2019-02-15

スノーボード4回目

前回、とうとうベーシックターンができるようになった私には自信がついてきた。来週末、仲間内で滑りに行くが、これならば大丈夫だろう。しかしレッスンの回数券も買ったし、来週末まではまだ10日間ほどあるので、筋肉が回復した2日後の14日木曜日に再び日帰りでガーラ湯沢に行った。レッスンも回数券を買ったことだし、消費するためにも行かない理由はない。

そろそろ日帰りガーラ湯沢の感覚もつかめてきたので、今回の新幹線の時刻は最適なとり方をした。事前に早寝をすることにより05:00には起床し、6:44分東京駅発のMAXたにがわに乗る。帰りは17:01だ。ガーラ湯沢のリフトは16:30まで動いており、ゲレンデ自体は17:00まで開いているのだが、体力的には16:00で限界になるので、最後まで粘る必要はない。それに、平日の上越新幹線ガーラ湯沢発東京行は、17:01と17:50と19:08だけなのだ。たかが600メートルぐらいしか離れていない越後湯沢駅まで出ればもう少し細かいダイヤになっているのだが、それも面倒だ。そこで、16時過ぎに切り上げて17:01の新幹線に乗ることにした。

この日はとても寒かった。その分雪質はよく、到着直後の斜面はよい滑り心地だった。

ところでガーラ湯沢にはエンターテイメントという名前の初・中級者向けのコースがある。このコースは最初と最後の傾斜がきつくなっていて、安定してベーシックターンすることができない。できることはできるのだが、ヒザと足首に強い負荷がかかるため、連続したターンを維持できない。これは私の筋肉と関節が弱いと言うより、私の動きに問題があるに違いない。今日中に向上させたいものだ。ただし、明らかに上達はしている。逆エッジで転ぶことはほとんどなくなったので、転ぶときは予測ができる上、十分な減速ができるので、辛い転び方はしなくなった。

午前のレッスンではターンを上達させるために、ターンの各要素を分解して練習した。体重を前足にかけてターン、トーションだけでターン、エッジだけでターン、視線を適切にしてターン。頭と体と重心が正しく板の上に乗っていることを確かめるために軽くジャンプ、といった練習をした。

午前中の練習を踏まえて再びエンターテイメントに挑んでみたところ、多少マシになった感じはあるのだが、まだヒザと足首に削岩機でも使っているかのような強い負荷がかかる。

午後になって、再びレッスンの集合場所に向かった。ガーラ湯沢のスノーボードのレッスンは、初めて、初級、中級、上級に分かれている。初級はサイドスリップができること、中級は連続ターンができること、上級はどんな斜面でも連続ターンができること、という条件になっている。はたして今シーズン中に上級に上がれるのだろうか。

レッスン開始時間になったが、中級には私一人しかいなかった。なんと、これでは実質プライベートレッスンではないか。平日に来てよかった。

午後のレッスンでは緩斜面で荷重と抜重の訓練をした。インストラクターいわく「トーションなどの細かいことはひとまず忘れろ、荷重と抜重がしっかりできていればターンはできる」。いままで荷重と抜重はちょっとしゃがむ、ちょっと立ち上がる程度のヒントしかもらっていなかった。緩斜面ではそれで十分だった。そもそも、緩斜面では荷重と抜重をそれほど行わなくても簡単にターンができる。

しかしそれでは緩斜面でしかターンができない。私は腰を限界まで落としてしゃがみ、ターン開始時に前向きに斜めに立ち上がり、ターン終了時に再び腰を限界までしゃがむという、とても大げさな荷重と抜重の動きを訓練した。そしてとうとう、初めてレッスンで緩斜面ではないコース、エンターテイメントに向かった。

なんと、荷重と抜重をしっかりするだけで、斜面の傾斜が厳しくなってもしっかりと安定してターンをすることができた。しかもヒザと足首への負荷が消えた。スクワットをする負荷だけでターンができるようになった。

プライベートレッスンの効率は素晴らしい。プライベートレッスンはグループレッスンの3倍ぐらいの値段だが、この効率を考えると、今シーズン中にプライベートレッスンを頼むのも検討に値する。

インストラクターから、だいぶ動きがよくなった。後は反復演練するだけだと助言を受けて午後のレッスンが終わった。ちょうど来週はみんなでスキーに行く。はじめてレッスンではないスノーボードに挑戦するいい機会だ。

