柳田國男は、「木綿以前の事」、「何を着て居たか」、「昔風と當世風」、「働く人の着物」において、やたらと木綿が汗を吸い、また乾きにくいことをもって、日本の風土に合わないことを嘆いている。
どうもこれが、今日の私には実感できない。よく、汗のために、シャツを着たほうがいいというではないか。あの言葉は間違っているというのか。
ふとあるきっかけで、柳田國男の文章を実感した。確かに、木綿は日本の風土に合わない。
この前、某検索巨人のロゴの入ったシャツを手に入れた。一二回袖を通した後、すっかり忘れていたのだが、昨日、ふと着てみようという気になった。着てみると、なんだか非常に蒸し暑い。着替えるのが面倒だったので、そのままジョギングに行ったところ、汗水になってしまった。これはどうしたことだとシャツをタグを見ると、100% COTTONと書いてある。なるほど、木綿か。
私は普段、どんなシャツを着ているかというと、ポリエステル70% 木綿30%のシャツを着ている。さらに私は、運動をするときのために、すばらしいシャツを持っている。このシャツは、ポリエステル100%で、しかも生地がメッシュ状になっており、非常に乾きやすい。それ故、真夏の炎天下の中、ジョギングをしても、汗でべっとりとすることがない。
ポリエステルが開発されたのが、ググッた結果のあるソースによると、1958年である。もとより高級な布ではないが、実用化されて、ユニクロで買えるようになったのは、さらに時代が下り、実に最近の話である。
なんということだ。現代に生きる私は、ポリエステル以前の事すら、分からなくなりつつある。
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