2010-05-30

移動日記

29日に行われる、C++WGのアドホック会議のため、東京へ向かった。移動手段は、夜行バスだ。さしあたって、特筆すべきことは起こらなかった。ただし、界王拳のように、体に負担がかかったことだけは、記しておく。

さて、夜行バスは早朝に、休憩のため、海老名SAに止まった。みると、まだ五時頃なのにもかかわらず、露店がひとつ開いていた。「ポークもち」と称する、ウインナーにもちを巻いた、不思議な食物を売っていたので、ひとつ買って食べた。かなりボリュームがあった。

さて、六時半頃、東京駅の八重洲口に、到着した。今回のアドホック会議は、赤坂ツインタワーで行われる。Google MapのDirection機能によると、東京駅から、国会議事堂前駅に行って、そこから1km弱ほど、歩けばいいらしい。

さっそく、八重洲口から、東京駅の構内に入って、切符を買おうと、JR線の値段の図を見るが、どこにも、国会議事堂前駅は見当たらない。不思議に思って、Google Mapを見返すと、東京メトロ、丸ノ内線とある。メトロというからには、地下鉄であろう。幸い、丸ノ内線とかかれた矢印の標識を発見した。あの矢印の指し示す方向へ行けばいいのだろう。

そこで、私は駅構内を歩いた。しかし、いつまでたっても、地下鉄の改札口がみえてくる気配はない。丸ノ内線の案内標識だけは、絶えずある。本当にこのまま歩いていて見つかるのだろうかと、不安になった。

相当歩いた末、私はようやく、丸ノ内線の、切符販売機を発見した。不思議だ。私はずっと標識に従って歩いてきたので、私は最短ルートを通ってきたはずだ。それなのに、この距離はどういう事だ。一駅分は、優に歩いたはずである。

だいたいGoogle Mapによれば、東京駅から赤坂ツインタワーまで、直線距離で3kmである。無論、これは、皇居の堀を泳ぐという畏れ多いルートであるので、現実的ではない。By walk機能を使って調べたところ、3.5kmであった。やはり、十分に歩いていける距離である。たかだか3キロの距離の為に、同じ駅構内で、なぜこんなに歩かねばならぬのか。東京は不思議な都市である。

ともかく、丸ノ内線で、国会議事堂前駅に行った。駅を出ると、木の棒を携えた物々しい警官が多数、警備をしている。地図によると、赤坂ツインタワーへは、六本木通りに沿って歩いていけばいいはずである。果たしてその通りであった。

さて、赤坂ツインタワーは見つかったものの、まだ時間が早い。七時半である。どこかで腹ごしらえをしたいが、あまりに離れるのは、道に迷う可能性があり、危険だ。近くにあったなか卯で、最近出たという、和風牛丼を注文した。別に、どうということのない普通の牛丼であった。牛丼とセットで付いてきた、自称蕎麦は、まるで糸こんにゃくのような味がした。二八蕎麦ならぬ、八二蕎麦ではなかろうか。

さて、アドホック会議で、集まったNBコメントを議論した。参加者の数人は、最近出たiPadを見せびらかしていた。私には、どうもその良さが分からなかった。

途中、昼食のための休憩を挟んだが、「ポークもち」と牛丼を食べていた私は、全く腹が空いてなかった。

会議の途中、ある問題のために、C++WGのMLに、メールを投げてみてはどうかという事になった。幸い、ほとんどの者はラップトップを持ってきているし、ネット環境も整っている。これは、たやすく行われるように思われた。

ところが、問題があった。誰も、ラップトップにメール送受信の環境を構築していないのであった。考えて見れば、今の時代、ラップトップは、そういう位置づけなのかもしれない。第一、ラップトップと言ったところで、今日のラップトップは、片膝に乗るようなサイズばかりである。

ところで、私は自分のメールに、GMailを使っている。ということは、ネット接続とブラウザの環境があれば、どこでも自分のメール環境を構築できるのである。このため、MLには、私がメールを出すことになった。やれやれ、私のネット生活は、Googleに依存しすぎている。

なぜGMailか。以前は、契約しているISPのメールアカウントを使っていたが、もうやめてしまった。自分の家庭で契約するISPにメールサービスを依存すると、何が不便か。解約せざるを得なくなったときの、移行が困るのである。

たとえば、私はいまマンションに住んでいる。このマンションには、光ファイバーが来ており、各部屋までは、VDSLで接続されている。ISPは、eonet限定である。このように、引っ越した際に、同じISPとの契約を、物理的な理由で続行できない場合がある。それ故、私はISPのメールに依存することをやめた。ではなぜGMailか。やはり、無料であるし、Web上のUIが、他のWebメールサービスに比べて、優れていたからである。

会議の最後に、BoostConの体験談を聞いた。なかなか面白そうだ。

会議後、食事に行くことになった。とりとめのない話をしているうちに、夜行バスの時間が迫ってきたので、私は早めに離脱した。

さて、移動である。食事のために、かなりの移動をした。ここがどこか、分からない。現在、21:20。私は何とかして、あと40分以内に、東京駅にたどり着かねばならぬ。

まず、駅はすぐに見つかった。東京メトロ千代田線、赤坂駅である。しかし、千代田線は、東京駅には行かない。複雑怪奇な路線図を見たところ、国会議事堂前駅で、丸ノ内線の乗り換えるのではないかと推測した。幸い、当たっていた。

国会議事堂駅のホームの降りたところ、丸ノ内線はあちらという標識があった。これは親切だと、その方向へ向かったが、あまりの距離にうんざりした。ここは駅の構内であるはずだ。なぜ駅の中でこんなに歩かねばならぬのか。まったくもって東京は理解出来ない。

さて、なんとか東京駅にたどり着いた。やれやれ、あとはバスの中で寝ているだけで、勝手に移動してくれるはず・・・・・・ではなかった。夜行バスに乗るためには、東京駅の八重洲口をでてすぐの集合場所に向かわなければならない。今、私は丸ノ内線で東京駅に到着した。はて、私は今朝、とても長い迷路のような複雑な立体構造の中を歩いたはずであった。なぜ歩かねばならなかったのか。東京駅八重洲口から、丸ノ内線に乗るためである。とすると・・・・・・

私は、丸ノ内線の改札口から、八重洲口へと歩いた。これはどう考えてもおかしい。東京駅から赤坂駅までは、約3kmだ。もちろん、たったの3kmとはいえ、電車を使うのは、理にかなっている。3kmとはいえ、歩くと三十分以上かかるだろう。それが、五分や十分で済むのなら、電車を使う利点はある。

しかるに、電車の待ち時間などもあったが、私は移動に40分かかった。そのほとんどは、駅構内での、徒歩の移動に浪費されている。東京の電車は、一体どうなっているのであろうか。

ともかく、あとは、夜行バスに乗って、京都に帰った。

2 comments:

Anonymous said...

大変失礼ですがすごく遠回りなさっているので大笑いしてしまいました。路線図は嘘が書いているわけではないのですが、適切な乗り換え経路の発見にはまったく役に立ちませんね。

Unknown said...

東京の地下鉄のカオスっぷりはなかなかのものがありますね。
地図上はそうでなくても、鉛直方向にすさまじい距離があることもしばしば。