騎士囚人、トーマス・マロリー卿が書き、ウィリアム・キャクストンが編集した、「アーサー王の死」の邦訳を読んだ。なかなか面白い。原文にも挑戦したいところだ。
Malory, Sir Thomas. Le Morte Darthur: Sir Thomas Malory's Book of King Arthur and of his Noble Knights of the Round Table, Volume 1
Malory, Sir Thomas. Le Morte Darthur: Sir Thomas Malory's Book of King Arthur and of his Noble Knights of the Round Table, Volume 2
Le Mort d'Arthur: Volume 1 by Thomas Malory
Le Mort d'Arthur : Volume 2 by Thomas Malory
ちらと目を通した限りでは、それほど難しいというわけでも無さそうだ。少なくとも、シェイクスピアより、よほど読みやすい。しかし、このあたりの英語は、今と違っている。少し調べなくてはならない。
どうも、15世紀ごろの英語を、Middle Englishと言うらしい。
特徴的なのは、やはり人称代名詞だろう。中性人称代名詞もあるようだし、なにより二人称単数がthou, thee, thyだ。三人称の女性代名詞も、今と発音がだいぶ異なるようだ。
動詞にも、まだ人称変化が残っている。今でこそ、三人称単数現在が残っているだけだが、当時はすべてあった。そもそも英語には、人称代名詞があるのだから、動詞の人称変化は、論理的に考えると、意味が重複しているわけで、必要ないと思われるのだが、まあ、あるらしい。一人称からそれぞれ、-e, -(e)st, -eþという。この、þというのは、今の英語で言えばthに似た発音らしい。これも含めて、四種類のアルファベットが、今の英語のアルファベットに加えてあるらしい。以上の事から、次のようになるのではなかろうか。
I have it.
Thou hast it.
Sche hath it.
また、名詞の変化もあるようだが、これに関しては良くわからない。
興味深いのは発音だ。当時はサイレントレターがなく、すべての文字を発音したらしい。たとえば、Knightは、/ˈknɪçt/という発音になるらしい。 今のような、/ˈnaɪt/ ではない。少なくとも、今の英語よりは分かりやすい。
うーん、大学に行くべきだったかなぁ。もうひと言語、学んでいれば、より深く言語を理解できるのかもしれない。
追記:
どんな言語にも例外はあるように、どうやら、よく使われる動詞には例外がある。haveの二人称単数の人称変化は、havestではなく、hastらしい。
3 comments:
中期英語ならいざしれず、古英語ですとまんまドイツ語で面白いです。古英語といえば映画化されたベオウルフが有名ですが、もう、どこに英語が残っているのかも分からなくなります lol
ベオフルフの原文は流石に読めませんねw
ありゃ、なぜtypoしたんだろう。不思議だ。
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