2017-11-13

国家政府用のbitcoin破壊工作ガイド

How to Destroy Bitcoin with 51% (pocket guide for governments)

あなた、政府系の人ですか? bitcoin危険だと思いますか? いやいや滅相もない他にやるべきことがたくさんありますよ。まあでも、ちょっとここではbitcoinが疎ましいと思ってくださいよ。そうそう、あなたは中国だとします。

どうやって止めるのですか? みんな暗号通貨はセキュアで無敵だって言うじゃないですか。ちゃんとコントロールしたいあなた達政府系の人にとってはだいぶおつらいですよね。

Bitcoinを止めるのは実際難しくて、個人を何人か逮捕してサーバーを停止させたぐらいじゃ止まりません。Silk RoadやE-GoldやLiberty Reserveとは違うんですよ。そして参加者はだいたい権力を嫌ってます。

暗号通貨では停止させるべき中央サーバーってものがないんですね。ユーザーはみんな、フルノードをセキュリティ目的で実行してますから(理想的な世界ならばそうなのですが、現実ではだいたいのユーザーは有名所のクラウド提供されたWebウォレットを使ってるようですね)

でも、マイナーとかバリデーターとかウィットネスとか呼ばれているルールに従って選ばれた調停者ってのがいます。Bitcoinではマイナーはハッシュ(計算コストが高く安い電気が必要)の発見に精を出しています。そしてほとんどのマイナーはあなたの国にいるんですね。

画像:中国が世界の71%のマイナーを持つ。
https://cdn-images-1.medium.com/max/1600/1*RyaqdlQMBhrdxDlpnCh7eQ.png

マイナーを止めるってのはバカげた話です。Bitcoinはその維持にマイナーを必要となんかしていません。マイナーはセキュリティのために必要なのです。なので、あなたがた政府系の人がマイナーを差し止めたら、難易度調整が入って他の国のマイナー達がネットワークをセキュアにし続けるってわけです。

Bitcoinを殺すなら、ガツンと凶悪な51%攻撃ってやつをやってやりましょう。

ステップ1、bitcoinを買い集める

大手の交換所すべてに、アカウントを作成しましょう。取引所ひとつにつき10から40アカウントぐらい。さて100箇所ぐらいの交換所にそれぞれ40個のアカウントを作りましたね。上出来です。まず景気づけに1億ドル分ぐらいのBitcoinを買いましょう。あなた、政府系の人ですよね? 国家の安全のためにはそれぐらい捻出できますよね?

これを書いている時点でBitcoinの市場総量というのは950億ドルぐらいなので、0.1%ぐらいの量になります。わりかし悪くないレバレッジですね。

交換所にある通貨をすべてあなたの所有するウォレットに送金しましょう。個々が一番難しいところで、暗号通貨のウォレットのユーザーエクスペリエンスは最悪で、誤操作で結構な金を失う可能性があります(ジョークON)

ステップ2,51%のマイナーを見つけましょう

https://www.buybitcoinworldwide.com/mining/china/によれば、世界のマイナーの71%は中国にいます。彼らは地下に隠れていますが、まあでも、そこはあなた中国政府。あなたは人民のスマフォにスパイウェアの導入を義務付けたり、https://thenextweb.com/asia/2017/07/25/chinas-forcing-its-citizens-to-install-a-terrifying-big-brother-app-on-their-phones-or-go-to-jail/しているわけですから、捜索はそう難しくはないでしょう。

ヒント:彼らは盗電してます。調べましょう。

たとえばこれはオルドスの例ですね(北京からそう遠くないですよ)

https://qz.com/1055126/photos-china-has-one-of-worlds-largest-bitcoin-mines/

ステップ3、秘密作戦

さて、秘密警察組織に作戦実行のデイXまでにできるだけ多くのマイナーを捜索するよう命じましょう。

これは法執行機関さんのやることですので、あなたの国のお巡りさんは説得に当たってマイナーの頭に銃を突きつけてもよいでしょう。このお願い方法はマイナーが知らんふりを決め込んでいるのを説得させるのにとても効果的です。

