2011-11-10

Skyrimのデザインについて思う

Skyrimの発売まで、間近になっている。まだ発売されていないとはいえ、Skyrimの内容については、事前の発表でだいたい明らかになっている。それをまとめているWikiも存在する。

Skyrim:Skyrim - UESPWiki

この情報を元に、Skyrimについて考察しようと思う。

Skyrimは、明らかに複雑性を減らす努力をしている。たとえば、Oblivionでは、八つの基本能力、Strength, Endurance, Intelligence, Willpower, Agility, Speed, Personality, Luckがあった。Health, Magicka, Fatigueなどは、これらの能力とレベルアップによる加算によって計算される従属的な能力であった。さらに、剣の威力は、剣自体の強さが、基本能力StrengthとLuck、スキルBladeによって修正された値であった。だいぶ複雑である。

Skyrimでは、この仕組が、だいぶ単純化されている。Skyrimにおける基本能力は三つ、Health, Magicka, Staminaだけである。もうStrengthやLuckは存在しないので、剣の威力は、単にOne-Handedによって修正されるだけである。

私は、この複雑性を下げることが、快適なゲームプレイにつながると思っている。かつてのゲームは、もっと複雑だったのだ。たとえば、Daggerfallでは、走る、泳ぐ、壁を登る、ジャンプするなどといった動作にそれぞれ独立したスキルが存在したし、避けるだとかクリティカルだとかいうスキルもあったし、ある種の敵と友好的になれるスキルもあった。これは、当時はハードの制約で、複雑性を誇れるものが、結局これぐらいしかなかったのである。

今や、ハードは素晴らしく進化した。リアルタイムなシェーダーによる3Dレンダリング、プロシージャルアニメーション、フルボイスは、全く珍しくない。とすれば、複雑性は、このような数値で実現する必要はないのだ。もっと別方法でいくらでも実現できる。

たとえば、MorrowindにあったMark/RecallやLevitationは、存在しない。これはべつに、技術上の問題ではない、自由にワープできたり空を飛べたりすると、ゲーム制作が非常に制限される。あらゆるダンジョンやらクエストは、ワープや飛行の存在を前提に設計しなければならない。聞説、Morrowindでは多くのクエストのアイディアが、「オゥイェア、そんなのレビテーションで切り抜けりゃいいじゃんHAHAHA」などというスタッフのツッコミによって、断念せざるを得なかったらしい。

1 comment:

  1. まあそもそもLuckとかあっても効果がわかんないんですよねえ。与えるダメージとか変わってるのかもしれないですが、プレイヤーが体感できないので意味ないです。

    ゲームブックだと、サイコロと運のパラメーターを比べて足りなかった場合は即死、とかあるので、嫌でも「運」を実感させられましたが。

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