2008-10-07

仕事が見つからない

いっそのこと単純労働のほうがいいのかもと、配電盤製造の求人の面接に行ってみたが、どうも人間として何か大切なものをなくしてしまいそうな職場であった。いわゆるライン工ではないのだが、働いている人間に表情というものがない。

とりあえず不思議な求人の例

キャッチコピー:どん底の中で、前向きに行動できること。それができる人は必ず成長する

以下、代表取締役の人生を振り返る文章が続く。要約すると、16歳、中卒で喫茶店で働き、定時制高校に通って、運送業などをする。24歳のときに、フィリピンで働きながら一年過ごす。どうも文章に問題がありよくわからないが、このたったの一年の間に、家賃36万円のコンドミニアムに住む環境から、家賃2500円のウィークリーマンションまで、上がり下がりの激しい生活を送ったらしい。フ一年後に帰国して実家の京都が嫌だったので、東京に行って路上生活を始め、パチンコ店で働いて、その後渡米して仕事を探すが見つからない。ようやく雇ってもらえたが、まずトイレ清掃の仕事だった。トイレ清掃に精を出すうちに、次の仕事にも使ってもらえた。29歳、京都に帰り、大手不動産で働くが、独立してこの仕事を立ち上げた。

事業:賃貸マンションの企画・立案・ファイナンシャルプラン、マンションリフォーム業 マンスリーマンション事業。

さっぱりわからない。特に自伝の文章が読みづらい。上がり下がりの激しい人生を送ってきたと言いたいのかもしれないが、それにしてもフィリピンでの生活はたったの一年間である。物価の差を考えれば、バックパッカーとして過ごすこともできると思うのだが、現地で仕事をして、家賃36万の家から2500円の家まで転々としたというのが解せない。たったの一年間じゃないか、暮らしたというより旅をしたというべきではないか。アメリカではカイジの帝愛グループを地で行く仕事をしたらしい。あのパチンコ「沼」があるカジノの店長、一条の下りだ。あれはマンガの世界だと思っていたのだが。

そして何より、業種は不動産業なのだ。そんなどん底の人生を広告に出しても、この会社はこんな成り上がりが社長をやっているのかと思われるだけだ。むしろヤクザな仕事をしているのではないかと疑われる恐れもある。不動産業だけに、特にそんなイメージは避けたいはずだ。不思議だ。

営業職は求めてません!! ガツガツした営業は求めていません。ノルマを目指すのではなく、「お客様の喜びが自分の生きがい!!」と思える方を求めています。未経験の方、安心して応募ください。

仕事:ルームアドバイザー
お客様とお話をしながら、より良い物件をお客様にご紹介するお仕事です。

それを営業職と言わずしてなんという。まともな職場ならば、理不尽に厳しいノルマなどはパワハラにあたるので、求めないことはもとより当然である。してみれば、最初からそんな広告を出すのはおかしい。広告というものは、本当にそうであることではなく、そうと思わせたいことを言うものであるから、「安心して」などという文句がある広告に安心することはできない。もしそれ、真に安心できる職場であれば、そんな謳い文句は、はなから生じないはずだからである。

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