2019-02-13

スノーボード3回目

11日にガーラ湯沢まで日帰りスノーボードに行ってきた。今回はだいぶ寒く雪も降っていた。少し早めに着いたのでレッスン前に一滑りしたところ、あまりの寒さと横から打ち付けるが顔に張り付く問題のためにつらい思いをしながら滑り降り、直ちに売店でフェイスガード付きのフードを購入した。

レッスンはまだ連続ターンができないので初級だ。ターン自体はできるようになったのだが、連続できない。トゥエッジ側のターンをした後、不安定になり続かない。

今回の午前のレッスンでは、斜面にトゥエッジをかけてジャンプしてあがるトレーニングを学んだ後、ベーシックターンを学んだ。どうやらターンをするときに立ち上がることでうまくバランスを取ることができるようだ。どうやら立ち上がり系だのあるいはその逆の抱え込み系だの、荷重とか抜重といった用語が関係するそうだが、まだそのへんはよくわからない。後日スノーボードのそのへんの力学を解説した本を買って調べようと思う。

初めてベーシックターンが決まった時は爽快だった。レッスンを忘れてそのまま下まで連続でターンしながら滑ってしまった。

結果として、スノーボードを始めてから累計10時間ほど滑ったところでベーシックターンができるようになった。不思議なことに、一度感覚を掴んでしまうと大げさに屈伸をしなくてもターンができるようになった。

ベーシックターンはできるようになったが、まだトゥエッジ側のターンが安定しない。午後のレッスンではトゥエッジ側のターンを安定させるために、重心を前足に置くことや、トゥエッジのサイドスリップでできる限りゆっくりと滑り降りることや、直滑降でスピードを出した状態からトゥエッジのサイドスリップに切り替えて速度を落とさず一定距離を滑ること、はてはトゥエッジで一回展するなど、筋トレのような疲れる訓練をした。

レッスンが終わり、疲れたが最後に一滑りだけしようと初心者用の林間コースに行ったところ、地獄を見た。まずコースの幅が狭すぎてターンが難しい上に、あまりにも傾斜がなさすぎる。幅が足りずにターンしきれずブレーキをかけて止まってしまった後に、傾斜が緩すぎるために直滑降に戻しても滑らないという地獄を味わった。

どうやら初心者用の緩斜面の林間コースというのは、スキー初心者にとって都合がいいコースであり、スノーボード初心者にとってはつらいコースのようだ。

このような林間コースをスノーボードで滑るには、ターンの幅を短くする必要があるようだ。まだまだ学ぶことが多い。

ところでスノーボード用語について思うことがある。どうもスノーボード用語があまり統一されているように思えない。スキーは歴史のあるスポーツだ。日本はドイツからスキーを学んだので、ボーゲンといい、最近はあまり言わなくなったがパラレルクリスチャニアといい、ドイツ語由来の用語が多い。一方スノーボードは1980年台にようやく商業的な板が販売され始めたほど歴史の浅いスポーツだ。サーフィンやスケートボードのようなトリックを決める文化から強く影響を受けていて、オーリーやノーリーといったスケートボード用語が輸入されたりしている。

「木の葉落とし」という用語がどこから来たのかよくわからない。これは第二次世界大戦中に日本のゼロ戦がよく行っていたとされているマニューバの名称であるが、関係があるのかどうかはわからない。英語では振り子(Pendulum)というようだ。

ベーシックターンはそのままbasic turnだが、どうも立ち上がり系に対する抱え込み系のターンのことを、英語ではdynamic skidded turnというらしい。

インストラクターから何を学びたいかと聞かれて、今回のレッスンで一緒になった中国人は、「バターをやりたい」と言っていた。インストラクターは「バター」が何を意味するのか知らなかったが、おそらくプレス系のグラトリであろうと推測していた。調べたところ、どうやらバターというのはノーズプレスかテールプレスした上でスピンするトリックのようだ。

グラトリという用語もよくわからない。グラウンドトリックが4音節を好む日本風に省略されたのであろう。

次の目標はミドルターンとショートターンだ。その次の目標はおそらくカービングターンだろうか。

2019-02-09

スノーボード2回目

スノーボード初体験の興奮冷めやらぬ3日後、有給を取ってガーラ湯沢に日帰りスキーに行った。今回は旅行会社のツアーを申し込んだので、往復の新幹線とリフト券で12100円だった。他にロッカー代が1000円かかるので、最低でも13100円はかかることになる。

