2009-04-30

幾何学は苦手だ

必死こいて学んでいるが、幾何学がさっぱり分からない。そもそも、問題の解き方が思いつかない。どうしたものか。

数学は難しい

高校生の数学を完璧に忘れきっている。線分の内分点の公式は、数Ⅱの範囲だった。数Ⅰの教科書を読んでも載っていないと思ったら、そんなわけだったとは。

高校を出てすぐ引っ越ししたこともあって、教科書の類は捨てたが、高校の数学の教科書だけは残してある。それが役に立った。七年前に高校一年生だった者の教科書だ。私のひとつ下の学年では、教科書の基準がだいぶ変わっていたと聞く。

ところで、迷彩柄の表紙をした、2010年度版自衛隊一般曹候補生採用試験の参考書は、数学に関しては、あまりいい出来ではない。まず、公式や解法の説明があって、その後に問題が続く形式になっているのだが、その問題が、後に続く公式や解法の説明を読まなければ解けないものであったり、そもそも書中に言及されていない公式を使って解くことを前提にされていたりする。

2009-04-29

「自家用車で聞くために、消費者はもう1枚同じCDを買うのか」と疑問を投げかけたことを取り上げ、「当然だと思う」と説明した

権利者軽視では結論出ない? 著作権制度「大所」からの議論開始

「自家用車で聞くために、消費者はもう1枚同じCDを買うのか」と疑問を投げかけたことを取り上げ、「当然だと思う」と説明した。

Suck my dick and say it again. Oh don't forget about balls. Oh yeah, and asshole too.

BBCラジオを聞いてみた

イギリス英語の発音に、あまりなじみがなかったので、BBCのラジオを聞いてみた。なるほど、Monty Pythonの発音だ。BBCのラジオはなかなか便利だ。ちょくちょく聞くことにしよう。

ハイネケンビールの広告、夢の冷蔵庫

まずはこのCM、Walk-in 冷蔵庫。

その次に、ハイネケンはこのCMを打ち出した。

「で、ここにwalk-in冷蔵庫が欲しいんだ。分かるだろ、ほら、ワー!ってやつさ」
業者「なるほど」
その後
「ワー!」

確かに、walkin' 冷蔵庫だが。

一方、バヴァリアはというと、

これもこれで悪くないかもしれない。

で、このCMに影響されて、実際に作ってみた男達

C++テンプレートテクニック

どうにも浅く広くの感がある本だった。Boostに使われているテンプレートのテクニックをある程度紹介してはいるものの、あくまで簡単な紹介だけで、その詳細な仕組みは、どうも、この本だけでは理解できるとも思えない。数年前に出ていたら、欲しい本だったかもしれない。

2009-04-28

たすきがけ

たすきがけとは、二次式を因数分解する時に用いられる方法。

the shit

It is the shit: それクソすげー
It is shit: それクソ

この違いは重要。theを見落とさないように注意すること。

二次不等式の解

a > 0, b^2 - 4ac > 0 のとき、二次方程式 ax^2 + bx + c = 0 の異なる二つの解を、α, β とする。
α < β ならば、二次不等式
ax^2 + bx + c < 0 の解は、α < x < β
ax^2 + bx + c > 0 の解は、x < α, β < x
ax^2 + bx + c ≦ 0 の解は、α ≦ x ≦ β
ax^2 + bx + c ≧ 0 の解は、x ≦ α, β ≦ x

なぜこうなるかは、グラフを書くと一目瞭然。

それにしても、高校の数学がこんなに楽しいとは知らなかった。

いまだに日本語わ言文一致でわない

昨日から万年筆を買って、久しぶりに文章を手で書いてみたところ、まったく書けなくなっていたことに驚いた。まず、漢字がでてこないし、ひらがなすらゲシュタルト崩壊を起こすほどだ。その時思った事があるので、書き付けておく。

言文一致を真っ先に始めたのわ誰かというと、己は二葉亭四迷だと思う。二葉亭四迷は浮雲という本を書いたんだけど、この浮雲という本は、何がすごいかといって、己でも読めるんだ。これほどすごい事わないぜ。己わ昭和に書かれた本でさえ、読めない物があるのに、二葉亭四迷わ読める。二葉亭四迷わ、浮雲を書くのにあたって、坪内逍遙から、「君わ円朝の落語を知っていよう。あの円朝の落語通りに書いてみたらどうか」と言われたらしい。また、ロシア語の影響を受けていて、ひょっとしたら、ロシア語で書いてから、日本語に訳したんじゃないかとまで、冗談で言われている。

現代文の基礎を作ったのわ誰かというと、やっぱり夏目漱石だと思う。己としてわ、夏目漱石わあまり好きじゃないのだけれど、まあ、すげぇことをしたってのだけわ、確かだ。あんな文章を書いてたのわ、当時、他に誰もいなかったからな。森鴎外も森鴎外ですごいけど、やっぱりあいつわ漢文から抜けきってない。

で、戦後、GHQが日本語が難しすぎるとかアホなこと抜かして、日本語の書き方を変えようとした。一部の漢字の正字をあらためて、俗字の方を正式な文字にしたり、かなづかいを発音に合わせたりとかした。当初は、かなですら難しすぎるから、アルファベットを使わせようなどと言ったらしい。結局、そこまで極端にわいかなかったものの、日本語の文章は、戦後、だいぶ変わった。

まだ変わっていないこともある。例えば、かなづかいをあらためさせたものの、結局、一部のかなづかいわ、いまだに発音と表記が一致していない。これは、あまりにも一般的で、改めようがなかったと言われているが、己から言わせてもらえば、どの旧仮名遣いだって、当時からすれば一般的だったわけだし、なんかよく分からない。

今わ、コンピューターの発達により、誰もまともに日本語を書かなくなった。だいたい漢字を書くにわ、覚えなければいけないと言うこともあるけれど、たとえ覚えていたとしても、書くのに時間がかかるという問題がある。こればかりわ、どんなに字がうまい奴であっても、どうしようもない。そこで、みんなワープロの登場に喜んだ。そういう意味で、己わ安部公房を尊敬する。当時、ワープロでわ本物の文章を書けない、などと主張する時代の読めないアホがたくさんいたけれど、安部公房わ違った。

以上、なるべく言文一致で話すように書いてみたが、やはり違和感がある。「は」を「わ」に置換する程度のことは、おそらく慣れの問題なのだろうが、似たようなことが連続して出てくるのは、如何ともしがたい。第一、上記の文章は、まだ全然言文一致ではない。本当の口語ならば、大量の間投詞が含まれているにきまっている。

ちなみに、言文一致に対する批判は、もっと大昔にさかのぼることができる。たとえば千年前は、文章という物は、口語とははるかにかけ離れていた。文章の良さを評価するメトリックは、文章自体の他にもたくさんあった。

如何によい和紙を使っているか。以下によい筆と墨を使っているか。その上で、とうてい書けないほどの細い筆遣いで、文字が書かれており、さらに和紙にうつった薫物の匂いまでもが評価の対象になった。

