2019-03-28

スノーボード10回目と11回目

またスノーボードに行ってきた。先週の日曜日にガーラ湯沢、翌週の今日、土曜日に舞子スノーリゾートに行った。

10回目はカービングターンを学びにガーラ湯沢のスクールに行った。

カービングターンは今まで学んできたことの逆をやらなければならない。スライドターンでは積極的にロテーションを使う。カービングターンではロテーションを抑える。スライドターンでは逆エッジしないように注意する。カービングターンでは積極的に逆エッジしにいく。

ロテーションを強く入れてしまうと、ボードはスライドしてしまう。なのでロテーションは抑えなければならない。カービングターンでのエッジの切り替えタイミングは谷周りに入る斜面に対して横に滑っている最中だ。エッジを切り替えてリーンしてバランスを保つ。

午前中のレッスンでは、エッジを立ててエッジだけで曲がることを実感した。もう立派なカービングターンだ。しかし、午後のレッスンではエッジで曲がることができなくなってしまった。これはどうも、レッスンの間の昼に滑り過ぎて筋肉が疲労しているのと、午後になって雪質が変わり、午前と感覚が違うことによるものらしい。また疲れてきて目線が谷側を向いてしまい、それに引きづられて体も谷側を向いてしまうのも問題のようだ。

結局この日はカービングターンを習得できなかった。カービングターンの感覚と、カービングターンに必要な動作や訓練方法は一通り学んだので、あとは練習だ。

この日はレッスンの後もまだ滑っていなかった奥の方にある中級者コースを連続して滑った後、下山コースも滑ったので、すっかり右足が筋肉痛になってしまった。この筋肉痛はなかなか取れなかった。しかし、ヒザの痛みはない。

右足の筋肉痛の回復には実に5日間かかった。もうシーズン終わりまで日がないので、土曜日に滑りに行くことにした。こんどは舞子スノーリゾートに行くことにした。一ヶ月半の成果で、かなり滑ることができるようになっているはずなので、今回はレッスンを入れずに気楽に滑ることにした。

舞子スノーリゾートは越後湯沢駅から無料のシャトルバスで20分のところにある。もうシーズンも終わりかけだということを考慮しても人が少ない。これでも土曜日なのだ。周りを見ると、どうやら一人で来ている者はほとんどいないようだ。だいたい家族連れや仲間と来ている。

舞子スノーリゾートはふもとにある日帰りセンターで着替え、ゴンドラで頂上まで上がるスキー場だった。頂上にある短いコースを往復するか、あるいは長いコースを滑ってふもとまで降りてまた登るかの二択のようだ。

どうもレッスン無しですべっていると、きれいにロングターンをする気にはならない。ほとんど直滑走のように滑ってしまう。ただでさえ人が少ないのに、中級者コースは特に人が少ないので、遠慮なく速度を出すことができる。どうやら、直滑走に少しだけ左右にリーンして交互にエッジをたてていくことで、安定して高速でほぼまっすぐ滑り降りることができるようだ。湯沢中里スノーリゾートでも似たようなことをしたが、リーンをいれると特に安定するようだ。

カービングロングターンも練習してみたが、どうにもスライドが混じってしまうように思われる。

未だに滑ることができないのが非圧雪コースだ。圧雪した雪面は安定して楽しく滑ることができるようになったが、非圧雪には歯が立たない。傾斜があるのでノーズドロップをするだけで速度が出る上、すぐにコブに乗り上げて不安定になる。ターンをしようとしても、コブを横切る形になるので不安定で続かない。なんとかゆっくりとサイドスリップで下ることができる姿勢を発見することができたが、これは全然楽しくない。果たして次のシーズンは非圧雪の上級者コースを滑走できるようになるのだろうか。

いろいろと調べると、スノーボードで非圧雪コブ斜面を滑るのは、スキーとはやり方がだいぶ異なるようだ。

コブ斜面はあのように形成してあるのではない。滑った雪は圧雪されて固くなり、へこんで谷を形成する。後に続く者も先達の滑った後をたどると、さらに谷が圧雪されてコブが形成される。

問題は、スキーとスノーボードでは形成されるコブが異なる。スキー場に発生したコブのほとんどはスキーによって作られている。スキー板は細いので、スキーによって作られたコブの谷をスノーボードで辿ろうとすると、そもそも谷が狭すぎて入らないことまである。

そのため、スノーボードは太さと安定性を活かして、コブの谷ではなく山を滑る。起伏の激しい斜面を滑ると不安定になる。起伏に乗り上げた衝撃を脚で吸収するために、常にヒザを曲げてやや低い姿勢で滑るようにする。フラットに滑ると不安定になるので、エッジを切り替えるタイミングをすばやくし、フラットの時間を短縮する。またロテーションやカウンターロテーションを強く入れると不安定になるので、ボードの上に安定して乗る姿勢を維持する。起伏に乗り上げる時はオーリーのようにノーズを上げて、次にテールを上げる

いくつかのスキー場の行ったので、感想をまとめてみる。

ガーラ湯沢
東京から日帰りするのに余計なオーバーヘッドが一切ない。駅直結ですべての用意が揃い、同じ建物内からゴンドラに乗ってゲレンデまで上がるので歩きにくいスキーブーツでも歩く必要がない。スキー場としては小さい上に、行きやすくて人気なのでとても混んでいる。標高が高いので雪質もよい。
白馬八方尾根スキー場
圧倒的に広い。コースはスキー向けの作りになっている。全体的に難しい。ただし広いのでスノーボードで滑って楽しいコースもある。長野駅からバスで70分かかるので交通事情が辛い。
湯沢中里スノーリゾート
越後湯沢駅からバスで10分ほど。スキー場はふもとから始まっているため雪質が悪い。というか単純に雪が汚い。横に広い雪面が3枚ほどある。安さとスノーボードと相性のよい広いほどほどに傾斜のついた雪面のせいか、スノーボード初心者が圧倒的に多かった。スキーはほとんど見なかった。ほとんど初心者と、友人の初心者を教える経験者ぐらいしかいないので、中級者コースは誰もいないほど空いていた。
舞子スノーリゾート
ゴンドラに乗って上に行けば標高が高く雪質はよい。広い。私が行った時は休日だがそれほど混んでいなかった。頂上で短く傾斜の強いコースを繰り返し滑るか、頂上に行ってふもとまで下山するコースを繰り返すかの二択になる。
軽井沢プリンスホテルスキー場

