2013-11-11

変化しなければならない

この激動のような二週間を経て思ったことは、やはり、変化は必要なのだということだ。この数年、C++の参考書をだらだらと書くばかりで、まったく変化がなかった。怠惰はプログラマーの美徳だなどとうそぶきながら、何も変わっていなかったわけだ。

それが、引っ越しをしなければならなくなると急に決まった。引越しに伴い、今のコンピューターとインターネット接続も失うことになった。劇的な変化だ。

まず行ったのは、C++参考書のGitHubでの公開だ。とにかく、未完成だが公開しなければならない。このまま埋もれさせるわけには行かない。もちろん、GFDLのような自由を保証するコピーレフトなライセンスで公開するのだ。私が無きあとも、自由に使えるように意思表示しておかなければならない。

当初は、公開して、そのまま消えるつもりだったが、多くの誤字脱字の修正がpull requestで送られてきた。そのため、にわかにやる気を出し、自分でも驚く速さで、ともかくも一通り完成させた。

本の虫: C++参考書の販売:C++11の文法と機能

少なくとも、金を取っても恥ずかしくないと思える程度には完成したので、Gumroadで販売することにした。

C++11参考書をGumroadで購入

まだ昨日公開したばかりだが、少しだけ売れた。これは状況を変えるほどではないが、恵まれていると言える。このC++参考書は、自由なライセンスであるGFDLの元に公開したので、複製物を入手するにあたって、金を払う必要はないわけだ。しかも、圧縮して200KBほどのファイルである。それが、わずかとは言え売れるのだから、私はだいぶ恵まれていると言える。

また、親切にも、十分過ぎる性能のラップトップを譲り受け、また、帯域は狭いものの、どうやらインターネットの常時接続も維持できるようだ。また、世の中には、無料、あるいはコーヒー一杯程度の値段で数時間使えるWifiもあることを知った。

私は不自由が蔓延している携帯電話には興味を示さなかったのだが、どうやら今は、帯域や転送量が大幅に制限されるものの格安のSIMカードというものがでていて、これをモバイルWiFiルーターと組み合わせれば、携帯電話のつながるほとんどの場所で、ネット接続できるらしい。

これにより、私はC++の参考書の執筆に、家の中に閉じこもる必要もなくなった。

やはり、状況を劇的に変えるには、自らも劇的に変化しなければならないのだろう。

今後をどうするか。まず、貯金を切らした以上、収入が必要である。最低賃金の時間あたりいくらでバイトをするということもできる。しかし、とにかくギリギリまで、C++で稼ぐ方法を模索してみようと思っている。それには、劇的な変化が必要である。失うはずだったコンピューターとネット接続が維持できるが、このままではいけない。劇的な変化が必要である。

学習

まず、私は劇的に学ばなければならない。さしあたっては、gitを一通り学ぶ。私が今まで、gitを学ぼうとして学べなかったのは、最初から網羅的なドキュメントを読もうとしたからだろう。

Git - Reference

そうではなくて、最初は、全体像をつかむために、入門書を読むべきだったのだ。そして、深く学ぶよりも、まず使ってみるべきだったのだ。今回、GitHubを使う必要に迫られたことで、今まで学ぼうと思いつつも果たせなかったgitが、極めて限定的な範囲ではあるが、短時間で使えるようになった。習うより慣れろとはこのことだろうか。引っ越した後は、まずgitの全体を学ぶために、以下の本を読むつもりだ。

Git - Book

また、GNU/Linuxに移行してからも、C++参考書の執筆に追われていて、今まで適当にやっつけで済ませてきた多くのことを、学ばなければならない。たとえば、私はGNU/Linuxで一般的な知識の多くを知らない。Makefileやbashシェルスクリプトなどを、本格的に学ぶべきだ。いままでやっつけでいくつか書いていたので、書くには書けるが、知識が適当過ぎる。autoconfやautomakeも学びたいが、これはちょっと時間がかかりそうだ。

