Video projector button infringes copyright at 16:9 - Boing Boing
著作権は不思議だというお話。
JWZは、新しいプロジェクターのリモコンのボタンの説明書に、次のような文面を見つけた。「プロジェクターが商用利用、もしくは、公共の場で使用されている場合で(例えば、喫茶店やホテルなど)、画像のサイズが16:9のアスペクト比に、押し縮められ、または、引き伸ばされているとき、オリジナルの画像の所有者の著作権を侵害するかもしれません」
こんなちっぽけなボタンひとつで! 議会が16:9を著作権侵害と判断すると思うのか?
解説をすると、だいたいどこの国でも、著作権には、同一性保持権という概念がある。これは、著作物を、その著作権者の意図に反して改変することを禁止するものである。この注意書きは、アスペクト比を、著作権者が本来想定していない比にリサイズすることは、改変にあたるという見解からだろう。
ただし、アスペクト比などというものは、いつ押し間違えてもおかしくないリモコンのボタンで、簡単に切り替えられるのである。現行の著作権法を馬鹿正直に解釈すると、こんなトンデモ注意書きができあがるのだろう。
ちなみに、日本では、著作権法の第二十条の二項の三に、以下のような適用除外の文面があるので、この注意書きは必要ないと思われる。
2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
三 特定の電子計算機においては利用し得ないプログラムの著作物を当該電子計算機において利用し得るようにするため、又はプログラムの著作物を電子計算機においてより効果的に利用し得るようにするために必要な改変
まあ、「プロジェクターは16:9以外のアスペクト比にも設定できるではないか。その操作方法を学んで使わないのは、利用者の怠慢である。また、うっかり間違えてボタンを押したというのは、言い訳に過ぎない」、などという、トンデモ訴訟が起こる可能性はある。
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