東京から67分で行ける軽井沢駅を降りてすぐの場所にある。ただ、駅前にあり見えているとはいえ、広いのでスキー場まで駅から5分10分ほど歩くかバスに乗って移動しなければならない。また滑るまでの工程が面倒だ。まずリフト券の建物を探してリフト券を買い、レンタルの建物を探してレンタルし、レンタルショップで着替え、そのままコンクリートの道を歩いてクロークに荷物を預けに行かなければならない。ソフトブーツのスノーボードならばともかく、スキーブーツで歩いて移動させられるのは辛い。

スキー場は中級者程度だ。上級者が満足できるコースはあまりない。ただし、軽井沢なので圧倒的に贅沢で楽しい作りになっている。例えばショッピングモールや飲食店街がずらりと並んでいるし、スキー場の真横に宿泊用のコテージが立ち並んでいて、ドアを開けるとすぐ目の前がゲレンデになっている。滑っている途中にコテージに戻って休むことまでできる。そういう意味では初心者グループで2泊3日するスキー旅行にはよいだろう。

軽井沢プリンスホテルスキー場には去年、ボーゲンしかできないスキーでなかなかうまく滑れず雪辱を味わったという苦い経験があるので、今シーズンの最後にリベンジしたいとは思っているのだが、今の自分のスノーボードの腕前と去年の記憶を考えると、ほとんどの軽井沢のコースは滑れるはずで、他に雪質がマシなスキー場がいくらでもあるのに、わざわざ一人で日帰りしたいとは思わない。

つぎはどこに行くべきだろうか。4月に入ってからもガーラ湯沢とかぐらは営業しているようだ。雪の状況が良ければGWまでもつとのことだが、果たしていつまで持つだろうか。

Cisco、ルーターの脆弱性を修正するためにユーザーエージェントcurlを弾く変更を加える

Cisco、ルーターの脆弱性を修正するためにユーザーエージェントcurlを弾く変更を加える。

Cisco Fixes RV320/RV325 Vulnerability by Banning “curl” in User-Agent | Hacker News

https://twitter.com/RedTeamPT/status/1110843396657238016

もちろん我々は--user-agentなどというcurlのオプションなど使うわけがないし、RFC3514に従って悪意あるパケットには邪悪ビットを立てているはずだ。

2019-03-25

兵庫県警のブラクラ摘発事件の冤罪被害者に寄付をした #alertloop

兵庫県警がブラクラと称してブラウザーがクラッシュしない、実害のない、単なる"while(true) alert("");"に過ぎないJavaScriptが使われたページへのURLを書き込んだ無実の者を補導ないし家宅捜索した件についての弁護士費用のため、近頃些少には候へども、以下から寄付をした。

アラートループ家宅捜索(いわゆる「兵庫県警ブラクラ摘発」)事件に関する寄付の呼びかけ - 一般社団法人日本ハッカー協会

なぜ寄付をしたのか。

ひとつ、この事件には実害が一切なく、したがって補導と家宅捜索を受けた者は無実である。

ひとつ、私は以下のURLに示すようにC++の入門書を執筆しており、その中ではもちろん無限ループも説明している。JavaScriptの無限ループalertのような無実なものが違法であると誤った解釈がなされた場合、私は参考書を出版できなくなる。

https://github.com/EzoeRyou/cpp-intro

なぜ寄付をしたことを公にするのか。この問題を宣伝し知名度を上げるためだ。

魔法と科学の区別がつかない兵庫県警によって法の誤った解釈をさせた結果の暴走を許してはならない。

“兵庫県警ブラクラ摘発”、弁護士費用の寄付呼び掛け 日本ハッカー協会 - ITmedia NEWS

2019-03-20

職質裁判で不当判決が出たので控訴する

職質裁判の一審判決があまりにも不当すぎる。判決文はGitHubで公開している。

https://github.com/EzoeRyou/calling-110-is-suspicious

判決文では、東京都(警察)側の多くの虚偽の主張は認定されなかった。以下は認定されなかった東京都(警察)による虚偽の主張である。

江添はパトカーとすれ違った際、顔をふせ足早に走り去った
すれ違った場所の近くにある自動販売機で飲み物を買っていることからありえない
江添は手を小刻みに動かす所作をなした
裁判所の判断では言及されず
江添は吉野家の看板をひっくり返した
裁判所の判断では言及されず
  • 江添は自らの意思で駐車場に向かった
  • 江添は走った

    特に最後の項目はとても興味深い。私は走ったところ警察官らに取り押さえられて駐車場に押し込められたわけで、裁判所は走ったのは怪しいとしている。しかしなぜか東京都(警察)の主張では、私は走っておらず自分の意志で駐車場に向かったとしている。東京都(警察)がなぜこんな嘘をついたのかというと、私が自分の意志で駐車場にとどまっていたということを主張するためらしい。私が走ったことにより、私の意思に反することが行われていたという証拠になってしまうので、嘘をついてまでも私が自分の意志で駐車場に向かったとでっち上げたかったのだ。裁判所は私の主張を採用し、走ったのは怪しいとしているが、もし走ったのが事実であるとするならば、証人尋問の場ですら私は自分の意志で駐車場に向かったと証言した警察官の井上は偽証ではないのか。井上は証人尋問において、上記の裁判所が認定しなかったことをすべて証言している。

