の形の柄をした剣が描かれているが、そもそも当時は鋼がなく、そんな細身でかっこいい剣が作れたとは思わない。もろい木炭まじりの鉄だから、剣身は不恰好に太かったはずだ。ランスなんてあったかねぇ。
まあ、全イングランドの支配者、アーサー王なんてのは、そもそも存在しなかったのだから、どうでもいいといえばどうでもいいのだが。
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