2012-01-25

車をダウンロードする時代

The Pirate Bay - The galaxy's most resilient bittorrent site
Pirate Bay To Offer Physical Item Downloads - Slashdot

The Pirate Bayが3Dプリンターのモデルデータ用のカテゴリーを作ったそうだ。アナウンスがぶっ飛んでいて面白い。

進化:新しいカテゴリー

我々はここThe Pirate Bayで、常に未来を見据えている。一つ確かなこととして、将来、我々の社会は、より共有をするようになるだろう。デジタル通信は共有を容易にし、これからもさらに簡単にしていくことに疑いはない。そしてインターネットの進化により、データはアナログからデジタルになった。更にここで次の一歩を進めるべきだろう。

今日、多くのデータは最初からデジタルで作られている。もはや、アナログからデジタルへの変換ではないのだ。もはや変換時の劣化を気にする必要もないのだ。なぜなら、デジタルでは一対一の完全なコピーが可能だからだ。音楽、映画、書籍等など、すべてがデジタル媒体になっている。しかし、我々は物理的な存在であり、依然として物理的な物に触れる必要がある。

思うに、コピーにおける次の進化は、デジタル媒体から物理的媒体となるだろう。これは、物理的な物体である。我々はこれを名付けて、Physiblesと呼ぶことにした。データは物質に変換可能なのだ。思うに、三次元プリンターやスキャナーは、その第一歩である。思うに、近い将来、車の交換部品を印刷できるようになっているだろう。20年もすれば、靴をダウンロードできるようになっているだろう。

この変化が社会にもたらす利益は多大である。もはや,物理的な物品を全世界に流通させる必要はなくなる。不良品の返品などといったこともなくなる。児童労働も撲滅できる。空腹ならば食物をプリントすればよい。もはや、レシピどころか料理そのものを共有できるようになるのだ。その気になれば、フロッピーを本当にコピーすることさえ可能だ。

思うに、共有の未来は、物理化可能なデータであろう。この辺で、ちょっと名前を、The Product Bayとでも変えてみるべきかもしれない。残念ながら、今、新しいロゴを作るアーティストがいない。しかし未来では、それすらダウンロードできるはずだ。(訳注:ロゴのダウンロードなのか、人間のダウンロードなのか・・・)

さっそく、海賊船の形状データへのリンクが登録されている。

3Dプリンターは非常に興味深い技術である。もちろん、今の3Dプリンターは、基本的にはインクジェットで、特殊な樹脂としてのインクを堆積させてプリントしているにすぎない。車を印刷するには、印刷後に金属と比較できるような特性を持ったインクが必要になる。靴を印刷したければ、ゴムのように変化するインクが必要になる。食べ物を印刷したければ、食べられるインクが必要になる。味や匂いを印刷したければ、もちろんそれもインクにしておかなければならない。そしてもちろん、3Dプリンターは相当の精度が要求される。

3Dプリンターはすでに現実化されているし、すでに大人のおもちゃを印刷できるほどの精度がある。木靴や下駄のようなものなら印刷できるだろう。しかし、このようなぶっ飛んだ構想を実現できる3Dプリンターが、はたして我々が生きているうちに現れるのだろうか。

MPAAの警告で、「車を盗んだりはしないだろう?」というのがあるが(そして、著作権侵害と窃盗の混同ということで叩かれているが)、果たして、車をダウンロードする時代は訪れるのだろうか。

1 comment:

惑星 said...

おもしろいですね。ただダウンロードして自分で印刷するより、ネット通販の方が便利な気もします。誰かが高級3Dプリンタを揃えていて、そこで製造して配送する、と。いずれにしろ物の値段が安くなるのはいいことですね。