    東京都(警察)の主張は、自身を有利にしようと嘘をつき、その嘘をごまかすためにさらに嘘を塗り重ねて、本当におかしなことになっている。

    さて、問題は裁判所だ。すでに書いたように裁判所は以下のように判断した。

    最初の10分間は職務質問の要件を欠く。しかし私は外見から目的がわからず、刃物等の危険物等が十分入るリュックを持っていたため、警察官は声をかける必要性があった。したがって最初の10分間は適切であった。

    その後、私は吉野家に入ろうとした。これは吉野家に立てこもることが予想できる。また110番通報を要請した。これは不審事由である。

    残りの1時間20分について、不審事由が存在するので適切であった。

    リュックの上から触ることによる所持品検査は私が同意しているので適切であった。所持品検査に至るまで1時間30分、所持品検査をするまで解放しないと言い、進行方向に立って取り押さえるなどの有形力の行使があったが適切であった。

    不当判決にも程がある。

    職務質問の要件を欠くのであればそれは職務質問ではない。そもそも質問はなかったのだ。いきなり所持品検査を要求しているのだから、職務質問は行われなかった。

    最初の10分間で、私は通勤中であることを告げたし、公的機関の発行する身分証も示したので目的は分かっている。刃物の入らない奇妙なリュックというものは私の知る限り存在しない。刃物が入っているという証拠もなしに、刃物を十分入れることができるなどという曖昧な理由だけで所持品検査をしていいはずがない。

    裁判所も認定するように職務質問の要件を欠いていた。そもそも所持品検査を要求するだけで職務質問は行われていなかった。目の前の警察官が法に違反しているとしたら110番通報するのは当然で、かつ110番通報は容易に改変不可能な方法で記録されるので、このとき110番通報をしてこの後のやり取りをすべて録音していれば、東京都(警察)の虚偽の主張を許すこともなかった。警察官らはなぜか110番通報を妨害した。

    110番通報の要請が不審事由に当たるなどということは被告である東京都(警察)も主張していない。原告被告双方ともに主張していない争点を勝手に設定して勝手に判断するのは裁判の手続き上問題がある。

    なぜか控訴は東京都(警察)に対する反論よりも、裁判所の判断に対する反論が多く含まれそうだ。

    2019-03-15

    J-CASTニュースの職質裁判の誤りを含む記事に対する反論

    私の裁判の一審判決を受けて、J-CASTニュースが以下のような誤りを含む記事を出している。

    職務質問で精神的苦痛 地裁判決「適法」、原告「不当だ」→法律家の見解は : J-CASTニュース

    この記事は適切な取材をしていない。判決文をまともに読んだとは思えない。原告である私への取材はない。この記事はとても現地を取材したとは思えない記述がある。弁護士の意見にもとんでもないものがある。

    この記事はニュース配信サービスによって様々なニュースサイトに配信され、かつ弁護士による意見も掲載しており、影響力が高いと判断したので、この記事について反論する。

    この記事は被告である東京都(警察)が主張しているが、裁判所は認定しなかったことを、あたかも事実であるかのように書いている。

    警察官は、パトカーで巡回していて、後部に日よけの付いたつば広の帽子を目深にかぶり、大きめの黒いリュックを背負った江添さんが、パトカーを見ると顔を伏せて足早に通り過ぎたことを不審に思い、職務質問のためパトカーを下りて追跡していた。

    このうち、「パトカーを見ると顔を伏せて足早に通り過ぎた」ということは東京都が主張しているが、裁判では認定されなかった。その理由は、車道と歩道の間に植木があり車道を走る車の中からは見通しが悪かったこと、私はその直後に自動販売機で飲み物を買っているが、足早に通り過ぎたのであれば不自然であること、による。

    裁判所は警察官らがパトカーで私とすれ違ったことは認定しているが、私はそもそもパトカーを見ていない。東京都の主張ではパトカーと私がすれちがったとき、警察官は私をしばらく見ていたとのことだが、ただでさえ植え込みがあって見通しが悪いのに、走行中の車と逆方向に歩く私がすれ違う間など一瞬であり、いったいこの「しばらく」とはどういう意味なのか疑問だ。東京都の主張によれば私とすれ違った地点から30メートル先にパトカーを停めて私を追いかけたとのことだが、これにも私は気がついていない。私はパトカーですれ違ったということすら疑問を持っている。

    またこの記事は、「すぐ横の駐車場」と書いている。この駐車場は路地に入った先にある。現地を取材しているならば「すぐ横」などという表現が出てくるはずがない。このことからこの記事は現地を取材していない疑いがある。J-CASTニュースの所在地である現千代田区二番から職務質問が行われた現場の築地6丁目まで直線距離4kmしか離れていないのだが、そんなに近くの現地に取材に行くことすらしなかったというのだろうか。

    弁護士の意見について反論する。

    「危険物がないならリュックの中身を見せればよい、訴訟まで起こすのは得策でない、というのは間違いないでしょう。しかし、こうした社会常識とプライバシーの問題は別です。それだけ世の中に訴えたい、問題提起したいものが江添さんにはあったんだろうと思います。自ら決めたことに対して、社会常識を持ち出すのはどうなのかということです」

    そもそも私には職務質問をすべき不審事由がなかった上に、職務質問というのは質問をすることができるのであって所持品の捜索ができるものではない。判例上、質問に付随する所持品検査ができるとされているだけだ。

