2012-10-31

流行の絵柄と没個性

日本のマンガやアニメの絵柄には、強い流行があるように思われる。以下を見てふと思った。

「アルプスの少女ハイジ」最近の挿絵かわいすぎワロタwwwラノベかよwwww : はちま起稿

昔も今も、皆申し合わせたようにその時流行している似たような絵柄を使う。なぜなのだろうか。

絵心はまったくないが、なぜ絵柄は流行に左右されるのだろうか。絵なのだから、もっと個人の画力とか個性が強く出るべきではないかと思うのだが、なぜか皆、個性のない絵になる。無難であることは確かだが、どれも同じでつまらない。

どちらの絵柄が優れているかとか、どちらの絵柄がより画力を必要とするかという問題ではない。どちらもいい絵であることには違いない。しkし、なぜ絵かきは皆、画一的な個性のない流行の絵柄を使うのだろうか。

Pixivを眺めていると、とてもいい絵が見つかる。Pixivには、画力が優れているわけではないが、非常に個性的ですばらしい絵を画く人々がいる。しかし、どうしたわけか、数年すると、そういう個性的なすばらしい絵を画いていた人は、次第に最近の流行の絵柄に影響された、没個性的な絵を画くようになってしまう。

これはとても残念である。明らかな画力の向上は認められるものの、個性が失われてしまうのだ。そして、不思議なことに、個性が失われれば失われるほど、閲覧数や評価数やブックマーク数は増えている。私にとっては、その個性を見るのが楽しいのに。未だ無名の最近絵を書き始めたばかり人間によって描かれた、まだ流行に影響されていない、個性が残っている絵はすばらしい。

有名な商業マンガとなると、どうしてもリスクを避けるためか、無難な流行の絵柄を使い、無難な筋書きになってしまう。私が今、有名な漫画雑誌を楽しめなくなったのは、そういうところにもあるのだろう。

しかし、こう書いてみると、資朝卿が盆栽を捨てた例が思い出されて仕方がない。

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