さて、今年も残りわずかとなった。そこで、今年も鬼を笑わせてみようと思う。
まず、PCの未来を予想してみる。
CPUの性能は、なにかすごい技術革新がない限り、あまり期待できないだろう。たしかに、より多くのコアやGPU内蔵といった未来はある。しかし、CPU自体のパフォーマンスの向上は、近年、実にわずかである。
そもそも、CPUのパフォーマンスを、最大限に使う必要がある状況も、今ではほとんど存在しない。ブラウザはそれほど重くはない(ただしIEとFirefoxをのぞく)。PCゲームのパフォーマンスは、ほとんどGPUに依存している。もはや、CPUは、十分に早いのだ。現代では、CPUの実行時間を100%必要とする処理は、動画のエンコードぐらいなものであろう。
GPUは、今後もしばらく、性能向上が続く。ただし、GPUの新機能を使ったPCゲームは、次世代コンソールが登場するまで待たねばならない。これは、後述する。
SSDの未来。SSDは、容量を増やす必要がある。まだ、SSDの容量は十分ではない。
ソフトウェアの未来。我々は何としても、Windows XPとIEの害悪から解放されねばならない。Windows XPは、もはや使われるべきではないし、IEはブラウザとは到底認め難い。32bitコードも、いずれ何とかしなければならないが、これは、もう10年ぐらいは、どうにもならないだろう。
PCゲームの未来。ここでいうPCゲームとは、MS Windows上で動くゲームのことだ。PCゲームの未来は、あまり明るくない。
そもそも、PCゲームの人口というのは、もともと、そう多くはないのだ。今では、コンソール向けにゲームを開発するついでに、PC版も提供するといった感じになっている。マルチプラットフォームの何が問題かというと、ゲームの設計自体が、コンソールを前提としたものになってしまうことだ。
特に、現行のPCゲームのUIや操作性は、まったくもって洗練されていない。では、コントローラーを使えばいいかというと、そういうわけでもない。大抵の3Dゲームは、コントローラーを入力装置として遊ぶには、極めて苦痛である。私には、3D FPSゲームをコントローラーでプレイする人間の親指の精度が理解出来ない。
ゲームがコンソールに合わせられるということは、GPUの新機能が宝の持ち腐れになってしまうことをも意味する。たとえば、Geometry ShaderとかTessellationなどといった機能は、いまだにあまり活用されていない。PCゲームの市場の規模を考えると、わざわざPC専用に新機能を実装するほどのコストに見合った利益が得られないからであろう。
総じて、PCゲームの未来は暗い。
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