    裁判所は最初の10分間について、そもそも職務質問の要件を欠くと認定している。理由は、「パトカーで私とすれ違った際に私が顔を伏せてパトカーから逃げるように足早に走り去った」という東京都の主張が、歩道と車道の間の植え込みによる見通しの悪さと、私がその直後に東京都が主張するすれ違ったとされる場所から10メートルしか離れていない場所にある自動販売機でのんびりと飲み物を買っていたという状況から考えて、ありえないと判断したためだ。

    ただし、ここから今回の判決を私が不当だと考える部分になるのだが、裁判所は最初の10分間の職務質問は要件を欠くが問題ないとした。裁判所は、私は外見から目的がわからず、かつリュックは刃物等の危険物等が十分に入る大きさであったから質問する必要があったと認定している。

    もう一度上の文を読んでほしい。町中を歩く人間の目的が外見からわかるだろうか。刃物が入らないリュックなど存在するだろうか。これだけの理由を持って所持品検査を行ってよいのだろうか。この論法では、職務質問の要件を欠く人間など存在しなくなる。この論法を使えば、家に住んでいる目的がわからず、家は危険物が十分入る大きさであるので、「家宅検査」を行ってよいとまで言えてしまう。

    プライバシー権は存在する。そもそも住居や荷物の中身は令状がなければ捜索してはならない。「所持品検査」とは捜索まではいかない軽いものを指し、「捜索」とは異なると判例で支持されている。そしてこのことについて、警察が金科玉条のように引用する松江相銀米子支店強奪事件の判例がある。持ち主の許諾を得ないまま所持品検査をしたことが違法ではないとされた判例だ。これは状況が付近で銀行強盗が起きており、犯人の人相に似た人物を職務質問し、荷物の中身を許諾を得ないまま見たところ、札束が入っていた犯人だと分かったという事件だ。今回の例とは状況が異なる。今回は付近で事件はなく、犯罪予告もなく、至って平時であり、かつ私は指名手配中の被疑者に人相が似ているわけではないということを当日私は警察官に確認している。

    最初の10分は職務質問の要件を欠くが、誰にでも当てはまる曖昧な理由から問題ないとされた。この最初の10分で私は身分証明証を警察官に提示し、自らの身分を明らかにまでしている。その後、警察が職務質問の要件を欠くにもかかわらず、私に全く同じ質問を繰り返し、同じ答えを返すとさっきと同じ答えですねとまるで答えが変わることを期待しているようにいい、警察官職務執行法に記述がない、リュックの中身を見せるよう迫り、一歩でも動こうとすると二人がかりで抱きとめられたのだ。私は目の前の警察官が法律を遵守していないと判断した。違法が行われたときに自力救済はできないので、私は110番通報した。かつ、私は110番通報の内容は録音され、その録音は現場の警察官の裁量程度では容易に改変できないことを知っていたのだ。だから私は110番通報を要請したのだが、現場の警察官らは私の110番通報の要請を妨害した。

    職務質問の要件を欠くにもかかわらず、身分を明らかに下にもかかわらず、同一内容の質問を繰り返し、執拗に理由もないのにリュックの中身を見せろ、見せるまで解放しない。このような目の前の警察官が法律の遵守しないことが明らかな状況で行おうとした近くの飲食店のドアを開けて店員に110番通報の要請をしたことについて、裁判所は不審事由に当たると認定した。そしてその後の1時間20分の職務質問は不審事由があるので合法であるとした。その後私は、大勢の警察官に路地裏に引きずり込まれて囲まれた状況に1時間以上置かれたのだ。

    世の中に訴えるとか問題提起以前の問題だ。私の人権が実際に侵害されたのだ。

    J-CASTニュースは記事を書く前に判決文を読み、当事者へ取材し、わずか直線距離4kmしか離れていない現地を取材し、プライバシー権について正しく理解している弁護士に意見を求めよ。そして速やかに訂正記事を出せ。

    2019-03-13

    職質裁判一審で不当判決、曰く、110番通報を要請することは不審事由にあたる

    警察官に職務質問をされた話が2017年の7月、これが違法な職務質問であると考えたので国賠訴訟をし、一審判決が今日言い渡された。

    曰く、「原告の請求を棄却する」。負けたわけだ。ではなぜ負けたのか。判決の言い渡しでは主文しか読み上げられないので、判決文を取りに行く。

    当日は、東京都(警察)の主張によれば、パトカーで私とすれ違った際、私を視認し、しばらくみていたところ、私はパトカーを見るなり顔を伏せて足早に通り過ぎたということだ。裁判所は東京都(警察)のこの主張を採用しなかった。というのも、車道と歩道の間には植え込みが多くあり、私をしばらく見るなど不可能であるからだ。したがって今回の職務質問は適切な不審事由なしで始まっていることが認められた。

    その後10分間ほど、私を路上にとどめて職務質問が行われた。裁判所はこれを適切であると判断した。不審事由がなく始まった職務質問ではあるが適切だそうだ。

    その後、私は吉野家の店舗に入ろうとしたが警察官らに抱きとめられたので、入り口から吉野家の店員に対して110番通報するよう要請した。裁判所は吉野家に入ろうとしたのは立てこもる恐れが認められ、かつ110番通報の要請は不審事由であるとし、その後に続く職務質問には不審事由が存在すると判断した。

    そんなバカな。110番通報の要請が不審事由にあたるはずがない。110番通報の要請をしたのは、目の前の警察官風の服装をした男たちが警察官職務執行法に規定された適切な職務質問をしていないから、警察ではないか、あるいは警察であるとしても法に基づかない違法な職務質問をしていると判断し、かつその時私は110番通報の内容は録音され確実に記録に残ると知っていたので、記録に残すことを意図していたからだ。110番通報の要請が不審事由にあたるとは一体どういうことだ。

