一日中、勉強と運動以外にすることがないので、米の炊き方に凝ってみた。
米を炊くこと自体は、これ以上進歩させようがない。米を洗ってから、30分ほど放置、沸騰するまで強火、弱火で10分、火を消して10分蒸らす。中には、加熱の仕方によって味が極端に変わるとか、米をとぐというのは、水が濁らなくなるまで徹底的にかき回すことであるなどと主張する人がいるが、あれは間違っている。というわけで、何をいれて炊くか、しかないわけだ。
水加減は好みがあるとして、よく言われるように、塩や油を入れるのは、一般に効果があるように思われる。また、寒天も試してみたが、どうもこれは、効果がよく分からない。寒天も安くはないし、むしろ、米に金をかけた方がよい。
思い出すのは、コンビニの弁当を作る工場で働いていた時のことだ。そこでは、茶色い液体を米に混ぜて炊いていた。なんでも、保存料らしい。しかし、あの当時、某コンビニの弁当は、保存料無しを謳っていたのだが、果たして良かったのだろうか。今となってみればよく分からない。あの工場で働いていると、コンビニの弁当を食べる気がしなくなったものだ。もちろん、コンビニ弁当の善し悪し以前の問題、単純に労働環境のせいである。
当時の私の仕事というのは、一分に一度、ベルトコンベヤで運ばれてくる、炊きたての15kgの米を、容器に落とし込み、真空冷却装置で即座に冷却することだった。10分で150kg、一時間で、900kgである。一日に炊く米は、何トンという単位になる。また、真空冷却装置の騒音たるやすさまじく、会話が困難であったし、炊飯の機械があるせいで、室温は常に30度を超え、湯気がもうもうとこもるその部屋には、湿度計を設置する意味がないように思われた。大型のクーラーは設置してあったものの、効果があるようには思われなかった。そんなわけで、私は少しも早く仕事を終えたい一心の他、何も心に残らなかったものとみえる。
1 comment:
茶色い液体は何でしょうね?
トレハロースかな?弁当屋やコンビニ弁当はコストを下げるために
古米を使う事が多いそうで、そのままでは不味くて食えたものでは
ないのでトレハロースを加えると新米そっくりの味になるそうです
Post a Comment