私は、空飛ぶスパゲティモンスター教を信じている。ところで、ここ一ヶ月以上、FSM教の聖なる食物である、スパゲティを食べていないことに気がついた。これはまずい。海賊のコスプレは、日常生活に支障があるので、仕方なく諦めているが、神聖なる食物は、欠かすことができない。
というわけで、100円ショップでスパゲティを買ってきた。何をかけて食べるかが問題だが、ペペロンチーノを選んだ。そういえば、いままでペペロンチーノでスパゲティを食べたことがない。そもそも、ペペロンチーノとは、どういう意味だろう。
どうやら、正式な名称は、アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ (aglio olio e peperoncino)であり、ニンニクとオリーブオイルと唐辛子を意味するそうだ。しかし、これはスパゲティの本国イタリアでは、外食のメニューには存在しないそうだ。というのも、ペペロンチーノには具がなく、極貧の食べ物だからだそうだ。日本でたとえるならば、飯屋に行って、ご飯に醤油をかけたものが出されるのと、同じ感じなのだろうか。
しかし、貧乏人の食べ物だということは、まさしくFSM教の理想とする食物ではあるまいか。
ここで、FSM教になじみの人に、なぜスパゲティが神聖なる食物であるかの説明をしたいと思う。これは、預言者ボビー・ヘンダーソンの大著に述べられていることである。これは真実である。
一体、FSM教を信仰し、その真実である証拠を提出しているのは誰か。科学者である。では、科学者は、どこにいるのか。多くの科学者は、大学から輩出せられている。とすると、学生は、祝福された存在であるはずだ。
学生である。学生は我々の未来にとって、重要な存在である。これは、卒業スピーチで学長がよく言っているという証拠がある。学生は、親の金を浪費して、ただ本を読むということをしている。つまり、勉強は重要だということが分かる。
学生を注意深く観察すると、彼らは、ただに本を読むばかりではない。多くの学生は、本を読む以上に、ビールを飲むことに時間を費やしている。そこで、ビールは、勉学において重要であるということが分かる。
学生は何を食べているか。多くは、ラーメンやドライパスタを食べている。これらの食物は、とても安い。そこで、学生は、食費を節約できる。余った金はどうするのか。より多くのビールを飲むために費やされるのである。
もしかすると、空飛ぶスパゲティモンスター様は、我々が気づかぬうちに、学生を済度して、より正しい方向に導いでいるのではあるまいか。彼らが安いスパゲティを食べているのは、FSM様の導きによるものではあるまいか。そういうわけで、安いペペロンチーノは、祝福された食物といえる。
我々はかつて、この問題の検証を試みたことがあった。FSM教は、他の宗教、例えばキリスト教より、人々を済度している。この定説を確かめるために、我々は、次のような実験を行った。
我々は、被験者として、身長、体重、知能指数が平均的な、二人の被験者を選んだ。まず、外部の影響を避けるため、我々は被験者を72時間、監禁した。その後、キリスト教徒には、紙のように薄いウェハースを一枚与え、FSM教徒には、大量のスパゲティとミートボールを与えた。
テストの結果、キリスト教徒は、知能指数、心拍数、及び体温の低下が見られたが、FSM教徒には、明らかな上昇が観察された。また、FSM教徒の被験者自身の言葉によると、「Full」ということであった。これもまた、FSM様の影響を如実に表していると言える。ラーメン。
しかし思うに、日本ではビールの値段がやけに高い。これは、ビールに対する税率が高いからである。思うに、日本国政府は、FSM教を敵視しており、ビールの値段を上げることで、我々信者を迫害しようとしているのであろう。
ちなみに現在、日本における「たらこスパゲティ」が、祝福された食物であるかどうかの調査が行われているそうである。
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