それから考えれば、現代の文語は、何とも無機質な事よ。

2009-04-26

万年筆

練習用に、千円の万年筆を買ってきた。なかなか悪くない。ボールペンと違って、強い筆圧のいらないのがいい。もっとも、千円も出せば、筆圧のいらない良いボールペンも買えるのだろうが、それはまた別の話。

2009-04-25

勉強

必死こいて高一レベルの数学を勉強しているが、ひとつだけ思うことがある。なぜ自分は、高校生当時、ボールペンを使わなかったのか。なぜシャーペンを使い、間違えたら消しゴムで消すなどという、時間の浪費をしていたのだろう。思えば不思議だ。

万年筆でも買おうか。

炊飯の話

一日中、勉強と運動以外にすることがないので、米の炊き方に凝ってみた。

米を炊くこと自体は、これ以上進歩させようがない。米を洗ってから、30分ほど放置、沸騰するまで強火、弱火で10分、火を消して10分蒸らす。中には、加熱の仕方によって味が極端に変わるとか、米をとぐというのは、水が濁らなくなるまで徹底的にかき回すことであるなどと主張する人がいるが、あれは間違っている。というわけで、何をいれて炊くか、しかないわけだ。

水加減は好みがあるとして、よく言われるように、塩や油を入れるのは、一般に効果があるように思われる。また、寒天も試してみたが、どうもこれは、効果がよく分からない。寒天も安くはないし、むしろ、米に金をかけた方がよい。

思い出すのは、コンビニの弁当を作る工場で働いていた時のことだ。そこでは、茶色い液体を米に混ぜて炊いていた。なんでも、保存料らしい。しかし、あの当時、某コンビニの弁当は、保存料無しを謳っていたのだが、果たして良かったのだろうか。今となってみればよく分からない。あの工場で働いていると、コンビニの弁当を食べる気がしなくなったものだ。もちろん、コンビニ弁当の善し悪し以前の問題、単純に労働環境のせいである。

当時の私の仕事というのは、一分に一度、ベルトコンベヤで運ばれてくる、炊きたての15kgの米を、容器に落とし込み、真空冷却装置で即座に冷却することだった。10分で150kg、一時間で、900kgである。一日に炊く米は、何トンという単位になる。また、真空冷却装置の騒音たるやすさまじく、会話が困難であったし、炊飯の機械があるせいで、室温は常に30度を超え、湯気がもうもうとこもるその部屋には、湿度計を設置する意味がないように思われた。大型のクーラーは設置してあったものの、効果があるようには思われなかった。そんなわけで、私は少しも早く仕事を終えたい一心の他、何も心に残らなかったものとみえる。

2009-04-24

Weblog黎明期の回想とDoblog

Weblogと呼称されるところのものが台頭してきたのは、私が高校生の頃だった。今も昔も、自分のWebサイトを一つ作るというのは、難しいことだ。HTMLやJavascriptを理解するのをはじめとして、サーバーをどうするかという問題もあれば、そもそも、どうやってファイルをアップロードすればいいのかという問題もあった。素人にFTPというものの仕組みと、FTPクライアントの使い方を理解しろというのも無理な話だ。

日記サイトなるものはあった。しかし、それらは貧弱すぎて、使い物にならなかった。

そんな中、Weblogという枠組みができてきた。その中でも、HTMLやサーバーなどの問題を一挙に引き受けて、純粋にブログを書くことに専念できる、ブログサービスを提供するところが多く現れた。従来の日記サイトと何が違うかと言われれば、返答に困るのだが、アイディアとか思想とでもいうのだろうか。ブログの人気を受けて、日本でも、多くのブログサービスが始まった。しかし、あまりうまくいかなかった。

高アクセスに耐えられず、常に重いところであるとか、意味不明の規制をしているところであるとか(ご丁寧に、あらゆるJavascriptを使用不可能にするよう尽力していた所もあった)、理由は様々だったが、中でもとりわけて、Doblogはひどかった。

何しろ天下のNTT様が提供しているのだ、期待しないはずはない。みんながそう思っていたのかどうかは知らないが、サイト自体がクソ重く、さすがに使う気にはなれなかった。

ところが、世の中には変人もいるものか、Doblogは今の今まで生き残っていたらしい。そして、大規模なHDD障害を引き起こしたあげく、結局サービスを終了するのだという。

サービス終了の理由は、「Doblog開設時の目的である、ブログシステムを構築する ための技術的知見、およびコミュニティサービスを運用・運営するためのノウハウの 蓄積については十分に達成できた」というもの。

あれで達成できたのだろうか。常に障害だらけだった気がするが。

ブラウザに3Dは必要か

Chromium Blog: Guest post: 3D graphics in the browser

ChromiumにO3Dを組み込むことも、やぶさかではないご様子。

Webに3Dとは、はやるのだろうか。第一、これまでも、ブラウザ上で3Dを表示する方法は、様々あった。JavaAppletしかり、Flashしかり、VRMLしかり。しかし、3Dらしい描画をしているコンテンツは、デモを別にしては、見たことがない。もし需要があるなら、もっと発展していてしかるべきではなかろうか。たとえば、音声や動画の再生は、いまだに標準の規格ではサポートされていない。しかし、あるブラウザが独自規格でサポートしだすと、別のブラウザもその独自規格に乗っかったりして、現在、動画や音声は、Webに欠くべからざるものとなっている。もっとも、現在の3Dを表示させる手段は、使い物にならないので、発展しなかったということもあるかもしれないが、それにしたって、需要があるならば、もう少し使われていても良さそうなものだ。

2009-04-23

rvalue referenceはまだか

久々にプログラミングしていて思った。C++にはrvalue referenceが必要だ。

何か違うなぁ

socketを使ってHTTP鯖と会話しながら、こう考えた。

なんだか最近、プログラミングに対するモチベーションが下がってきている。昔はCの規格すら満足に理解できなかったし、英語も辞書を引きながら読んでいたので、プログラミングにやたらと時間がかかった。いまは、C++も規格も多少わかるし、英語も辞書なしで読める程度になったが、やはりC++でプログラミングするのには、時間がかかる。思うに、ライブラリの問題ではなかろうか。C++のライブラリは、現在の主要な言語に比べれば、貧弱すぎるのではないか。C++0xでも、unicodeへの対応すらおざなりなわけだし。

もちろん、C++ならば、どこかに目的にあうライブラリぐらい転がっているのだろうが、標準であるにしくはない。

2009-04-22

面白いイントロ

私は、常日頃から、Flashを使ったくだらないイントロが嫌いなのだが、今回、例外を発見した。

http://www.iccm-1.org/

Flash Player

http://zoome.jp/bookworm/diary/35/

2009-04-21

究極の派遣社会


More American Workers Outsourcing Own Jobs Overseas

まあでも、これに近いことは結構あるよね。

multicharacter literalについて

C++には、multicharacter literalというものが存在する。これはCharacter literalの一種で、多くのC++プログラマは知らないであろうし、また、知らなくても、問題はない仕様である。

C++03において、普通のプログラマが知っているべきCharacter literalsは以下の通り。

// ordinary character literal
char a = 'a' ;

