休日に買い物に出かけたら、近所の公園でフリーマーケットを行っていた。ほう、これは面白い。なにか掘り出し物があるだろうか。
大方はガラクタであったが、ひとつだけ目に止まったものがあった。何やら、ホコリまみれの汚れたラップトップが無造作に投げ置かれている。
「これはいくらだ?」
「二千円」
二千円? ラップトップが二千円? それは魅力的だ。動けばの話だが。
ラップトップにはACアダプターもついている。ただし、周りの骨董品と同じように投げ置かれていて、表面は泥のようなホコリにまみれている。
ラップトップを開いてみると、内蔵キーボードのキートップがいくつか欠けていた。
「これは動くのか?」
「ノーチェックや」
「それは博打だな」
「ワシもこれ、千円で友達から買うたんや。ワシなら二千円で売れるで」
ここで動作確認が出来ないし、詳細なスペックを調べる方法もない。ラップトップにはられているシールには、Windows XPと、Core2Duoがあった。Core2Duoか。二千円か。
結局、他のものと合わせて買うということで、更に安く買った。
さて、妖怪ハウスに持ち帰って検証を行うと、どうやら動作はするようだ。
ただし、色々と壊れていた。
まず、内臓キーボード全体が、なにか粘着質の液体でもぶちまけたのか、固まって動かなくなっている。バッテリーは死んでいる。
また、それ以外の不満としては、Ethernetが100BASE-Tであることだ。
通常の用途に耐える状態ではないが、動くことは動くので、妖怪ネットワーク内の遊べるサーバーとして使うのが適切だろう。
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