    そもそも、110番通報の要請が不審事由にあたるということは原告被告ともに争点にしていない。双方とも争点にしてないことを裁判所が勝手に持ち出して争点にして判断を下したというのか。

    110版通報の要請が不審事由であるなどと、被告である東京都(警察)は主張していない。そもそも東京都(警察)が110番通報の要請をしたことをもって不審事由であると主張するのは立場上とてもおかしなことになるのではないか。

    この一審判決は不当だ。

    追記

    判決文の写しが手元に届いたのでさらに詳しく読んだところ、更にひどい理解しかねる判断がある。

    最初の10分間ほどは職務質問の要件を欠くことが認定されたが、最初の10分間の職務質問は適切であった。その理由としては、私は午後2時に月島方向から築地方向に刃物等の危険物等を十分入れることができる大きさのリュックを背負って移動していた。外見から私の目的がわからず、またリュックに危険物等が十分入る大きさであったため、警察官らは私に声をかける必要性があったそうだ。

    往来を歩く大抵の人間の目的は外見から判断できるはずがない。また刃物等の危険物等を入れるのに十分な大きさの外見から中身のわからないリュックを持っているだけで危険物を持っている疑いを書ける必要があるはずがない。

    追記2

    GitHub上で判決文を公開した。

    https://github.com/EzoeRyou/calling-110-is-suspicious/blob/master/20190313_hanketu.pdf

    2019-03-11

    スノーボード9回目

    会社の同僚で、シーズンに10回は滑りに行く人が、今シーズンはまだ1回しか滑っていないという。中級者コースが滑れるぐらい上達したと話したところ、では滑りに行こうということで日曜日に滑りに行った。日帰りガーラ湯沢だ。

    午前中はのんびりと滑ったが、前回に引き続きワックスのおかげでとても滑りやすい。上級者コースの非圧雪コブコースはやはりまだ無理だった。

    午後になり、同僚は別れて中級者コースを繰り返し滑ることになった。私は一人で滑っても上達は見込めなさそうなので、午後からレッスンを受けることにした。ガーラ湯沢の上級レッスンはどんな斜面でも連続ターンができることだが、上級者コースでなくてもいいという話だったので、私はもう上級レッスンが受けられるはずだ。

    レッスンを受ける場所に行って、何を学びたいか話しあった。インストラクターからはショートターンを進められたが、私はカービングターンがどういうものなのか体験してみたかったので触りとしてもカービングターンを学ぶことにした。するとスタンス角を大胆に変更したほうがよいとのことで、前30度後9度に設定した 。そしてバインディングの取り付け位置も若干ヒール側によっていると指摘を受けたので、トゥ側にわずかにずらした。

    上級レッスンには私以外に2人の受講者がいた。どちらもOGASAKAの板を使っていた。インストラクターと受講者のうちの一人はAlpineを使っていた。Alpineの実物を見たのは初めてだ。

    レッスン専用のコースに行く途中、直滑降だけで進む練習をした。これは大変に難しく、途中で転倒してしまった。さいわい雪が湿っぽくてかたくなかったのと、プロテクターのおかげで、問題はなかった。

    カービングターンは大きくエッジを立ててターンする。その際、ローテーションは使わない。ローテーションを使ってしまうとスライドターンになってしまう。前回、ローテーションを使うことでスライドターンが大幅に改善したというのに、今度はローテーションを使うなというのか。

    とりあえずターンしてみたが、カービングターンになっているのかどうかが自分でもよくわからない。それでもレッスンの終わりには、ややカービングらしいターンができるようになってきた。しかし安定しない。

    その日は夕方から強風の予報ということで15:30にはリフトが止まることになったので、下山コースを下って帰ってきた。人がたくさんいるために速度が出せず、足がかなり疲労した。しかし、ヒザは痛くなっていない。上達したのだろうか。

    スノーボード8回目

    どうも今年は雪がよろしくないらしく、旅行会社も4月以降のスキー旅行を用意していない。旅行会社を使わないスキー旅行は割高だし手間がかかるしといろいろとやりたくないので、今シーズンは3月末までと考えて週2回ぐらいは滑りにいく決意をした。

    さて、旅行会社で4人分の2泊3日のスキー旅行を手配したところ、湯沢中里スノーリゾートのリフト券をもらった。これが荒れば後は越後湯沢までの往復新幹線台だけで滑ることができる。普段はガーラ湯沢に行っているが、たまには別のスキー場に行くのもよさそうだ。さっそく旅行会社で少し割安な9700円で日帰り越後湯沢フリーというプランを申し込んだ。東京-越後湯沢間の往復新幹線だけの旅行プランだ。

    前回、板のデッキ面の側面が側面に沿って長さ数cm、幅数mmほど剥げてしまった。中からグラスファイバーらしい白い材質が見える。幸い、剥げたのは一番上のカバーだけで、ウッドコアを守る内部のカバーは無事のようだ。いろいろと考えた結果、防水用のエポキシパテで埋めることにした。

    また、ホットワックスのための道具一式を揃えたので、今回の板はホットワックスがしてある。とりあえずベースワックスを3回、滑走ワックスを1回した。果たして効果があるだろうか。

    湯沢中里への移動は面倒だ。越後湯沢駅まで行った後に、無料シャトルバスか上越線で湯沢中里駅まで向かうのだが、これがどちらも使い勝手が悪い。シャトルバスはおよそ30分に一本、電車は8時に一本、12時に一本、15時に一本、17時に一本といったぐあいに、かなり本数が限られる。シャトルバスは面倒そうなので、200円を払ってでも電車で行くことにした。スキー場とは駅で直結しているらしいので、楽だろうと考えたのだ。