// wide-character literal
wchar_t b = L'b' ;

実は、character literalは、もう一種類、存在する。それが、multicharacter literalである。

// multicharacter literal
int x = 'abc' ;

このように、シングルクオート(single quote)で囲んだ、複数の文字は、multicharacter literalになる。その型は、intである。その値は、実装依存(implementation defined)な値である。

一体、このmulticharacter literalが、なんの役に立つのか、私には分からない。なぜなら、値は実装依存なので、コンパイラ間で値が同じだという保証はない。第一、すべてのmulticharacter literalに対して、同じ値を返すコンパイラがあったとしても、規格準拠だと思われる。不思議不思議。

2009-04-20

直撃

いつものように、鴨川沿いをジョギングをしていたところ、突然、何か黒い物体が、右腕にへばりついた。「何事だ、ヘビか、いやハチの大群か」と思って、慌てて払いのけようとしたが、どうやら、鳥の糞であるらしい。やれやれ、二十余年生きてきて、鳥の糞の直撃を受けたことは、今まで一度もないというのに、なんたる不運。

ところで、これにちなんで知ったのだが、strikeの、過去、過去分詞は、struckらしい。知らなかった。

赤嶺政賢議員、ソマリアへの支援を提案

海賊 派兵で解決せず/襲撃事件減ってない/「対処」法案審議 赤嶺議員が指摘

 自衛隊の海外派兵を拡大・強化する「海賊対処」派兵新法案の審議が十五日、衆院の「海賊対処」特別委員会で始まり、日本共産党の赤嶺政賢議員は、日本を含め各国が艦船を現地に派遣しながら海賊事件は減っていないとして、「自衛隊の派兵では問題の解決にならない」と主張しました。

赤嶺氏は「ソマリア沖海賊問題の解決のためには、ソマリアの安定化が何より重要だ」と強調し、「ソマリアと周辺国の海上警察力の強化支援」を行っていく重要性を指摘しました。そのうえで、この法案は「結局、『海賊対処』を大義に掲げ、自衛隊が世界の海に出かける。そういう法律の仕組みになっている」と批判しました。

えーと、現在ソマリアには政府というものが存在しないのですがご存じでしょうか。警察への支援どころの話ではないのですよ。従って、現実的な警察力の強化支援というと、

ソマリア全土に軍隊を派遣して武装勢力の鎮圧。
ソマリア全土を占領下におき、法律を整え、選挙を行い、民主主義政権を発足させて、独立させる。
しかる後に、警察を組織させる。

警察に支援するためには、まずソマリアに軍隊を投入する所から始めないといけないのですが、気の長い話ですな。何十年もかかることうけあい。はたしてこの人はソマリアが無政府状態であるという現状を知っているのだろうか。そもそも警察なんてものが存在しないのだが、知っているのだろうか。

2009-04-19

予備自衛官補の試験の次第

予備自衛官補の試験の次第を書いておこうと思う。何かの参考になれば、これ幸いである。

私の場合、試験は宇治駐屯地で行うことになった。受付は7時30分からである。6時前に起きて支度をする。時間が余っていたので、スーパーマンのアニメを一つ観た。当日は、募集案内所から、車で送ってくれる手はずになっていたので、6時半頃に、家をでて、近所の駐屯地まで歩いて行った。途中、コンビニに立ち寄り、昼に食べるものを買うことにした。試験中は、駐屯地から出て、近所に買いに行くことはできない。弁当を買うとかさばるので、おにぎりとサンドイッチとアクエリアスを買うことにした。さて支払いを終えて、コンビニを出てから、ふと思った。アクエリアスは果たして、おにぎりやサンドイッチに合うだろうか。今更考えても仕方がない。そのまま募集案内所に向かった。

募集案内所から、車で宇治駐屯地に向かった。車については詳しくない故、車種などは分からぬが、どこにでもありそうな普通の車であった。ただ、ナンバープレートが他と違っている。通常のナンバープレートより横長のもので、数字列しか書いてなかった。後で調べた所によると、どうも自衛隊のナンバープレートは、少々変わっているようだ。

しばらくゆくと、前方にも、自衛隊のナンバープレートをつけたジープが走っていた。運転者の自衛官曰く、「ああ、あれは今日の面接官の人たちでしょうね」と。程なくして、宇治駐屯地に着いた。

駐屯地の中は広かった。とても広かった。思えば、京都に暮らしてよりこのかた、あまり広い平地を見た覚えはない。京都は実に狭苦しいところだ。

さて、案内された部屋で待っていた。まだ、お互いの会話はない。その日の宇治駐屯地の受験人数は、35人であった。全員、男子である。私を含めてほとんどの受験者は、スーツを着用していた。

さて、威厳ある人が出てきて、当日の試験の流れを説明し始めた。もちろん、威厳といっても、私には階級は分からなが、とにかく厳かな雰囲気を発している人であった。曰く、「ですから、私の指示した後に従って、その動作をしてください」と。ほぼこの調子で話していた。はて、この自衛官は、平生からこのような調子で話しているのだろうか。しかし、この手の話し方は、一朝一夕にできるものではないので、やはり平生からこんな風に話しているのかもしれない。まるで谷崎潤一郎の文章読本である。ダコと言う医者や、ヘイカンと言う番頭などが登場している。 

この後は、8時から12時まで、身体検査及び口述試験となっている。何人かは口述試験を先に行い、残りは身体検査に回された。私は、身体検査が先の組であった。まず、薬物検査の同意書に署名をしなければならない。薬物検査に同意しなければ、採用は無いという。もっとも、予備自衛官にわざわざ志願する人で、麻薬を常用しているような人はいないだろう。見た限りでは、拒否した人はいない様子であった。

身体検査は、通常行う健康診断と比べて、やや詳しいものであった。X線、採血、採尿に加えて、歯科、聴覚、視覚、色覚、計測、関節運動があった。

X線はなぜかパンツ一丁で行う。実際に撮るのは上半身だけなのに、不思議だ。

採血は読んで字の如く、血を採る検査である。ほんの数十ccほどだ。私は血管がわかりやすい腕をしているので、問題はなかった。採血の前に、「ところで、君は血を見るのが苦手ということはないだろうね」と聞かれた。なんでも、世の中には血を見るのが大変苦手で、たまに倒れる人がいるらしい。そういえば、小学生の時の血液検査でも、何人か倒れた子がいたと聞いた。幸いにして、私はそれほど繊細な神経を持ち合わせていない。

採尿は、薬物検査や糖尿病のためだろう。検査には、50cc以上の尿が必要である。幸いにして、私はちょうど小便がしたかったので、問題はなかった。

歯科は、歯の検査だ。虫歯は放置せずに即座に治すのは、そもそも当然である。

聴覚は、小さい特定の周波数の音を聞き取れるかの検査である。これも、通常は問題ないはずだ。

色覚というのは、色が見分けられるかを調べるものである。私は医学的な事はよく分からないが、世の中には、軽い色覚障害を、それと知らないままに暮らしている人が、結構いるらしい。検査には、いわゆる石原表と呼ばれている図を使う。大小の円を敷き詰めた図を見て、書かれている数字を答えたり、道をなぞったりする試験である。もっとも、これはよほどの強い色覚障害を持っていない限り、問題なく答えられるらしい。まず心配はないだろう。

