2010-08-23

ゲームを憂う

聞説、近々発売されるというポケモンシリーズの新しいゲームは、予約だけですでにミリオンに達しているという。

史上最速ミリオン達成――「ポケットモンスターブラック・ホワイト」予約だけで100万本突破 - ITmedia Gamez

私はこの事態を非常に憂うものである。何となれば、まだ実際にどのようなものか分からないゲームを、百万人もの人間が欲しがっているということである。尋常ではない。

無論、何も分からないというのは当たらない。実際には、我々は皆、よく分かっているのである。このゲームはおそらく確実に、過去のシリーズの仕組みを踏襲したものである。しかし、そういうゲームは、すでにたくさん出ている。なんでまた車輪の再発明をしたようなゲームが必要なのか。

このように、消費者が続編ばかりを買うようになると、新しいゲームが出てこなくなる。すべて、過去の作品の移植に、申し訳程度に毛を生やしたものになってしまう。全くもってつまらない世の中だ。

開発費が高騰している。新しいハードに見合った新機能を実装しなければならない。それはそうかもしれぬ。しかし、結果としてゲームが面白くなっていなければ、そんなものには意味がないと言わざるをえない。

ゲームは、全然面白くなっていない。それどころか、ますますつまらなくなっている。スプライトが横一直線に何個までという制限などなくなったのに、最大何和音という制限が、かなり緩和されたというのに、アセンブリで書かなくてもよくなったのに、ゲームはちっとも面白くなっていない。

それどころか、むしろ悪くなっているのである。コントローラーからの入力への応答速度は、極端に悪くなった。パイプライン化されたGPUと液晶により、描画にも遅延が入った。Now Loadingは言うまでもない。もちろん、最近のゲームは、描画内容への数百ミリ秒以内の反応だとか、ボタンの連打速度だとか、いかに正確に短時間でキーシーケンスを入力するか、等という事に重きをおいていない。とはいえ、さすがに行き過ぎであると思う。

ゲームの本質はなんだろう。

SophieHoulden.com - The Linear RPG
Achievement Unlocked | Armor Games

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