医学賞:
受賞者:Masateru Uchiyama [JAPAN], Xiangyuan Jin [CHINA, JAPAN], Qi Zhang [JAPAN], Toshihito Hirai [JAPAN], Atsushi Amano [JAPAN], Hisashi Bashuda [JAPAN] and Masanori Niimi [JAPAN, UK]
受賞理由:心臓移植を施された患者のマウスにオペラを聞かせる効果の検証について
参考文献:"Auditory stimulation of opera music induced prolongation of murine cardiac allograft survival and maintained generation of regulatory CD4+CD25+ cells," Masateru Uchiyama, Xiangyuan Jin, Qi Zhang, Toshihito Hirai, Atsushi Amano, Hisashi Bashuda and Masanori Niimi, Journal of Cardiothoracic Surgery, vol. 7, no. 26, epub. March 23, 2012.
授賞式への参加: Masateru Uchiyama, Xiangyuan Jin, Masanori Niimi
マウスもオペラを楽しむことができるのだろうか。
心理学賞:
受賞者:Laurent Bègue [FRANCE], Brad Bushman [USA, UK, the NETHERLANDS, POLAND], Oulmann Zerhouni [FRANCE], Baptiste Subra [FRANCE], and Medhi Ourabah [FRANCE]
受賞理由:実験により、自分が酔っていると考えるものは、自分が魅力的であるとも考えることを、確認したことについて
参考文献:"'Beauty Is in the Eye of the Beer Holder': People Who Think They Are Drunk Also Think They Are Attractive," Laurent Bègue, Brad J. Bushman, Oulmann Zerhouni, Baptiste Subra, Medhi Ourabah, British Journal of Psychology, epub May 15, 2012.
授賞式への参加:Brad Bushman, Laurent Bègue, Medhi Ourabah
もちろん科学には実証が重要ではあるが・・・。それにしても、論文筆者のほとんどがフランス人。
生物学と天文学の複合賞:
受賞者:Marie Dacke [SWEDEN, AUSTRALIA], Emily Baird [SWEDEN, AUSTRALIA, GERMANY], Marcus Byrne [SOUTH AFRICA, UK], Clarke Scholtz [SOUTH AFRICA], and Eric Warrant [SWEDEN, AUSTRALIA, GERMANY]
受賞理由:フンコロガシが道に迷った時、天の川を見上げることによって巣まで帰ることができることを発見したことについて
参考文献:"Dung Beetles Use the Milky Way for Orientation," Marie Dacke, Emily Baird, Marcus Byrne, Clarke H. Scholtz, Eric J. Warrant, Current Biology, epub January 24, 2013. The authors, at Lund University, Sweden, the University of Witwatersrand, South Africa, and the University of Pretoria
授賞式への参加:Marie Dacke, Emily Baird, Marcus Byrne, Eric Warrant
フンコロガシが天の川を見て方向を判断できるというのは面白い。
安全工学賞:
受賞者:故Gustano Pizzo [USA]
受賞理由:航空機ハイジャッカーを捕まえる電気仕掛けの仕組みを発明したことについて、この一連の仕組みは、ハイジャッカーを落とし穴にかけ、ハイジャッカーを拘束し、拘束したハイジャッカーを航空機に特別に備え付けられた投下口から投下し、それによりハイジャッカーはパラシュートで地上に落ち、落下地点に、無線によって連絡を受けた警察が待ちうけるものである。
参考文献:US Patent #3811643, Gustano A. Pizzo, "anti hijacking system for aircraft", May 21, 1972.
授賞式への参加:故人なのでなし
すごい発明だ。参考文献が論文ではなく、アメリカ合衆国特許であるのも興味深い。また、1972年のものであるのも興味深い。
物理学賞:
受賞者:Alberto Minetti [ITALY, UK, DENMARK, SWITZERLAND], Yuri Ivanenko [ITALY, RUSSIA, FRANCE], Germana Cappellini [ITALY], Nadia Dominici [ITALY, SWITZERLAND], and Francesco Lacquaniti [ITALY]
受賞理由:一部の人間は、もし人間と水面が月面上に設置された場合、水面上を走る運動能力を有していることを発見したことについて。
参考文献:"Humans Running in Place on Water at Simulated Reduced Gravity," Alberto E. Minetti, Yuri P. Ivanenko, Germana Cappellini, Nadia Dominici, Francesco Lacquaniti, PLoS ONE, vol. 7, no. 7, 2012, e37300.