計測というのは、身長、体重、胸囲、肺活量、血圧の計測である。肺活量だけは、今まではかった覚えがないために、少々不安であった。何でも、3000cc以上必要らしい。勢い込んで検査に望んだ所、5200ccであった。がんばればもうすこし上がった気もする。普通の人ならば、まず問題はないだろう。身長体重胸囲は、合格基準がある。たとえば身長163cmの私の場合、体重は、48kg以上、74kg以下でなければならないし、胸囲は78.5cm以上でなければならない。私の場合、体重は56kgで、胸囲は83cmであったので、全く問題はなかった。よほど肥満しているとか、病弱でやせ細っていない限り、問題はないだろう。血圧も、健康ならば問題はない。

関節運動というのは、関節を動かせるかという検査だ。これはパンツ一丁で行う。指の曲げ伸ばし、手足の曲げ伸ばし、前屈、後ろ反り、片足立ちなどの動作を行う。

これでいったん身体検査は終わりだが、この後に、問診というのが別にある。これは、パンツ一丁で立ち、名前、生年月日、住所を答え、検査官の健康上の質問に答え、胸に聴診器を当てる検査だ。なぜか、周りには四五人の面接官がいた。おそらく、入れ墨の有無は、ここで見ているに違いない。

身体検査を受けていて思った事としては、身長163cmの私は、チビではないということだ。不思議なことに、身長170cm超えの人は、むしろ少数派であった。180ともなると、極めてまれである。検査中の待ち時間は実に暇なので、適当に周りの人と話していた。身長が180以上もあると、日々着る服にも困るので、それほどいいこともないという話であった。

口述試験というのは、平たく言えば面接のことで、二人の面接官を相手に行った。面接で聞くことと言えば、どんな面接でも似たようなもので、志望動機とか、自分の性格であるとか、そんなようなことだ。圧迫面接ではなかった。

時間が余って暇なので、中島敦を読んでいた。待ち時間が結構あるので、暇をつぶせる本を一冊持って行くといいだろう。もっとも、大抵は近くにいる人との会話で暇をつぶしたのだが。予備自衛官というのは、結構いろんな人が受けるものだ。

12時になったので、弁当を使った。もっとも、私の場合は、昼飯後に問診があったので、食べて早々に問診に行った。問診が終わって戻る途中に、戦車などが何台か展示されていた。また、駐屯地内は至るところに桜の木が植えられていた。二週間前ならば、桜が満開できれいだったに違いない。少し惜しい気もした。

一時になったので、筆記試験を受けた。まず、適性検査。これは短時間で大量の問題を解くもので、全部解けなくても問題はない。もっとも、私は全部回答できた。これは性格診断なので、全問説くことに意味があるわけでもないのだが。二種類の適性検査があり、一つ目は、とても簡単な問題を大量に解くというものであった。四則演算、展開図を組み立てた場合の立体、論理的な問題(AはBと等しく、BはCと等しい。正しいものを選べ。 1.A>Bである。 2.A<Bである。 3.A=Bである。)、などなど。二つ目は、質問に対してYesかNoで答えるものである。質問の内容は、大抵似たようなもので、「誰かが自分の悪口を言っている気がする」、「周りの人間が自分につらく当たる」、「何事もうまくいかない予感がする」などである。すばやく直感で回答して、すべて回答し終えたら、見直す必要はないと言われた。ただ、回答は○ではなく、✓で付けるように、念を押して言われた。それでも、毎年一人は、○で回答する人がいるらしい。問題を終えて、ふと何気なく隣に目をやると、○で回答していた。また、「ああ、しまった」という声が聞こえて、消しゴムを使う音も、どこからか聞こえた。

その後、一般教養の問題がある、これは国語、数学、理科、社会、英語と五科目あって、すべて選択問題だった。回答時間は長くないが、問題数も少ないので、時間は余るだろう。問題の難易度としては中卒向けの一般教養の問題で、それほど難しい問題は出てこない。

その後、10分間の休憩を挟んで、作文があった。何について書くかというと、これがまたどうしようもなく直接的であった。思わず笑ってしまうほどだ。

今年は、受験者数が上がっているという。実感はないものの、やはり不況なのだろうか。

2009-04-18

予備自衛官補の基礎知識

予備自衛官補とは、予備自衛官になるための訓練を受ける隊員のことである。訓練を終えると、予備自衛官になる。各国の軍隊をみても、このreserve forceという仕組みは、たいてい存在する。つまり、必要な場合に招集される軍人のことだ。自衛隊は建前上軍隊ではないのだろうが、いかんせん諸外国に適語も見あたらないため、大抵、forceなどと訳されている。

この予備自衛官の歴史は、かなり浅い。始まったのは2002年からで、まだ、一度も招集のかかったことはない。歴史が浅いために、どの程度役立つのかも、判断しようがない。ただ、試験は一番最初にあり、その年のうちに訓練を受けられるので、自衛隊に入ろうと志すものが、その本来の試験の前に予備自衛官補の試験を受けるということが、かなり一般化している。自分もご多分に漏れず、応募してみた。

そして、今日が試験日だ。かなり朝早くから行われる。感想は後ほど。

2009-04-17

驚嘆すべき動画

Cyril Raffaelliという人で、映画のスタントマンなどをやっているらしい。

no matter when you start learning english in japanese school, you'll learn nothing at all

http://sankei.jp.msn.com/life/education/090416/edc0904161731000-n1.htm

It doesn't matter. you can't learn any English from goddamn japanese school. Because current teaching method is so fucking bad no one actually be able to understand it. think about it, most of us graduate high school now. that means we'll study English at least six fucking years and still most of us can't use English at all. is there any difference if we got another six years of studying?

I take no shit from goddamn japanese school. I had to study it in my own way. your methid doesn't work at all you stupid so called english teachers and i bet you know that too. it's a shame don't you think? why don't you shoot yourself? I definitely would if i were you.

superman

currently I'm watching some superman cartoons to train my english listening skill. somehow, it reminds me a dragonball. both storys are really similar. there raise some problems in their planet and they send their baby to earth. was 鳥山明 inspired from superman? i don't know.

after superman landed on earth, a man who found the rocket saying "could be russian" 時代を感じる. i can't translate these words to english. some natives suggest me "that shows the zeitgeist" where zeitgeist is borrowed word from german and it means "spirit of the times". the dictionary said it means 時代精神 in japanese.

2009-04-16

運動と食欲

体を鍛えるというのは時間がかかるが、一度鍛えたレベルに戻すのは、そう難しくないのではないか。

今日、4.8キロ走ってほとんど疲労感や息切れがなかった。数年前の体力をだいぶ取り戻せた実感がある。もっとも、完走に27分もかかっているので、まだまだ先は長いが。

ところで、運動を初めてより、やたらに腹が減るようになった。というより、今までの食事量が少なすぎたのだろう。座って本を読んでいるだけだと、腹もなかなか減らないらしい。

追記:Google MapのDistance Measurement Toolで距離を測った所、4.8kmだった。昔、地図に定規を当ててはかったら、8kmだったはずだが、不思議だ。

今週のサウスパーク

http://www.southparkstudios.com/episodes/220763/

地球規模で嘘をつく話。

No japan! Will you listen to me five seconds? If you keep building giant robots, the cops ask us questions.

