白波五人男で最後まで分からなかったセリフの意味が分かった。
弁天小僧「騙りが露れたその時は、送られる氣で新らしく、晒布を一本切つて來たのだ」
渡世人などの伊達を好む男は、腹にサラシを巻くものだ。これは腹を保護する役目もあるのだが、ファッションとしての意味合いも強い。もし、喧嘩沙汰になって重症を負い、サラシを見られるような事態になったとき、そのサラシが汗や垢で汚れていたり、シワだらけであると、みっともない。そこで、ひょっとしたらそういう事態になりそうな時には、見られても恥ずかしくないように、新しいサラシを巻いて出かけるのだ。切るというのは、サラシを作ることだ。当時、サラシというものが売られていたわけではない。売られているのは単なる布である。そこで大きな布切れから、サラシにちょうどいい大きさに布を切るのだ。
私も疑問に思っていたセリフでした。ご教示ありがとうございました。
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