国家政府が物事を成し遂げるってのはこういうことですね。しかも、あなたは中国なのですから、こういう活動をするにあたってリベラルを装う必要すらないのですよ。

ステップ4、倍々ゲーム

マイナー達に以下の操作を行わせましょう。あなたのウォレットの単一のブロックから4000トランザクション(1つあたり25000ドル)ほど掘らせて全体に行き渡らせます。この4000トランザクションはステップ1で作ったアカウント群に送金を戻すことに使います。

通常、取引の成立には6ブロック重ねる(承認)ことが必要です。

さて、世界のネットワークは今や、あなたのブロックの上にブロックを重ねています。その間に、あなたのほったブロックの上に自分でブロックを重ねましょう。

つまり、ブロックNに対してみんなにブロックN+1を送ります。するとみんなBlockN+2とBlockN+3を掘るのに勤しむわけです。あなたはかわりに、別ブランチのブロックN+1BとブロックN+2Bを掘りましょう。

あなたは51%を持っているのですから、たぶんみんなよりは速く掘れるでしょう。よそのマイナー達があなたのブロックに対して6ブロック承認を終えたら、あなたは持っているBitcoinを全部他の何かに交換しましょう。LitecoinだとかRippleだとかEthereumとか、まあ何でもいいです。普通に交換できるはずです。そしたら、あなたは交換したaltcoinをあなたのウォレットに送ります。

BTCをすべてaltcoinに変えて、altcoinを引き出した後に、あなたの4000トランザクションを無効化するもう一つの秘密のブランチを公開します。

これはリオーガニゼーションというやつです。これでネットワークはあなたのチェインを本流として受け入れ、オーファン化した他のトランザクションのことは忘れなければなりません。

ステップ5、暗号通貨市場の価値が暴落するのを眺めましょう

さて、これによって1億ドルの価値があるBitcoin(交換所はもう持っていない)が、1億ドルの価値があるaltcoin(あなたが持っている)に変わったわけです。おめでとうございます。あなたは2億ドル分の暗号通貨を手に入れました。その市場価値は暴落するでしょうが、目的は市場価値の暴落にあるのだから問題ないでしょう。

この攻撃をもう一発行ってもいいのですが、その必要はないでしょう。この規模の攻撃が一度起こっただけでも、暗号通貨に対する信頼に大打撃となり、数年は市場が暴落するでしょう。

よその国家にはどうしようもできません。Bitcoin自体にはまともな法規制や慣習が存在しないのですから。なので秘密に攻撃してもいいし、公に攻撃しても構いません。

再考

この記事は筆者の現状に対する不満を述べたものであるが、筆者はBitcoinに反対するものではない。筆者は我々が現在陥っている愚行について憤っているのだ。

我々はもう一度原点に立ち返ってパラノイアになるべきであり、我々の脅威モデルを適切に設定すべきなのだ。お前が今やっているのは何だ? スマートコントラクト? ブロックチェインによる個人認証? クソコインとクソコインを分散取引? ICO? そういうことは検閲耐性というブロックチェインにおける唯一の重要な事に比べれば完全に無価値なものだ。検閲耐性以外の余りのクソはお前の5ドルのサーバーでも1000倍は効率的にやってくれる。

お前が検閲耐性などいらないのであれば、わざわざビットコインなど使わないでもっと効率的にやれ。

この攻撃はEthereumに対してはより簡単だ(ステップ1,Ethereum創始者のVitalikを捕まえろ)。他の暗号通貨に対しては51%攻撃というのはヘリコプター一台分の金を使ってASICを投下するだけでよい。なのでやるのであれば、Bitcoinに対して攻撃して他の暗号通貨がドミノ効果で信用を失っていくさまを眺めるがよい。

追記:読者が中国ではなく、中国にジェイムズ・ボンド級のスパイを放って51%のマイナーをハイジャック出来ない場合、Bitcoinに対して51%攻撃をしかけるのはもっと難しい。なので中国を説得してやってもらうしかない。

ちなみに、この51%攻撃(Double Spending)は全体の51%のハッシュレートを持っていれば確実に成功するが、51%より少ないハッシュレートしか持たない場合でも、確率的に成功する。この攻撃は一度成功させるだけで信頼に大打撃を与えられるので、全体の20%程度のハッシュレートしか持たず、確率的に数%しか成功しない場合でも、中国共産党が本気で暗号通貨を潰しにかかった場合、割と実現可能性の高い攻撃ではある。

Analysis of hashrate-based double-spending

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