つけペンを使うのが楽しくなってきた。細い字から太い字まで、自在に書くことが出来る。万年筆では、こうはいかない。確かに、ある程度太くすることはできるが、そもそも万年筆では筆圧が必要ないので、ペン先が傷む以前に、わざわざ筆圧を強くしようとは思わない。つけペンは面白い。
ただし、つけペンは携帯性に難がある。ペンの他に、インク壺を持っていかなければならない。それに、立ったままメモ帳に書き殴るということは、なかなか難しい。できなくもないが、ボールペンという文明の利器がある以上、無駄な過労と言わざるを得ない。
そもそも、我が国の筆記具の歴史を省みるに、明治以前までは、みな筆を使っていた。鉛筆や西洋のペンは、もちろんそれ以前に入ってきていたのだが、本格的に使われるようになったのは、明治以降である。
筆を携帯するための道具として、矢立というものがある。これは、みな言葉だけは知っていても、実際に、どういうものかは知らないと思う。怪しげな古道具屋を回れば、実物を見ることができる。以前買おうかとも思ったが、無意味に高いのでやめた。
矢立というのは、キセルやパイプのような形をしている。筒の部分に、筆が収まっており、膨らんだ部分が、ちょうつがいのフタで開くようになっており、そこに墨が入れてある。使う際には、水をいれて墨を溶かして書く。この水を入れる道具というのが別にあるのだが、これもまた面白い。大抵は金属で作ってあるのだが、かなり手の込んだ造形がしてある。美術品としての価値もあるのだ。
とはいえ、矢立と水差しは金属製で、かなり重い。あまり持ち歩きたいとは思わない。
タイトルだけ見て矢立肇はつけペンを使っているのかと思った俺ガイル。
ReplyDeleteアニメはちょっと分かりかねます。
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