2013-06-14

なぜいまだに一般家庭でLANケーブルを使っているのだろうか

現在、日本の一般家庭でインターネット回線を引けば、PCとの有線接続は、LANケーブルを介して行うことになる。なぜなのだろうか。

PCを直接つなげるわけではない。まず、電話線や光ファイバーとの間にモデムが存在し、場合によってはルーターも挟んで、そうしてようやくPCに接続する。そのモデムやルーターと、PCとの接続方法が、なぜLANケーブルでなければならないのか。

2013年現在、ほとんどの一般家庭では、USB 2.0の帯域(実質280Mbps)を上回るネットワーク回線は、なかなか得られない。USB 3.0の帯域(実質4Gbps)ともなると、個人でそのような帯域の回線を使うのはとてもむずかしい。現在のコンピューターの性能は、USBで数百Mbpsの帯域を十分にさばくことができる。建物内の配線や、パフォーマンスが非常に重要なデータセンターならばわかるが、なぜ一般家庭の目に見える部屋の中で、LANケーブルを使う必要があるのか。

互換性の問題でもない。すでに、USB接続のLAN端子は市場に出回っている。それもかさばる製品ではなく、中によっては製品名をアダプターとしているようなものまである。

ここまで書いて思い出した問題は、USBケーブルの長さだ。USB 2.0規格では、ケーブルの長さは5メートルまでと定められている。確かに、技術的にはもっと伸ばすことも可能だし、市場には5メートル以上のUSB 2.0対応を自称するケーブル製品があるが、5メートルを超えるUSBケーブルはすべて規格違反のUSBケーブルである。したがって、規格的には、USBケーブルではない。

なるほど、ケーブルの最大の長さがたったの5メートルというのでは、USBケーブルで置き換えることはできない。

ちなみに、USB 3.0規格では、ケーブルの最大長は定義されていない。規格に定められた電気的特性を守ることという定義しか与えられていない。すると、USB 3.0のケーブルは、規格上、長さの上限は存在しないことになる。一般家庭で必要なケーブルの長さは、せいぜい数十メートルだろうから、USB 3.0ケーブルで置き換えるのは可能ではないのか。

6 comments:

Unknown said...

> USB 3.0ケーブルで置き換えるのは可能ではないのか

USB 3.0で高速転送する場合、実用的には3メートル程度のケーブル長がリミットとされてますから無理でしょうね。

それ以上の長さでも動くんでしょうけど、エラー+リトライで実効転送速度が低下するんだと思います。

Anonymous said...

関西だったらeoとか隼とかあるし、関東でもauひかりとかなくはないし、1Gbps回線は普通に一般家庭で利用できると思いますが

Anonymous said...

同じルーターに繋いだ2台のパソコン間のファイルコピーが280Mbpsしか出なかったら死にます

Anonymous said...

というかUSBにしたらドライバインストールしないと繋げないじゃないか。
LANはたいていのPCでドライバインストール済みだし、ルーターがDHCPサーバーもやってくれちゃうからほんとに繋ぐだけで動くので楽なんだよ。

Anonymous said...

> USB 3.0のケーブルは、規格上、長さの上限は存在しないことになる。

規格によれば、遅延時間の上限はケーブル1本あたり26nsです。

光速で計算しても7.8mが上限です。

Anonymous said...

USBは格闘ゲームをする時のレイテンシーが大丈夫か心配です。