2011-05-28

ルーミスの著作権は一部存続しているはず

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上記スレを読んでいて、以下のレスが気にかかった。

ルーミス pdfでぐぐれ、違法サイトでもなんでもない

ルーミスは50年以上前に死去した人物なので
著作権関係が失効しているんだよ

アンドリュー・ルーミスは1959年になくなった。したがって、日本国内では、原書の著作権は2010年に失効しているといいたいのだろう。

しかし、おそらく違うはずだ。日本国内では、まだ一部の著作物の著作権が存続しているはずである。彼の著作は6冊ある。

  1. Fun with a Pencil (1939)
  2. Figure Drawing for All It's Worth (1943)
  3. Creative Illustration (1947)
  4. Successful Drawing (1951)
  5. Drawing the Head and Hands (1956)
  6. The Eye of the Painter (1961)

このうちの、最初の3冊の著作権は、日本国内ではまだ存続しているはずだ。何故ならば、戦時加算があるからだ。ルーミスはアメリカ人であり、著作物はアメリカ合衆国で公開されている。一部の著作物は、終戦前に公開されている。これは戦時加算の対象になる。ということは、

1939年に公開されたFun with a Pencilの著作権は、2020年5月22日(3794日)まで、
1943年1月1日に公開されたFigure Drawing for All It's Worthの著作権は、2019年4月29日(3405日)まで、
1947年(日付不明、仮に1月1日で計算)に公開されたCreative Illustrationの著作権は、2015年の4月29日(1944日)まで、
著作権が存続しているはずである。

後の3冊は著作権が切れている。Successful Drawingは戦時加算が483日しかないので、2011年4月29日に著作権が切れているはずだ。あれ、つい先月なのか?

戦時加算に暦年主義が適用されないというのが、また計算しづらい。

終戦前に公開されて、作者が終戦後に死んだ著作物の著作権の保護期間は、不平等な戦時加算という仕組みのせいで、実に違和感がある。我が国は未だに敗戦国のなのだ。

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