村上春樹の新刊は五月下旬に発売らしい

村上春樹の最新長編小説『1Q84』、5月下旬発売!|新潮社

どうせ面白くないのだろうが、村上春樹の本なら読まずにはいられない。とにかく村上春樹は、風の歌を聴け、1973年のピンボール、羊を巡る冒険くらいしか、まともに読める小説を書いていない。短編は多少ましなものがあるが。

2009-04-15

firefoxの将来のUI

The Future of Firefox: No Tabs, Built-In Ubiquity - ReadWriteWeb


Taskfox Prototype from Aza Raskin on Vimeo.

はやるかなぁ。とりあえずMonty Pythonネタが面白かったので取り上げてみた次第。

北斗の拳

少し前のことになるが、いつか書こうと思っていて、自衛隊の事ですっかり忘れていた。ふと思い出したので、今書くことにする。

北斗の拳についてだ。この漫画は、今まで読んだことがなかった。ただ、北斗の拳という漫画のタイトルを知らずに、日本人として日本で生活することも、また無理な話だ。何でも、モヒカンだの、革製のトゲ付き服だの、あるいは、ヒャッハー、ここは通さねぇぜだの、汚物は消毒だーだの、お前はもう死んでいるだの、ネタや名ゼリフに事欠かない漫画であることは聞いていた。特に、最近はやりの、Post-Apocalypseと呼ばれるストーリーのゲームが話題になると、必ずといっていいほど出てくるのが、北斗の拳ネタだ。

コンビニでペーパーブックが出ていたので、ふと立ち読みしてみた。なるほど、人気になる理由も分かる気がする。

追記:ラオウが強敵ともである理由は分かった。

追記2:上の追記はruby要素を使っている。私は理想主義者なので、rp要素を使うことを潔しとしない。ところが困ったことに、ruby要素を正式にサポートしているのは、IEだけである。firefoxは、プラグインがある。私の愛用するchrome(Webkit)や、かつて愛用していたOperaは、一向にruby要素をサポートする気配がない。日本語は縦書きとルビを前提にした言語であり、これらがサポートされないのは、まことに遺憾という他ない。第一、XHTML1.1にも、HTML5のドラフトにも入っている機能だ。

懸垂

無理を防ぐために、ジョギングは一日おきに行うようにしている。筋肉痛にもならず、悪くない。体力はジョギングごとに向上しているのが実感できる。

ジョギングを終えて、ふと、自分は今、懸垂ができるのかどうか気になった。といっても、近くに自分の背より高い鉄棒はない。仕方がないので、公園のブランコに飛びついて、懸垂してみた。五回できた。まあ、こんなものか。

数学をすっかり忘れている

一般曹候補生の試験のために勉強中だが、数学をすっかり忘れていることに気づいて愕然とした。解き方は分かっているはずなのに、計算ミスをする。これは痛い。とにかく数をこなして勘を取り戻さなければ。

頭痛が痛い文章

IRCで、ある日本語学習者に対して、「頭痛が痛い」というのは、悪文の典型的な例であると説明したところ、では、「犯罪を犯す」という言い回しはどうなのだと聞かれた。確かに不思議だ。「犯罪を犯す」という言い回しは、あまり問題がなさそうに思える。

ググると、「遺産を遺す」、「被害を被る」、という言い方も、同じく、考えてみれば不思議だが、よく使われている例としてあげられている。

理由としては、犯罪という言葉は、あまりにも一般的で、単に「罪」を意味する名詞となっているので、頭痛が痛いのような違和感はおこらないという理由が提示されていた。なるほど、確かにその通りかもしれない。

おまけ:
私は、被害を被るの読み方は、「こうぶる」であって、「こうむる」という読み方はあまり頭に浮かばないのだが、ATOKでは何故か変換できない。辞書で調べると、「こうぶる」という読み方は古語に属するとある。いやでも、こうぶる、と読んでいる人は結構いるはずだ。とりあえず、辞書にラ行五段活用で登録しておいた。ATOKは古語変換というモードもあるのだが、被るという単語すら変換できずに、どうやってまともに古語を入力するというのだろう。

2009-04-14

2009-04-13

自衛隊に入った先輩

高校時代、軍ヲタの先輩がいた。先輩は高校を卒業して、海自に入った。その先輩が、最近やけに、自衛隊に関する疑問に答えてくれるが、どうも理由があるらしい。なんでも、知り合いを自衛隊に紹介すると、評価が上がるのだとか。なるほど。それならそうと言ってくれればいいのに。しかし、そんな予備校みたいな仕組みが自衛隊にもあるとは、少し不思議だ。

あの先輩も、だいぶ変わり者ではある。自衛隊に入ってもう五年たつのに、その軍ヲタでアニヲタでエロゲヲタなところは、さっぱり変わっていないどころか、むしろより強化されている様子である。

機会があれば、静かに酒を飲みながら、つもる話も聞かせてもらいたいものだ。

2009-04-11

面白い広告

この広告は面白い。

鴨川沿い

鴨川沿いのあの川岸は、とても便利な道だ。信号もないし、桜はあるし、一年を通して、様々な人がたむろしている。ジョギングをしながら、人間観察をするのは面白い。

走っていると、ある若い男女のカップルとすれ違った。鴨川沿いには、カップルが非常に多い。あんな所に座って何が楽しいのか分からないが、とにかく多い。夏は暑いし冬は寒いし、いいことなどありゃしないと思うのだが、連中に言わせると、そうでもないのだろう。それはさておき、その若いカップルの会話に曰く、

「え、昭和生まれなんですか」
「そうやで、昭和五十九年やで。え、もしかして平成生まれ? 若いなぁ」
「もう平成ですよ。トシですね」
「そうやなぁ」

ああ、もう時代は平成生まれなのか。思えば私も年を取ったものだ。

ジョギング

軽いジョギングを始めてよりこのかた、だいぶ気分が晴れ晴れとしている。今日は、ジョギングの前のストレッチで、アキレス腱が、依然よりよく伸びることを発見した。まだ始めたばかりだというのに、だいぶ変わるものだ。運動は若いうちしかできないので、自衛隊に入るのも、悪くないかもしれない。

2009-04-10

日記

自衛隊に行くかどうかは、まだ迷いがある。ともかく、用意だけはしている。

まず、試験のための、簡単な数学のおさらいだ。数学はさっぱり分からなくなっている。無理もない、もともと数学は苦手だったし、この四年間していた事といえば、古典、英語、C++の参考書やドラフトなどを読むことだったからだ。

