PSY RDOについての説明。
RDOを、誤解を恐れず大雑把に説明すると、画質劣化と、ビットレート削減の、ちょうど最適なところを選択する方法だ。ビットレートを下げると。もちろん画質が劣化する。しかし例え画質が多少劣化しても、それ以上にビットレートを下げることができるならば、それは画質が上がったといえる。より少ないビットレートで、よりマシな画質を得られるわけだ。
そして、このどこまで画質劣化を劣化させて、ビットレートを節約していいのかという答えを求めるのがRDOである。あまった分のビットレートは、また別に使えるという寸法。
さて、この画質劣化具合を、どのように計測するかという事が、問題になる。画質を簡単に数値で比較する方法として、PSNRとかSSIMなどがあるが、人間の目はPSNRやSSIMで画質を見ているわけではない。たとえこれらの数値が高くても、人間の目にはより劣化しているように見える画像もある。
PSY RDOは、この画質劣化具合の計測方法に対する改善で、より人間の目に対して、高画質に見えそうなものを、高く評価するという内容。何でも「複雑さ」とやらで判断しているのだとか。AQやPSY RDOを使っている場合、PSNRやSSIMで画質を語るのはもはや意味が無い。自分の目で評価すること。違いが分からないなら、それは自分の目、および再生環境では、画質が上がっても下がってもいないということだ。
しかしPSY RDOはすばらしい。
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