前回の最初のスノーボードでは怪我はなかったのだが、かえって寝ようとすると首に違和感を感じた。朝起きると首の側面に痛みがある。そんなところは打っていないはずだ。しかし、この痛みはどうも筋肉痛のような痛みだ。調べてみると、転んだときに頭を守るために瞬時に顎を引き頭を起こす動作をするために、その動きをする筋肉である胸鎖乳突筋が損傷した可能性が高そうだ。1日たった夜、筋肉痛はさらに激しくなり、仰向けのまま首だけを使って顔を起こすのが辛いほどであったが、2日目にはだいぶ楽になり、3日目にはかなりよくなった。

もうひとつは、尾てい骨の痛みがあった。これは翌日には完全に収まっていたが、気になるところだ。

怪我こそなかったものの、スノーボードはとても良く転ぶということがわかった。しかもスキーと違い、予測不可能なときに前後に転倒する。スキーでは転倒する時はだいたい事前に予測可能であり、受け身を取る準備ができる。しかも転ぶのはたいてい側面からだ。スノーボードでは逆エッジにより不意に転ぶ。しかも前後に転ぶので頭を打ちやすい。

これはあまりにも危険なので、プロテクターを買うことにした。

まずヘルメットだ。神保町から小川町にかけての通りの店をハシゴしたところ、スキーとスノーボード用のヘルメットは自転車用ヘルメットと同じ発泡スチロールとプラスチックで通気用の穴があいている作りであった。自転車用との違いは、通気穴に雪が入り込まないような設計になっている。

そして、高級品にはMIPSというコンピューターアーキテクチャーと同名の機構が使われている。これはヘルメットがアウターとインナーの二層構造になっていて、衝撃時に二層がずれることによって衝撃を分散させる仕組みだそうだ。GIROのEmerge MIPSというヘルメットを買った。

尻プロテクターは数千円の安いものと、BURTONの高いものがあった。どちらもパンツのように履いて装着するものだ。BURTONの高い製品は薄くて動きやすそうであったので、BURTONを買った。

これで終わりにするつもりだったのだが、手首とひじとひざのプロテクターも買った。手首はグローブの上からつけるもの、ひじとひざは筒状のインナーでスリーブやタイツのように装着する。

もうひとつ、上半身にインナーとして着込む胸部と背中のプロテクターがあるのだが、これはトリックを決めるときには必要だろうが、まだそのレベルには達していないので必要がないと判断して見送った。

さて、早速ガーラ湯沢で滑ってきたが、やはりプロテクターは正解だった。何度も尻だけで全衝撃を支えるような悪い転び方をしたのだが、尾てい骨は全く痛くならなかった。ひじとひざのプロテクターも手以外で積極的に受け身を取りに行くことができるのでよい。うっかり手を先についてしまっても手首のプロテクターによって手首を痛めることはなかった。途中、インストラクターから、プロテクターを付けているので大丈夫だろうとターンの練習として360度スピンを提案され、挑んで当然派手に転んだのだが、プロテクターのおかげで何の問題もなかった。また、プロテクターのせいで動きが制限されることもなかった。

さて、2回目のスノーボードでは朝早く出発し、午前、午後ともにレッスンを受けた。今回は、ヒールエッジ、トゥエッジ両方でのブレーキとターンを学んだ。トゥエッジのターンは難しく、まだ緩斜面でしか安定して成功しない。そして連続してターンすると安定しない。ガーラ湯沢のレッスンは、はじめて、初級、中級、上級と別れているが、中級に行くためには連続ターンができなければならない。見ていると簡単に思えるのだが実際に行うのは難しい。

インストラクターが言うには、私は足元を見る癖があるらしい。足元を見るとバランスが崩れるし、第一足元を見ても意味がない。というのも回避すべき対象は足元にはなく、足元に回避すべき対象が見えたところですでに手遅れで回避不可能だからだ。

