英語の否定疑問文に対する応答では、質問の内容に関する肯定否定ではなく、その質問の文が、positiveかnegativeかで、yesとnoを使う。これが、日本人の感覚には合わない。
では、ネイティブなら感覚通りなのかというと、どうもそうでもないらしい。そういうものとして決まっているというだけの話で、やはり混乱するらしい。特に、論理的には、質問に対しての肯定否定の方が、理にかなっているはずだ。
どうやら、これは元々そうであったわけではなく、歴史的な理由らしい。かつて、英語には四つの肯定否定の言葉があった。yea, nay, yes, no である。前者二つは、肯定疑問文に対する応答の肯定否定に用いられ、後者二つは、否定疑問文の肯定否定に対して用いられた。自然言語の常として、それが、いつのまにか、二つに減ってしまった。意味が重複していただめだろう。ただし、当時の名残で、肯定文と否定文に対する区別は残った。その結果が、現在の不思議で非論理的な受け答えになっているらしい。
4 comments:
英語の四つの肯定否定のことばについて、詳しく知りたいと思っています。是非そのことが説明されている文献を教えてください。よろしくお願いします。
関西在住の言語系大学院生
私はネイティブに訊ねただけですので、このことを説明した文献については知りません。
ただ取っ掛かりとしては、Wikipediaの項目、Yes and noのリファレンス部分に、多数の参考文献が列挙されています。
おそらく役に立つのではないでしょうか。
このことを説明してくれたネイティブに訊ねたところ、
Robert Gordon Latham (1850). The English language. London: Taylor, Walton, and Maberly. p. 497.
George Perkins Marsh (1867). "Affirmative and Negative Particles". Lectures on the English Language. New York: Charles Scribner & Co.. pp. 578–583.
あたりがいいのではないかとのことです。
とても早く答えていただいてありがとうございました!!!早速それらの論文などチエックしてみますね。本当にありがとうございました.
関西在住の大学院生
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