    無事に起床に成功し、東京駅に向かった。自由席に乗っていこうとしたが、6時36分発と44分発の新幹線がある。普通は早い方の新幹線に乗るはずだが、なぜか妙に気になったので駅員にどちらが早く着くのか聞いてみた。すると、44分の方が途中で追い抜くので越後湯沢駅には先に着くのだという。なんと、知らなかった。

    越後湯沢駅について上越線に乗り換える。ホームに止まっている電車には、なんと外からドアを開閉するボタンがついている。2駅のって湯沢中里駅に到着した。降りて改札に向うが自動改札はない。駅員もいない。切符を箱の中に入れて出る。

    そのまま建物の1階に降りて更衣室で着替え、チケット売り場にチケットを引き換えに行く。しかし時間がかかる。わずかに4,5人しか並んでいないのにやたらに時間がかかる。20分以上は待たされてようやくチケットを手にすることができた。どう考えても手際が悪すぎる。

    さっそく一番近くにある第2リフトに乗って上がった。このリフト、なんとセーフティバーに板を乗せる棒がついていた。これは楽だ。

    まず一本を滑ったが、ワックスのためか明らかに滑りが違う。摩擦が段違いになくなっている。緩斜面でありながらも素晴らしい速度で滑り降りてしまった。その後、何本か滑ったが、どうやら上級者コースのほとんどは雪が足りないために閉鎖されている様子だ。かろうじて残された上級者コースは、どこからどこまでが設定されたコースなのかよくわからない場所にあった。単にそこだけ木々がなく、非圧雪で傾斜がありすべりおりることができるだけだ。挑んでみたが、全然滑れない上に、雪質が悪すぎて滑っていて面白くない。そこで少し離れたところにある第5リフトまで滑っていき、中級者コースを滑ることにした。この中級者コースはなかなか良かった。惜しむらくはコースが短すぎることだ。結局高低差がそれほどないために、傾斜のあるコースを作るとすぐに下まで滑り降りてしまうのだろう。

    平日なのと、少しアクセスの悪いスキー場であるので、人はまばらだった。興味深いことに、スノーボード率が極めて高かった、8割から9割はスノーボードで、スキーはわずかにしかいなかった。そのスキーも見たところショートスキーばかりだ。

    そしてさらに興味深いことに、ほとんどのスノーボーダーが初心者だということだ。ワックスのためか、上達のためか、私は中級者コースをほとんど減速することなく滑り降りることができ物足りなく感じていたが、実際のところそこそこの傾斜はある。他の客が中級者コースに挑んで盛大に転ぶのをリフトで上がるときに眺めていた。結果として、中級者コースはほとんど人がいなかった。実際、私が滑っていて人と出くわしたのは数えるほどしかない。経営が心配になるほど人がいない。

    昼頃に雨が降ってきて、雪質が悪くなってきた。しかしまだまだ板は滑る。ワックスのおかげだろうか。3時頃になると水気の多い雪が振り始めた。この頃になると、板が滑らなくなってきた。ソール面を見るとだいぶ汚れている。汚れを落とせば滑るようになるのだろうか。あるいはワックスの塗り直しが必要なのだろうか。スクレイパーやスプレー式の簡易ワックスを持ってこなかったことを後悔しながら、悪い雪質を滑った。だいぶ滑りにくくなっている。

    16時前になったので、そろそろ帰ろうと元のリフトまで戻った。しかし、雪が少し積もった今、上級者コースが気になる。まだ少し時間はあるので第2リフトで上がり、上級者コースに挑戦してみた。どうやら滑ることはできるようだ。ターンなのかブレーキなのかよくわからない動きをしながら、傾斜の強い非圧雪で荒れて水っぽい雪質の雪面を滑ることができた。しかし、あまり楽しくはない。止まらずに降りてくることはできないからだ。

    更衣室で着替え、変える前にいちどソールをクリーニングしようと拭いてみたところ、真っ黒な汚れが紙にびっしりとついた。これは汚れている。

    帰りも電車で帰ろうと駅に向かったが、駅員もいなければ券売機もない。張り紙に乗車券は反対側の出口でお買い求めくださいと書いてある。反対側の出口に行ったところ、たしかに券売機はあった。しかし販売中止になっている。まさか乗り過ごしたのだろうか。さてどうしよう。シャトルバスの場所もわからないし、越後湯沢駅まではそんなに遠くもないからタクシーでも拾おうかとおもったが、外を見ても流しのタクシーが走っているような場所ではない。さてどうしようと考えていたところ、電車が来た。そんなばかな。

    ホームに向かって車掌に聞いたところ、越後湯沢駅に行く電車だという。その場で乗車券を発行してもらい乗った。なんでも、券売機は故障中なのだとか。

    2019-03-05

    兵庫県警は魔法と科学の区別がつかない:JavaScriptプログラムによる補導が間違っている件について

    不正プログラム書き込み疑い補導|NHK 兵庫県のニュース

    クリックすると同じ画面が表示され、消えなくなる不正なプログラムのアドレスをインターネットの掲示板に書き込んだとして、13歳の女子中学生が兵庫県警に補導されました。

    兵庫県警は魔法と科学の区別がついていない。そのようなJavaScriptプログラムには何の問題もなく、問題はそれを閲覧したユーザー側のブラウザーにある。

    「クリックすると同じ画面が表示され、消えなくなる不正なプログラム」というのがどのように実装されていたかは知らないが、最も簡単で原始的なものは、アラートを繰り返し表示し続けるプログラムだ。

    while (true) alert("Hello") ;
    