また、基礎体力を付けるために、軽いジョギングをし始めた。この一年、全く運動していなかったために、体力は驚くほど落ちていた。最初は、七条から五条までの鴨川沿いを、歩きに毛が生えたような速度で軽くジョギングをしただけで、もう走れなくなってしまった。無理をしない方がいいと判断し、数日体を休めて、今日二度目のジョギングをしてみたが、少しマシになっている。三条まで往復できるだけの体力をつけなければならない。体重こそ58kgと変わっていないものの、体が驚くほど痩せている。見るとあばら骨が浮いていた。運動をしていなかったがために、食事量が極端に減っていたからだろう。ジョギングを始めたせいか、食べられる量が増えた。

それにつけても、世の中はいとやすく変われることよ。無常の理と覚えて無惨なり。

携帯から投稿テスト

<p>テスト<p>

追記

携帯から投稿するテストをしてみたが、どうも期待通りではない。もっともシンプルな方法として、あらかじめ設定しておいたメールアドレスにメールを送るというものがある。ただし問題がある。plain textで送ったメールは、plain textに変換されてしまう。つまり、HTMLが使えない。私はブログのレイアウトを変更していて、記事をまるごとp要素で囲むということを無効にしている。これはBloggerの不思議な仕様で、デフォルトでは、ブログの一つの記事は、すべてまるごと、ひとつのp要素で囲まれる。記事一つで、ひとつのパラグラフというのは、どう考えてもおかしい。そこで、p要素で囲まないように変更した。このままでは、HTMLとしてだいぶ問題がある。(このブログがXHTML validではないという指摘は、そもそもBlogger自体がvalidなXHTMLを吐かないので、仕方がないとして、HTMLとしては、まともでありたい。自動改行に頼っていた頃の昔の記事は、直すのが面倒なので放置しているが)

HTMLを使うには、HTMLメールを送らなければならない。私は携帯にこだわりがないので、かなり昔の携帯を使っている。これには、HTMLメールを送る機能はない。

というわけで、理想主義のこの私が、携帯電話からBloggerに投稿するには、HTMLメールが使え、かつ、手動でHTMLのコードを編集できる携帯を使うか、あるいはいっそ、まともなブラウザが動く携帯電話を使う必要がある。

AP通信の重役は、自社のYouTubeチャンネルを知らなかった

A.P. Exec Doesn’t Know It Has A YouTube Channel: Threatens Affiliate For Embedding Videos

What the mother fucking shit! How could he be a exec of A.P. without knowing about youtube? and their own youtube channel.

Sometimes, I feel the world is there, just for me, to make me laugh.

C++のテンプレート本の紹介

『C++テンプレートテクニック』もうすぐ発売です。 - Faith and Brave - C++で遊ぼう

詳しい中身はまったく読んでいないのだが、テンプレートにこだわった一冊である。このブログをC++目的で読んでいる人には、垂涎ものの内容が書いてある。もちろん、メタプログラミングも当然含まれているそうだ。もっとも、このブログをC++目的で読んでいて、あちらのブログを読んでいないという不思議な人はいないだろうが。

先日、私がこの本の筆者に、「ところで、僕はいまだかつて、日本語で書かれたマトモなC++の本を読んだことがないのですが、大丈夫なんでしょうか」とぶしつけに聞いたところ、「C++のテンプレートを網羅した上、未だ見果てぬC++0xにまで手を広げた一冊だ。期待して出版を待て」という、力強い答えが返ってきたので、特に期待している次第。

あり、をり、侍り、いまそがり

私は文法を学ぶのが嫌いである。言語というもので意思疎通のできる以上、何らかの枠組みにはまる文法が存在するというのは一理あるが、文法を意識して言語を使うのは不可能だ。プログラミング言語のように、きっちり定義されている人工言語(たとえばロジバン)ならともかくとして、自然言語は、使って覚えた方がよいという思想を持っている。

ところが、その私がどうしたわけか、ラ変活用は、未然から順に、「らりりるれれ」、であり、適用する語は、「あり」、「をり」、「侍り」、「いまそがり」、だけであることを覚えている。

思うに、これは高校の時の国語教師の影響ではないか。その教師は、漢文を専攻していた教師だった。これは偏見だが、漢文を専攻していた国語教師というのは、変人が多いのではあるまいか。変人というと語弊があるが、なにかずば抜けて極端な気質とでも言うべきものを持っているのではあるまいか。ともかく、その漢文が専門の国語教師が、私をしてラ変活用を覚えさせたわけだ。不思議のことと言わねばなるまい。

それはさておき、あり、をり、はんべり、は、古文を読んでいるとよく出てくる語だが、いまそがり、だけは、まったく読んだことがなかった。したがって、その意味も知らなかった。昨日、ふと思い立って伊勢物語を読んでいると、この言葉が出てきた。

むかし、西院の帝と申すみかどおはしましけり。その帝のみこたかい子と申すいまそがりけり。

どうやら、いらっしゃる、などという意味で使うらしい。私の好きな古文、源平盛衰記や徒然草には、いまそがりという語が出てきた記憶はない。

追記:をり、を旧仮名遣いに修正

2009-04-08

自衛隊というのはよほど特殊らしい

今朝、電話がかかってきた。予備自衛官補の受験票が届いたという連絡だ。曰く、今から自宅に届けに行く云々。

家から自衛隊募集案内所までは、歩いて行ける距離だが、せっかくなので届けてもらうことにした。

試験は、宇治駐屯地で行う。何でも、当日、車で送り迎えしてくれるらしい。

どうも、自衛隊というのは、だいぶ他の公務員より毛並みが違うらしい。

しかし、これぐらいしないと人が集まらないというのも、少なからずあるのではなかろうか。なにしろ、試験は四月なのに、実際に予備自衛官補の訓練が始められるのは、八月頃である。本職の自衛隊となるとさらにひどくて、五月に試験があるのに、入隊は来年だ。この長い期間に、「まてよ、やはり別の仕事をするべきか」などと思い直す人間は、相当いるはずだ。

2009-04-07

Zero Punctuation

The Escapist : Video Galleries : Zero Punctuation

先週末から聞いていて、ようやく一通り聞き終えた。英語という言語のおもしろさが十分に出ている。

サクラを見ながら考えた

満開の桜咲く、鴨川沿いを歩きながら、こう考えた。 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。夏目漱石は、こういう、どうしようもない状態から、そのはけ口を求めるため、芸術が生まれると書いている。しかし、この私には、一向に芸術が生まれそうにない。もっかの悩み事は、仕事だ。自衛隊の試験だ。

もちろん、自衛隊に受からないという結果もあるわけだ。筆記試験もさることながら、健康診断もかなり詳しく調べるらしい。もしや自覚のない病気でもあったら面倒だ。

自衛隊の経験はしてみたい。それには当然ながら、若い方がいいので、年齢的にも、今しかない。しかし一方で、自衛隊に入ると、少なくとも教育隊にいる半年は外界から切り離されてしまう。その後も、外出すらままならない始末。うーむ。

とは言え、現状で、ろくな仕事があるでもなし、また仮にあったにせよ、プログラマを吹っ切れないために、結局決断できずじまい。それなら、いっそ自衛隊に入った方が吹っ切れていいのではあるまいか。いやしかし……

