2020-06-01

パブリックドメインの漫画が出てくるのは2050年代から、アニメは2030年代から

Redditでパブリックドメインな漫画は存在するのかと質問されていたので考えてみた。

Are any manga in the PUBLIC DOMAIN? : japan

2018年に改正された日本の著作権法では、個人の著作権の保護期間は死後70年を原則として、映画、無名、周知されていない著作物は公開から70年となっている。改正時にすでに著作権条保護されていない作品について保護期間が延長されることはないので、1967年に著作者の死亡した作品の著作権の保護期間は満了しているが、1968年に著作者の死亡した作品の著作権は2038年まで存続する。

それを踏まえて日本の漫画の歴史を紐解くと、1930年代には、現代風の漫画が公開されている。このときの漫画家達は1970年から1980年頃まで生きているので、著作権の保護期間が満了してパブリックドメイン漫画が出てくるのは、1950年代以降ということになる。

もちろん例外はある、1967年までに死んだ漫画家の著作物はすでにパブリックドメインになっている。ただし、それほど多くはないだろう。

アニメは法律上映画になるので、アニメの著作権は漫画より早く消失する。日本のアニメは1960年代から発表されているので、2030年代にはパブリックドメインのアニメが出てくることになる。

判例を考えると、映像表現をともなうビデオゲームは映画の著作物になる。任天堂のファミコンは1983年に販売されている。したがって2054年以降から、パブリックドメインのファミコンのゲームが出てくることになる。

6 comments:

  1. × 1950年代以降ということになる
    ○ 2050年代以降ということになる

    もっとも、権利期間が法改定でさらに延長されなければの話ですけれどね

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  2. >権利期間が法改定でさらに延長されなければの話ですけれどね

     TPPなどの絡みで、他国に引きずられる形で50年から70年に延長された経緯があるので、今後さらに延長される可能性があるかというと・・・。
     作者死亡以来70年以上経った著作物が、著作権の内の著作財産権を主張する(手間暇を掛ける)だけのビジネス的な価値を持っていれば「さらなる延長」なんて声も守銭奴どもから出てくる可能性はありますが、1930年代に一世を風靡した漫画といえば「のらくろ」(作者は1989年にお亡くなりになってます)ですからね〜。もはやビジネス的な価値を持っているかというと・・・。

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