勉強会

私は今まで、勉強会というものには参加してこなかった。C++のことならたいてい自力で学べるし、その他のことだって、たいていは学べるはずだ。わざわざリアルで集まって、たったの数十分程度スライドと肉声による解説で、何が学べるというのか。自分が発表するならば、少しは学べるかもしれないが、そもそもが、スライドを見せながら肉声で数十分で話せる内容なのだから、詳細には至らず、表面的な紹介で終わってしまう。実に非効率的である。文章のほうがいい、と、そう思っていた。

しかし、勉強会は最近とても頻繁になっていることを考えれば、私は勉強会を主催するべきだと考える。勉強会は、直接金にはならないとしても、やはりリアルで集まって対面して教育をするのは、重要なのだろう。また、私の名前を売ることができ、間接的な利益があるかもしれぬ。どうやら、京都市で勉強会を開いても、それなりに需要はあるらしい。正式な告知は後ほど、勉強会告知用のサービスを提供しているWebサイトを使って行うが、だいたい、以下のように下見をしている。

まず、勉強会に使える場所が必要だ。少なくとも数十人が入れる部屋と、プロジェクターがなければならない。電源や無料のWiFi接続があればなおよい。今のところ、京都駅前にあるベーコンラボという怪しげな名前の場所が候補に上がっている。

京都の貸し会議室・レンタルスペース(京都駅)|ベーコンラボ

名前は怪しげだが、書いてあるとおりだとすれば、京都駅前から歩いていける場所にあって、プロジェクターも電源も無料WiFi接続も込みで、一時間3000円だという。唯一の欠点は、2,30人ぐらいしか入れないことだが、とにかく勉強会を主催するの初めてであるし、最初は小規模な方がいいだろう。そもそも集まるかどうかの問題もある。

京都駅前なので、実際に現地に赴いて確認する必要がある。

日時は、今のところ、2013年12月21日を予定している。ちょうど三連休の初日に当たるので、参加しやすいのではないかと思う。

購読できるC++記事

Gumroadには、一度限りの購入の他に、購読という支払い方法がある。これは、月額課金である。たとえば、このブログでいつも書いているようなC++記事を、月々500円ぐらいの課金で、一週間に一度配信するようなことを考えている。

このブログでC++の記事は常に書いているが、何の責任もないため、一日に何本も書いたり、何週間も書かなかったりしている。金を取って一週間に一本書くという制約を貸せば、安定したC++解説の供給ができるだろう。

私はペイウォール(見たければ金を払え)が嫌いである。問題は金を払うことにあるのではない。ペイウォールは面倒なのだ。たとえ無料でも、単なる閲覧にアカウントの作成やログインを必要とする記事は、それだけで読む気が失せてしまう。私が読みたくないものを、金を取って読ませるなど論外だ。それに、私はプログラミングの参考書は自由であるべきだと信じている。

いま考えているのは、このブログで記事を書きつつ、Gumroadでの購読へのリンクを貼ることだ。大勢が購読してくれれば、C++記事の執筆を維持できるというわけだ。

また、金を取る以上、そのようなC++記事は、ブログ以外にも、使いやすい形で公開すべきだと思う。所詮はHTMLというプレインテキストなのだから、GitHubで公開するのがいいのではないか。記事ごとに別のファイルにして、年と月でディレクトリにわけ、HTML/CSS/JavaScriptやスクリプトなどで処理しやすい形にしたい。

もちろん、そのような月々500円の購読を継続するためには、100人単位の購読者が必要だ。とにかくやるしかない。

とにかく、私はまだ恵まれている方だといえよう。

2 comments:

  1. おもしろいですね! この記事をよんでいてわくわくしてきました。簡単でないのは確かですが。

    ReplyDelete
  2. はじめまして、勉強会面白そうです、近場なので参加したいですね。
    C++関連で話すネタも一応あったりしますし。

    ReplyDelete

You can use some HTML elements, such as <b>, <i>, <a>, also, some characters need to be entity referenced such as <, > and & Your comment may need to be confirmed by blog author. Your comment will be published under GFDL 1.3 or later license with no Invariant Sections, no Front-Cover Texts, and no Back-Cover Texts.