しかし、自衛隊を五十前後の定年まで続けて、その後斡旋でどこか平凡な所に就職して定年を迎え、悠々自適に生涯を終えるというのも、どうも性に合わない。それなら、短期を前提にした二等陸海空士か。まあ、違いは、試験がより簡単なことと、辞める時に、雀の涙ほどの退職金がもらえるかどうかでしかないのだが。一任期、すなわち二年間につき、六十万円ほどだ。特にこだわるほどの金額でもない。

そもそも、合格したとしても、入隊するのは来年だ。それまでに、手当たり次第に求人に応募しまくるというのはどうか。京都大阪は広い、自分を雇ってくれるような物好きのひとつもあるはずだ。

まてよ、そもそも、それは一人自分だけではあるまいな。入隊は来年というのは、全員共通だ。自衛隊を今年受ける人間は、来年までの間、一体何をしているのだろう。バイトや命の洗濯はともかく、あらゆる求人を興味半分で、片端から応募する奴は、当然いるはずだ。全員が全員、軍事オタクで、自衛隊に熱烈に入りたくて受けたわけではないだろう。私のように、仕事がないから、とか、やることが見つからないから、などという中途半端な人間が相当いるはずである。なにしろ、入隊は来年なのだから、暇つぶしに求人に応募しまくる暇は十分にある。とすると、自衛隊というのは、合格したあとの辞退率が、相当高いのではあるまいか。

とにかく、桜はきれいだった。兼好法師は、たれこめて春の行方知らぬも云々と言っていたが、やはり春の行方は見知っておいた方がよい。

人生は彩られた影の上にある。

森鴎外訳、ファウスト

2009-04-06

forty days and forty nightsの意味

forty days and forty nights: a long time.

この語句は、調べてもキリスト教の聖書などの引用が出てくるだけで、大変調べにくい。しかし、英語に接していると、たまに出てくる表現なので、覚え書きとして書いておくことにした。四十という数字に特に意味があるわけではなく、ましてや、実際の日数を意味しているわけではない。とにかく「長い期間」を表すらしい。

2009-04-05

赤ずきんちゃんの動画、のはず

シュールな動画だ。なお、HD画質の動画は本家から。


Slagsmålsklubben - Sponsored by destiny from Tomas Nilsson on Vimeo.

2009-04-04

どうするかなぁ

自衛隊に入るならば、C++は忘れなければならない。しかしそれは無理だ。さて。

心に浮かび上がる言葉を引用してみる。

To be or not to be, That is the question.

Now, what y'all wanna do?
Wanna be hackers? Code crackers? Slackers
Wastin' time with all the chatroom yakkers?
9 to 5, chillin' at Hewlett Packard?
What??

Weird Al Yankovic, It's All About The Pentiums.

2009-04-03

自衛隊、よく考えたら外出できないのは致命的だ

いや、放蕩無頼の生活を送っているわけではないので、基本的には外出できなくてもかまわない。しかし、今は別だ。というのもこの数年間、C++0xの動向について行けないのは致命的だ。予備自衛官補の教育を受けるのは問題ないが、こうなってくると、本職の自衛官になるのは無理だ。すると、C++を完全にあきらめるか、別に仕事を探さねばなるまい。

夫、つらつら年齢を考えるに、自衛官になるには、実質三年しか残されていない。自衛官になるには27歳までという制限があるが、これは来年の時点で27歳という意味なので、実際は26歳までだ。しかし、この三年間は、C++0x制定の重要な時期だ。この時期に自由に動けないのはまずい。これは困った。自衛隊を体験してみたくはあるが、時期が悪い。しかし、すべてが終わっているであろう数年後では、年齢的に、自衛隊に入る資格がない。如何すべき。

作の巧拙は知らず、とにかく、産を破り心を狂わせてまで自分が生涯それに執着した所のものを、一部なりとも後代に伝えないでは、死んでも死に切れないのだ。

中島敦著、山月記

Windows 95に入りそうだった機能:フロッピーディスクの挿入判定

The Old New Thing : Windows 95 almost had floppy insertion detection but the training cost was prohibitive

当時、Windows 95に入りそうだった機能として、フロッピーディスクが挿入されているかどうか判定する機能というのがあった。つまり、Windows 95は、ドライブを回さなくても、フロッピーディスクの有無を判定できるはずだったのだ。

Windows 95の32bitドライバを開発していた人が、フロッピーディスクドライブの規格を丹念に検証していたところ、ある変態的な順序でコマンドを送ることにより、フロッピードライブを回転させずとも、ディスクが挿入されているかどうかを判定する方法を、見つけてしまった。しかし、問題があった。

フロッピードライブの規格は、ある挙動について、言及していなかった。現実の様々なフロッピードライブを検証してみたところ、フロッピードライブのベンダーの半数は、ある方法で実装し、もう半数は、別の方法で実装していた。以下のようになる。

FDDの実装 ディスク有 ディスク無
"A"10
"B"01

戻り値は、どちらの実装を使っているにせよ、信頼できるものであった。しかし問題は、二つの実装は、正反対の戻り値を返してくるということだ。ドライブがどちらの実装を使っているかさえ知っていれば、戻り値を利用できるのだが、難しいのは、どうやってユーザーの使っているドライブの実装を知るかということだった。

セットアップ時に、トレーニングをするというアイディアがあった。

  • 「フロッピーディスクを挿入してから、次へ、をクリックしてください」

ディスクが挿入されたら、上の方法を使って、0と1のどちらを返すのかを調べ、フロッピードライブがどちらの実装を使っているかを判断できる。

残念なことに、様々な問題があった。Windows 95が、プリインストールされたパソコンを買ったユーザは、トレーニング画面を見ることがない。OEMメーカーに、トレーニングを任せることはできない。なぜならば、OEMメーカーは、ころころ使うドライブを切り替えるからだ。毎週、最安値のドライブを発注するのだ。それに、クリスマスにパソコンを買ってきたユーザーは、トレーニング画面など見たくないだろう。「Windows 95をご利用いただき、まことにありがとうございます。まずはじめに、フロッピーディスクをAドライブに挿入してください」。また、勝手に「フロッピーディスクドライブのライトを付けて、騒音を発する」(訳注:実際にアクセスして、フロッピーディスクが入っているかどうかを確かめてから、暗黙のうちにトレーニングを行うことか)こともできない。すくなくとも警告が必要だ。「Windows 95をご利用いただき、まことにありがとうございます。まずはじめに、Windowsはフロッピーディスクドライブのライトを付けるために、騒音を出させていただきます。OKを押してください」

フロッピーディスクの挿入判定というのは、ユーザーをして、「この最初のトレーニングが面倒だけれど、便利だね」と言わしめるほど便利な機能ではない。

残念ながら、フロッピーディスクの挿入判定を組み込むことはなかった。ほぼ完成していた機能だったのに。

ユーザーが、Windows 95のインストール後に、FDDを取り替えた場合は考えなかったのだろうか。

2009-04-02

今週のサウスパーク

今週のサウスパークを観賞するにあたって、さしあたり知っておかなければならない単語がひとつある。

Queef : マン屁

自衛隊の募集案内所

昨日、自衛隊の募集案内所に行って聞いてみたところ、募集は四月から行っているものの、入隊は来年になるという。これは少々困った。実家に住んでいるので、即座に衣食住に窮するというわけではないが、一年もの間、何もしないというわけにも行かない。なにか短期のバイトでも探さなければならないだろう。