    このプログラムを実行すると、アラートが繰り返し表示され続ける。ところで、このプログラムを実行しているのは閲覧者のコンピューターとブラウザーだ。このプログラムを提供したものの責任ではない。このプログラムを実行する時、閲覧者は上の文字列を受け取る。それだけだ。その文字列をどうするかは閲覧者の責任だ。閲覧者のブラウザーは上記の文字列を解釈して、あらかじめ定められた規則に従い処理を行う。つまりプログラムを実行するのは閲覧者の責任であって提供者の責任ではない。なぜならば提供者は単なる文字列を提供しているだけなのだから。それを予め定められた規則に従って解釈して実行するのは閲覧者のコンピューターとそしてブラウザーの責任だ。

    ブラウザーはJavaScriptを極めて安全な方法で実行する。Coinhiveもそうだが、WebブラウザーがJavaScriptプログラムを実行するにあたって問題は一切ない。もし問題があるとするならば、それはブラウザーの不具合かハードウェアの不具合だ。Webブラウザーは任意のJavaScriptプログラムを安全に実行できるように実装されている。上のプログラムにしたって、古典的すぎるのでブラウザーはとっくの昔に対処している。

    もし、上のプログラムが問題を起こすとしたならば、それはブラウザーがハードウェアの不具合であって、提供者の責任ではない。コンピューターは魔法ではないのだ。

    したがって、兵庫県警は魔法と科学の区別がついていない。

    2019-03-03

    スノーボード7回目

    前回の2泊3日の白馬八方尾根スキー場において現状の課題を確認したので、体の回復を待って再びガーラ湯沢に日帰りレッスンを受けに行った。特に問題なのはヒザの痛みだ。幸い、安静にしていれば3日間ほどで回復する。ただし今回は1日滑った後に1日おいて3日間すべったので、念の為に6日間休むことにした。越後湯沢の天気予報を見ると日曜日は雨のようだが、徐々に天気予報の雨が月火にずれていったので、日曜日で旅行会社に手配させた。行きの指定席は取れたが、帰りは指定席が満席で自由席しか取れなかった。

    さて当日、雨は降っていない曇りであった。悪くない天気だ。ただし30分ほど寝坊したために、指定席を乗り過ごし自由席で移動することになった。幸い、自由席はがら空きだった。

    前回確認した課題とは、ヒールエッジのターンが安定しないということだ。転ぶ時は必ずヒールエッジ側のターンで転んでいる。ターンの祭に雪面が荒れていると耐えきれない。そして、ヒールエッジ側のターンに細かい調整が効かないという問題もある。ヒールエッジでターンしようとすると90度近く回ってしまう。もっと浅く回ろうとすると安定しない。果たして今回のレッスンでこの課題は解決できるのだろうか。

    今回、初めてバインディングを自分で調整してみた。今まで買った店が設定したスタンス角である前18度後3度で滑っていたのだが、これを一段階上げ、前21度後ろ6度にした。スタンス幅は肩幅や足の長さを測ってみたが、このままでよさそうなので変更しなかった。

    30分出遅れたものの、ガーラ湯沢についてからレッスンが始まるまでまだ30分以上の時間がある。レッスン前に中級者コースであるジジを一滑りした。とても滑りやすく感じる。2泊3日の訓練で鍛えられたのだろうか、あるいはスタンス角の調整がよかったのだろうか。

    午前のレッスンでまず一本、インストラクターが腕前を見るための緩斜面を滑ったが、これまたとても快適だった。明らかに上達を感じる。

    午前の中級者レッスンではロテーションに特化して学んだ。スノーボードでターンに必要な要素は3つ。角付け、荷重と抜重、ロテーションだ。このうちどれかひとつに集中するだけでもターンはできる。特に緩斜面では難しいことを考えなくてもターンはできる。しかし傾斜が急になってきたり、雪面が荒れていたりすると、この3つの要素を組み合わせてしっかりと動かなければターンは安定しない。レッスンでは確かにターンが安定したように感じるが、問題はレッスンは緩斜面で行われている。果たして斜面が急になっても効果を実感できるだろうか。午後のレッスンでは荷重と抜重をするという。荷重と抜重については、前回のレッスンで実質プライベートレッスン状態になり、かなりしっかりと学んだ。おさらいをするのも悪くはないと思うがもう立ち上がりによる荷重と抜重はかなりできるようになっているのではないだろうか。そう思ってレッスン最後のインストラクターが仕上げ具合をみる一本で、ロテーションと荷重抜重を組み合わせたターンをしてみた。するとだいぶ短いターンになっている。しかも安定している。インストラクターが言うには、もうショートターンをできる頃合いではないかという。午後のレッスンで中級者レッスンが一人しかいないのであれば、ショートターンの練習をしようという話であった。

    午前と午後のレッスンの合間に、ロテーションを試してみようとまだ滑ったことがない中級者コース、グラノーブルに向かった。グラノーブルはそれなりに急な傾斜が長く続くコースだ。リフトでコースを横目に見ながら、その傾斜が延々と続く様子をみて、勇み足過ぎたかと後悔したが、いざ滑ってみると、あっさりと滑ることができた。なんと、私に足りないのはロテーションだったのだ。どうやら私は今までヒールエッジでターンをするときにむしろカウンターロテーションをかけていたようだ。これはヒールエッジのターン時にロテーションを使わないがために脚で無理やり板を回し、その力任せに回した角度が深すぎるために、浅く調整しようとカウンターロテーションをかけていたのだ。ただでさえ回りすぎるのにロテーションをかけてどうするのだと思っていたが、そもそも炉テーションをしていなかったがために力任せに回しすぎていただけで、ロテーションをすれば適切に回すことができる。

