2007-09-01

旅は道連れ、世は情け

広島へ旅行してきたので、旅行記なるものを書いてみんとす。そも、何故余が広島へ旅になど出かけたかというと、我が高校時代の友人が、たまたま広島へ旅に出ると云うので、之に同行したのだ。

さて、一日目は、京都の私の家に泊まり、二日目に、新幹線にて広島へ旅立った。とはいえ、所要時間はたったの二時間である。

広島へ着き、まずは縮景園なる庭を観光した。まあ、それなりに広い庭であった。というと、余の文章力の拙きように見ゆれども、さにあらず。実際、ただ広い庭があるばかりで、極端に感動する景色でもない。第一、原爆で一度吹き飛んでいる。しかし見学料も安いし、手入れされた庭が好きならば、見ておいてもいいだろう。

次に、広島城を観た。これも原爆で一度吹き飛んでいるので、復元したものである。外から見ると、古い城のように見えるが、中に入ると、明らかに観光用の展示ばかりで、いとすさまじ。

さて、ここで休憩をかね、遅い昼飯を食べることにした。もちろん広島に来たからには、お好み焼きを食べなければならない。お好み焼き屋に入り、さっそく広島風のお好み焼きを注文した。友人は無粋にも、普通のお好み焼きを注文した。さて、出てきた広島風のお好み焼きだが、どうもお好み焼きというより、「焼きそばを少量の小麦粉で焼き固めたもの」と云ったほうが正しい代物であった。そもそも、簡単に崩れてしまうので、焼き固めるというのも疑問である。恐らくは、溶かした小麦粉の上に、具材を乗せて焼いたというのが本当のところだろう。しかしネギだけは多量に乗せてあって、なかなか悪くはなかった。

そして、最後に原爆ドームを観に行った。まあ、普通の廃墟だった。そういえばプロ市民が、原爆ドームの周りにビルなどを建て並べるのは、景観を損ねるなどと文句を付けていると聞いたことがあるが、原爆ドームの目的は、周りがどれだけ発展しようとも、原爆ドームだけは、当時のままの状態を留める所にあるのであって、景観などもとより存在しないはずだ。そして広島平和記念資料館を訪れた。何故か50円の入場料が必要であった。一体この中途半端な入場料は何故なのだろう。確かに運営に費用はかかりそうだが、公的な補助も出るであろうし、そもそも50円というのは安すぎる。受付で入場料を徴収する人の人件費ぐらいにはなるのだろうか。あるいは、あまりに見学者が多いので、50円でも十分なのだろうか。そんな疑問を抱きつつ中に入ろうとすると、入り口で、障害者らしき人がパンフレットを配っていた。まあ、一度見る価値はあるだろう。なかなか興味深い展示品がたくさんあった。

さて、さっそく宿を探したが、これがなかなか難しかった。宿は友人が予約し、地図も印刷していたのだが、目安となる道路や橋の名前が書いていなかった。これは難しい。とりあえずなんとか発見し、中に入る。ふと、友人が持っている、予約したメールを印刷した紙を見ると、セミダブルと書いてある。はて……セミダブルってベッドは二つあったっけ? もちろんあるわけがない。友人はあまりに、安かったために、間違えて予約したらしい。仕方なく部屋を変更することにした。しかし、ツインは空いていなかったので、トリプルになってしまった。とりあえず今回の旅で学んだことがある。セミダブルは男二人でも泊まれるらしい。

さて、次の日は、呉に向かった。目的は、大和ミュージアムと海上自衛隊呉史料館だ。大和ミュージアムには、戦艦大和の十分の一模型や、各種戦艦模型、様々な資料などが展示してある。なかなか楽しめた。

さて、海上自衛隊呉史料館はさらに面白かった。こちらは、機雷除去や潜水艦に関する展示が多かった。なかでも目玉は、数年前まで現役だった潜水艦の中に入れることだ。実際入ってみたのだが、恐ろしく狭かった。身長163cmの私でさえぎりぎりで、身長が170cmを越す友人は、とても窮屈そうにしていた。友人の場合、一部天井に頭がつかえるところがあった。潜水艦のクルーは、背が高いとつらそうだ。第一、居住空間がなさ過ぎる。こんなところで数ヶ月も生活したら、発狂するだろう。他にもいろんな説明があったが、食事だけは意外と普通だった。固形保存食などではなく、ちゃんと生のジャガイモなどを積んでいるし、食事のメニューも毎回違っていた。これは意外だった。とにかく、海上自衛隊呉史料館には是非とも行くべきだ。実に見所がある。

1 comment:

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

    ReplyDelete

You can use some HTML elements, such as <b>, <i>, <a>, also, some characters need to be entity referenced such as <, > and & Your comment may need to be confirmed by blog author. Your comment will be published under GFDL 1.3 or later license with no Invariant Sections, no Front-Cover Texts, and no Back-Cover Texts.