と、こう思案しているところに、電話がかかってきた。募集案内所からだ。

相手「今、お仕事をされていないと言うことですが、何かバイトなどの仕事を探していますか」
自分「ええ、バイトを考えているのですが」
相手「ちょっとお話がしたいのですが、伺ってもよろしいでしょうか」
自分「ええ、いいですよ。募集案内所ですね。行きます」
相手「あ、いえ、伺いますよ」
自分「いや、近くなので行きますよ」
相手「そうですか。車をだしましょうか」
自分「いや、近くなので歩いて行きますが」
相手「そうですか。お待ちしております」

行ってみると、予備自衛官補というのがあるが、応募してみないかという事であった。これは、今年中に試験を受けて、即座に教育訓練を始められるらしい。予備自衛官というものがあるということは聞いていたが、そこまで詳しくは知らなかった。どうやら、今年予備自衛官の教育を受けて、来年になったら、正式に自衛隊に入隊するということもできるらしい。せっかくなので、応募してみることにした。

それにしても、昨日の今日で連絡してくるとは、なんとも。入隊の意志を示したものには、熱心に連絡してくるという噂を聞いていたが、あながち嘘でもないらしい。それにしても、あの距離でわざわざ車を出すのは、ちょっとやり過ぎの感があるが。なにしろ、京都駅の前なんて歩いた方が早いのだから。

おまけ話

自分「しかし、まだ、(陸海空の)どこにするか、決めていないのです」
担当「そうですか。一般には陸自ですね。勤務地が多いので、例えば実家に近い方がいいという希望も叶えやすいのです。海空は、基地が少ないんですね」
自分「そういえば、高校の時の、ある先輩が、軍事オタクでしたが、卒業して自衛隊に入ってましたね。その人は……」
担当「海自でしょう」
自分「ええ、海自です。あれ、なぜ分かったんですか」
担当「昔、第二次世界大戦の時は、空軍なんてもちろんありませんでしたし、軍の主力は海軍だったんですね。だから、軍事関係が好きな昔かたぎな人は、海自に入りたがるというのが、まあ、あるんですよ」
自分「そういうものなんですか」
担当「そうなんです」

そういえば、副業などの話は聞き漏らした。まあ、本を出したければ、C++の参考書なんてたいして儲からないだろうし、報酬を受け取らないという手もあるわけだ。それでも問題があるとすれば、クリエイティブコモンズなどのライセンスで公開していた文章を、出版社が勝手に印刷したものであって、本官の関与するところにあらず、なんて方便もあるわけだ。

2009-04-01

自衛隊に入るというのはどうか

プログラマを除いて、特にこれと言ってやりたい仕事が見つからない。それならば、自衛隊に入るというのはどうか。昼寝はないが、三食は付いてくる。制服は支給される。寮なので住むところにも困らない。実際には、夜勤があるはずなので、昼寝をしなければならない時もあるだろうが。

とりあえず、近所に募集案内所というのがあるので、行って話を聞いてみた。

普通に自衛隊に入る場合は、一般曹候補生しかないのかと思ったら、どうも二等陸海空士というのもあるらしい。これは、二年ないしは四年という短期で、退職金付きでやめられるものらしい。

四月から募集はしているのだが、実際に入隊するのは、来年になるという。やれやれ、先の長い話だ。

そして、どうも自衛隊の職種と呼ばれている仕事の分類の中には、会計処理などの事務を行う仕事というのもあるらしい。知らなかった。まあ、自衛隊の外部で一切の事務処理を行うというのも変な話だし、当然と言えば当然だが。

寮の中はネットがつながるのか、プログラミングの仕事はあるのか(どんな環境と言語なのか)、C++0xの規格制定の暁には、あわよくば参考書を執筆したいという野望があるのだが(己の巧拙は知らず、されど世は日本語で書かれた参考書を望んでいるはずだ) この本を執筆するという副業は認められるのか、という疑問に関しては、遺憾ながら聞き漏らした。どうせ近所なので、明日、また聞いてこよう。

しかし、一般に兵卒に求められるのは思想家ではなく、一個の機械であるのだが、我が強く、議論では相手を言い負かさねば満足せず、傾倒した政治思想こそないものの、皮肉好きなこの自分に、自衛隊はあまり向いてなさそうだが。

鳥部山の烟

徒然草 第七段

あだし野の露きゆる時なく、鳥部山の烟立ちさらでのみ住みはつるならひならば、いかに物のあはれもなからむ。世は、定めなきこそいみじけれ。命あるものを見るに、人ばかり久しきはなし。かげろふのゆふべをまち、夏の蝉の春秋を知らぬもあるぞかし。つくづくと一年を暮らすほどだにも、こよのうのどけしや。あかず惜しと思はば、千年を過ぐすとも、一夜の夢の心ちこそせめ。すみはてぬ世に、みにくきすがたを待ちえて何かはせむ。命長ければ辱多し。長くとも、四十に足らぬ程にて死なむこそめやすかるべけれ。その程過ぎぬれば、形をはづる心もなく、人に出でまじらはむことを思ひ、夕べの陽に子孫を愛してさかゆく末を見むまでの命をあらまし。ひたすら世をむさぼる心のみ深く、もののあはれもしらずなりゆくなむあさましき。

先日、祖母が亡くなったので、昨日、文字通り鳥部山の烟にしてきた。この祖母に関しては、語りたいこともあるのだが、今は語らない。ただ、徒然草の第七段もさることぞかし、と思う。この文章は、なかなかに言い得て妙だとか、真理だとか言うべきものではなかろうか。

不思議な慈悲

Crabs do feel pain AND they remember it afterwards, claim scientists | Mail Online

カニ類には痛覚があるようだ。だから、生きたままゆでるのは考え直すべきだと書いてある。いったい何が彼らをして、かく思わせるであろうか。カニに痛みがあろうとなかろうと、殺すことには変わりがないではないか。してみれば、なぜ変な慈悲を起こす必要があるというのか。カニを殺す前には、麻酔すべきだとでも言うのだろうか。そもそも、植物にも、似たような痛覚はあるはずである。つまり、ベジタリアンも無慈悲になる。また、我々は生きるために細菌を大量に殺している。それはいいのだろうか。このような不思議な慈悲を持つ輩は、一刻も早く死ぬべきである。しかし、死ぬというのも問題だ。我々の体には、宿主が生きていることを当てにしている細菌が大量に住んでいるからだ。自分が死ぬと言うことは、彼らの大半も殺してしまうことになる。いったいどうすればいいのか。生きるどころか、死ぬことすらできないではないか。そもそも、自分という存在が生じていなければ、こんな不思議なことは考えなくても済んだはずだ。

まあつまり、彼らは仏教で言うところの、無常という概念を知らないのだろう。