スキーとスノーボードを比較すると、スキーは入門が簡単で上達が難しい。スノーボードは入門が難しく上達は簡単だそうだ。スキーはボーゲンですぐに滑ることができるし、ターンも難しくない。スノーボードはサイドスリップの習得が難しく、かつ後ろ向きに滑ることができなければターンすらままならない。

週末もスノーボードに行くつもりだ。

2019-02-04

スノーボード1回目

突然、スノーボードがしたいと思い立った。去年はスキーをしたのでにわかにスキー欲を出し、一時はスキー用具一式を買い揃えようと思ったこともあったが、ウィンタースポーツシーズンも末期の3月末にスキーをしたこともあって、そのままスキー欲はしぼんでしまった。今年は2月中に仲間内でスキーに行こうという話があったので、ふと、スキーではなくスノーボードも体験してみたいと思い立った。どうやら、都内から日帰りできるスキー場はいくつもあるようだ。

スキーやスノーボードは手軽にできる。手ぶらでカネだけ持ってスキー場に行って道具をすべて現地でレンタルすればいいだけだ。しかしレンタルというのも結構高い。スキーやスノーボード一式とウェアで1万円ぐらいはかかる。そんなにかかるのであればいっそのこと買ってしまうというのはどうだろうか。スキーやスノーボードの道具は安いものならば数万円で手に入るし、ウェアも数万円で手に入る。ということは6回から10回ぐらいレンタルするならば買ってしまっても損はないはずだ。特にウェアはスキーでもスノーボードでも使い回せる上、スキーやスノーボードと違って錆びることもないし手入れも楽で長期間使える。

そんなわけで土曜日に神保町から小川町にかけてのやたらとスポーツ洋品店が密集している場所に降り立った。なぜこんなところに古本屋やスポーツ用品店が密集しているかと言うと、この辺は学生街だったからだそうだ。

何軒かの店を冷かした末にとうとうスノーボード用具を一式買ってしまった。もっと安いものもあったし、もとよりスノーボード道具の質を判断する知識もないのだが、最安値よりは少し高い道具を買ってしまった。

スノーボードでやや想定していた予算を上回ったのでスキーウェアは安くしたいところだが、ここにも沼があった。ゴアテックスだ。過去の少ないスキーの経験から、スキーウェアはとても蒸れるということがわかっていた。しかしゴアテックス素材ならば蒸れにくいはずだ。しかしどの店でもゴアテックス素材のウェアは値段が倍以上に高い。一方で蒸れるとやる気を失う。結果としてゴアテックス素材のウェアを買ってしまった。

さて、道具はすべて買った。スノーボード板とブーツとウェアを入れる専用のリュックまで買ってしまった。これでいつでもスノーボードに行ける。そう、明日の日曜日でも。

都内から日帰りで行けるスキー場でも、旅行会社を経由して交通とリフト券を一括して入手すればいくらか安くなる。そういう事情もあるが、本当に都内から日帰りでスキー場に行けるのか試すためにも、何の計画もたてず、突発的に道具を購入した翌日に電撃的にスキー場に突撃することにした。一人で行こうと思っていたが、同じくスノーボードを一度もしたことがない妻もこの無計画を気に入り、同行するという。

我々の当初の計画では、9時頃にガーラ湯沢に到着し、午前中に現地でスノーボードレッスンを受け、午後は自由に滑るというものであった。

かくして我々は日曜日の朝7時に家を出て、9時過ぎにガーラ湯沢に到着した。ガーラ湯沢を利用したことは一度もなくて勝手がわからなかったため、リフト券の購入、着替え、レンタル手続きに手間取り、残念ながら午前のスノーボードレッスンの受付は逃してしまった。

午後のレッスンまでは時間がある。特に妻は「レッスン費用は甚だ高し。我は体で覚える派なり」と蛮族のような思考の持ち主である。そこで我々は前日にインターネット上のスノーボードの滑り方の解説を読んだ付け焼き刃の知識を元に、入口近くの訓練用の浅い傾斜角の斜面で訓練を試みたが、一向に要領を得ない。少なくともスキーはこうではなかった。スキーは未経験でも、もう少しはマシな動きができたはずだ。スキーの知識はスノーボードでは何の役にも立たないようだ。