    グラノーブルを滑り終えた私は午後のレッスンに向かった。中級者レッスンが一人しかいなければショートターンの練習ということだが、残念ながら午後から中級者レッスンにもう一人来てしまった。ところが、どうも中級者にしては様子がおかしい。まずブーツが正しくはけていない。本当に中級者だろうか。ガーラ湯沢のスノーボードスクールの中級者というのは連続ターンができるレベルだ。レッスン開始前の緩斜面を一本滑るテストでは、とてもぎこちないものの、かろうじて連続ターンを行っていた。おそらく緩斜面のみでしか通用しない動きだ。結果として、中級者レッスンを受けるのは私一人になったので、予定通りショートターンの練習をすることになった。

    ショートターンの練習は中級者コースのジョアンナで行う。ジョアンナはレッスン専用のコースで、ゲレンデのコース一覧でそのようなコースがあることは知っていたが、一度も行ったことがなかった。私はインストラクターについて中級者コースのブロードウェイを危なげなく滑り、ジョアンナに向かった。ジョアンナはロングターンがかろうじてできるぐらいの幅の、やや傾斜のある直線一本のコースだった。私が到着すると、すでにスキーレッスンの受講者が滑っていた。

    滑る前にインストラクターがショートターンの滑り方を説明する。ショートターンのやり方は基本的にはロングターンと何ら変わることがない。角付け、荷重と抜重、ロテーションだ。ただし、ショートターンはターンの感覚が短いので、一定のリズムに乗ってすばやく小刻みにターンしなければならない。そして、ロテーションと荷重抜重のタイミングを合わせなければならない。ロングターンはゆっくりと曲がるので、ロテーションと荷重抜重のタイミングはそれほどシビアに一致しなくてもよい。ただしショートターンではタイミングを合わせなければロテーションと荷重抜重を組み合わせたターンにはならない。

    この説明を受け、インストラクターはまず私がショートターンだと思うものを一本滑ってみろと言った。そこでなるべくターン半径を短くターンとターンのを間を短くして滑ってみた。しかしロテーションと荷重抜重のタイミングは合わない。

    訓練は荷重抜重をおさらいするところから始まった。斜面に対して水平になり、大げさな屈伸をしながらサイドスリップをする訓練。大げさな荷重抜重とトーションだけを使ってアイソレートターンをする訓練。そしてロテーションを大げさに加えて荷重抜重とトーションでアイソレートターンをする訓練をした。インストラクターは私の動きが特に大げさである場合に褒めた。そうして動きに慣れたところで、アイソレートターンをつなげていく訓練ををした。このような一連の大げさな動きによる訓練の成果で、レッスンの終わりには私はショートターンらしいものができるようになった。後は反復練習するだけだ。

    レッスンが終わった私は、さっそくガーラ湯沢のスノーボードにとって難関の初心者コースであるエーデルワイスに向かった。エーデルワイスは林間コースだ。幅が狭く曲がりくねっておりロングターンをする余裕がない。しかも傾斜は緩すぎるためサイドスリップすると止まってしまう。

    さっそくロテーションと荷重抜重を意識したショートターンをしてみたところ、なんとあれほど狭いと思っていた幅の半分ぐらいを使うだけでしっかりとターンができるではないか。しかも確実に速度をコントロールできるので恐怖がない。速度を落としたければターンを深くし、速度を出したければターンを浅くする。ロテーションのためにターン角度の調整が思いのままだ。

    エーデルワイスを楽々とショートターンで滑り降りた私は、次にグルノーブルに挑戦した。これもまたショートターンで滑り降りてくることができた。

    ロテーションを習得しショートターンができるようになった私は、最後にガーラ湯沢の下山コースに挑戦することにした。

    ガーラ湯沢の下山コースはスノーボードにとってとてもつらいコースだ。幅は狭く、曲がりくねっており、ところどころ斜面が急になる。しかも山の上からふもとまで下るので、雪質はどんどん悪くなるのだ。そして全長2.5kmもある。とても耐久力のいるコースだ。

    しかし、今日の私はいつもほど疲れていない。いつもならもう滑れないと考えるほど痛くなるヒザも、今日はマイルドな疲労程度ですんでいる。これはどうもロテーションを習得してさらにロテーションと荷重跋重を組み合わせることにより、より効率的な滑り方をしているためらしい。これならば下山コースも行けるのではないか。

    下山コースへのリフトは4時に止まってしまう。残念ながら時間切れだ。しかし、トンネルを足で歩いていけば下山コースの入り口に行けるという。トンネルの中には長い長い階段があった。やれやれ、スノーボードのソフトブーツでよかった。これがスキー用のブーツならばつらいところであった。

    うんざりするほど長い階段を上がると、下山コースの入り口だった。長い階段を足で上がってきたので数分間入り口で休憩してから滑り出した。ロテーション、荷重と跋重、そしてショートターン。滑れる。体への負担も少ない。延々と滑っていくと、残りの距離を示す看板が見えてきた。「残り1.5km」なんと、まだ半分も滑っていないのか。しかしまだ滑ることができる。足への負担は許容範囲内だ。ロテーション、荷重と跋重、そしてショートターン。

    やがてふもとのガーラ湯沢駅が見えてきた。やった。下山コースを降りきったのだ。途中、木の葉に頼らざるを得ない場所は一切なかった。ショートターンを習得したのだ。

    次の目標はカービングターンとコブだ。そのためにはまたレッスンを受けなければならないが、ショートターンの反復練習をするために、次はたまたま手に入った湯沢中里のチケット引換券を使って、インストラクターなしでまだ滑ったことのないスキー場をショートターンで滑ってこようと思う。

    一日が終わってスノーボードを点検してみると、トップシートがエッジの上から長さ数センチ内側に3mmほどのえぐれた箇所がある。白いグラスファイバーと思われる素材が露出している。これはあまりよろしくなさそうだ。リペアキャンドルを買ってきて自分で修理しようか。このついでにアイロンを買ってもいいかもしれない。もっとも、私のボードのソールはエクストルードなので、そんなにワックスは浸透しないのだろうが。