授賞式への参加:Alberto Minetti and Yuri Ivanenko
化学賞:Shinsuke Imai [JAPAN], Nobuaki Tsuge [JAPAN], Muneaki Tomotake [JAPAN], Yoshiaki Nagatome [JAPAN], Toshiyuki Nagata [JAPAN, GERMANY], and Hidehiko Kumgai [JAPAN]
受賞理由:タマネギが人に涙を流させることは、従来、科学者が考えていたよりも、もっと複雑な生化学作用が関わっていたことを発見したことについて
参考文献:REFERENCE: "Plant Biochemistry: An Onion Enzyme that Makes the Eyes Water," S. Imai, N. Tsuge, M. Tomotake, Y. Nagatome, H. Sawada, T. Nagata and H. Kumagai, Nature, vol. 419, no. 6908, October 2002, p. 685.
授賞式への参加:共著した6人全員
考古学賞:
受賞者:Brian Crandall [USA] and Peter Stahl [CANADA, USA]
受賞理由:死んだトガリネズミを軽く茹で、噛まずに飲み込み、その後の排泄物を注意深く検証したことについて。これにより、どのような骨が人間の消化機構により消失し、またどの骨が消化されないのかを観察するためである。
参考文献:"Human Digestive Effects on a Micromammalian Skeleton," Peter W. Stahl and Brian D. Crandall, Journal of Archaeological Science, vol. 22, November 1995, pp. 789–97.
授賞式への参加:Brian Crandall
うへぇ。しかし、考古学賞?
平和賞:
受賞者:ベラルーシ大統領アレキサンダー・ルカシェンコ、ベラルーシ州警察
受賞理由:ベラルーシ大統領アレキサンダー・ルカシェンコは、公共の場で拍手をすることを違法にしたことについて、ベラルーシ州警察は、片腕の男を拍手罪で逮捕したことについて
授賞式への参加が書かれていない。おそらく受賞者やその代表者は誰も参加しなかったのだろう。残念なことだ。
確率賞:
受賞者:Bert Tolkamp [UK, the NETHERLANDS], Marie Haskell [UK], Fritha Langford [UK, CANADA], David Roberts [UK], and Colin Morgan [UK]
受賞理由:ふたつの関連した発見をしたことについて:一つ目は、牛は横になる時間が長いほど、立ち上がるまでの経過時間が短くなることについて。二つ目には、牛が一度立ち上がったならば、次に横になる時間を予測するのは容易ではないこと。
参考文献:"Are Cows More Likely to Lie Down the Longer They Stand?" Bert J. Tolkamp, Marie J. Haskell, Fritha M. Langford, David J. Roberts, Colin A. Morgan, Applied Animal Behaviour Science, vol. 124, nos. 1-2, 2010, pp. 1–10.
授賞式への参加:Bert Tolkamp
牛だって気まぐれを発揮したいものだ。
公衆衛生賞:
受賞者:Kasian Bhanganada, Tu Chayavatana, Chumporn Pongnumkul, Anunt Tonmukayakul, Piyasakol Sakolsatayadorn, Krit Komaratal, and Henry Wilde
受賞理由:彼らの報告書、「タイにおける陰茎切除の流行への手術法」に記述された医療技術について。彼らが推奨する技術、ただし切除された陰茎の一部がアヒルによって食べられた場合を除く。
参考文献:"Surgical Management of an Epidemic of Penile Amputations in Siam," by Kasian Bhanganada, Tu Chayavatana, Chumporn Pongnumkul, Anunt Tonmukayakul, Piyasakol Sakolsatayadorn, Krit Komaratal, and Henry Wilde, American Journal of Surgery, 1983, no. 146, pp. 376-382.
授賞式への参加:ノーベル賞受賞の栄誉あるエリック・マスキンは、この受賞者によって送られた受賞時のスピーチ内容を高らかと読み上げた。
さすがにこれは気になったので1983年に書かれたというこの「報告書」なるものを読もうとしたが、どうも見つけられない。Abstractだけは見つかったので読んだところ、どうも背景には、タイで妻による夫のチンポ切断の事例が、当時流行的に増加したらしい。その理由は、積極的な事件の報道姿勢にあるのだといい、今では幸い沈静化しているとのことだ。さらに切断された陰茎に対する処置について書いてあるそうだ。1983年のタイは修羅の国だったようだ。
> 予測するのは用意ではない
ReplyDeletes/用意/容易/