そのような危うい状態で、蛮族系の妻は「レッスンは午後たり、遅し遅し。我が夫何ぞリフトに乗って初心者用のコースを滑らざる」と提案した。我々は苦労しながらリフトに乗り、つかの間の雪山の眺めを堪能し、そして死ぬ思いをしながらリフトから降りた。スキーはこうではなかった。スキーでリフトから降りるのに苦労したのは本当に最初の一回目だけであった。

ガーラ湯沢の初心者用のリフトには2つのコースがある。リフトの横を真っ直ぐ滑り降りるコースと、リフト降り場から奥に行きカーブして戻るコースだ。私は前者のコースは最も短いので最も簡単であろうと主張したが、妻は後者のコースのほうがより簡単であると主張した。その理由は、後者のコースは特に初心者用のコースであると看板が出ているのみならず、傾斜角も前者より浅いというものだ。なるほど一理ある。スキー経験者である我々には当然の理のように思われたので、我々は後者のコースに挑んだ。スノーボードを知る読者はこれから我々の経験する過酷な運命についてすでに予想がつくだろう。

我々は数メートルおきに転びながら、とても傾斜角の浅い初心者用コースを長時間かけて転がり落ちた。スノーボードの完全な初心者は、むしろ傾斜角の極めて浅い場所の方がつらいのだ。というのも、サイドスリップで進みにくいからである。

ほうほうの体でからくも初心者用のコースから生還した我々は、午後のレッスン開始を待つのが懸命であると判断した。しかし、果たしてこの何もできない状況から2時間ばかりレッスンをしたところで何を学べるというのだろうか。状況は絶望的なように思われ、早くもスノーボードの購入を後悔し始めていた。

時間になり、未経験者用のレッスンが始まった。我々はシューズの履き方、スノーボードの取り付け方、片足で平地を移動する方法を学び、初心者用コースのリフトに乗った。そして再び死ぬ思いをしてリフトから降りた。

レッスンでは、前者のコースを使った。傾斜角がやや深い方のコースだ。スノーボードでは傾斜角が深いとサイドスリップで進みやすくなり、むしろ楽になる。そのため、スキー用の傾斜角の浅い初心者用のコースは、必ずしもスノーボードにとって初心者用のコースではない。むしろ中級者用のある程度傾斜角のあるコースのほうがマシだという。

我々はヒールエッジによるサイドスリップを学んだ。不思議なことに、あれほど絶望的に何もできなかったはずが、インストラクターの指導の結果、3回滑るだけでヒールエッジによるサイドスリップでかなり安定して滑り降りることができるようになった。とにもかくにもスノーボードで斜面をゆっくりと安全に滑り降りることができるようになった我々は、ボーゲンを学んだスキー初心者のごとく有頂天になりすっかり自信を取り戻した。その自信はトゥエッジによるサイドスリップを学ぶ場面で再び打ち砕かれた。

トゥエッジ! なんという無茶な滑り方。滑っている前方が見えない恐怖はもとより、バランスがとてつもなく難しい。そして背中から転倒してしまう。スキーでは初心者はまずやらない後ろ向きの滑り方をスノーボードではやるというのか! しかもインストラクターによれば、トゥエッジのサイドスリップは最も初歩的なテクニックであり、これができなければスノーボードではターンすらできないという。

トゥエッジによるサイドスリップは当初絶望的に思われたが、一回目を滑り終わる頃にはだいぶコツを掴み、二回目ではなんと安定してトゥエッジによるサイドスリップだけで滑り降りることができるようになっていた。

これはとても奇妙な感覚だ。このレッスンで学んだスノーボードの滑り方は、全て事前にインターネット上の文章と動画で学んでいたことだ。それがどういうものであるかは知っていた。しかし、実践することはできなかった。それがインストラクターの指導があると短時間で学べるというのはどういうことだろう。プログラミングの教育もこれほど簡単であればいいのだが。

すっかり気を良くした筆者は、レッスン終了後にトゥエッジ側のターンを試みたが、見事に失敗して背中から転んでしまった。あまりにも急なことだったので受け身も間に合わず、頭を地面に打ち付けてしまった。痛みはほとんどなかったのだが、やや危険な転び方であった。次に来る時はヘルメットを着用しようと決意した。

結果としてスノーボードは続けられそうだ。今シーズンだけで元を取るためには毎週のように行かなければならないが、思い立ったその日の午前中にスキー場に行って午後だけ滑るということもできるので、お手軽なスポーツだ。ただし金はかかる。