Farewell to Aaron Swartz, an extraordinary hacker and activist | Electronic Frontier Foundation
さらばAaron Swartz、たぐいまれなるハッカーにして活動家。
昨日、Aaron Swartz、我々の友人にして協力者が、自殺した。これはたぐいまれなる人生の悲惨な最後である。
Aaronほどインターネットを開かれた知識の場にし、そして維持した者はいない。彼の貢献は数多く、その内のいくつかは替えようのないものである。2010年末に我々がインターネットのブラックリスト法であるSOPAとPIPAの前身であるCOICAと食い止めようと彼に相談した時、彼はDemand Progressという団体をたちあげて出資し、百万人以上ものネット上の活動家を生み出し、阻止活動の貴重な味方となった。
Aaronの関わった他のプロジェクトとしては、RSS仕様や、web.py[訳注:Pythonによって書かれた軽量Webフレームワーク]、tor2web[訳注:Torに簡単にアクセスするためのWebプロクシ]、オープンライブラリー[訳注:障害者のために書籍媒体を変換して公開するWebサイトとしての図書館]、HTTPS EverywhereのChromeへの移植[訳注:既存のHTTPとHTTPSの両方のプロトコルで提供されているWebサイトの問題として、たとえHTTPSでアクセスしたとしても、既存のリンクのほとんどはHTTPであり、結局リンクは依然としてセキュアではない通信のままであるということがある。HTTPS Everywhereは、HTTPSページのリンクをHTTPSプロトコルを使うものに差し替えるブラウザー拡張である]。AaronはCreative Commonsの立ち上げに協力した。彼はRedditの共同出資者の一人であり、サイトを成功ならしめた主要な開発者の一人である。彼のブログはすばらしい。
Aaronの天才性はなかなか理解されづらい。彼は自分の世界に従って生き、その大きさは測りがたく、彼の協力者をも不安にさせた。彼は世の中に感化されたものの、世界は時として彼に残酷である。
長年、Aaronは人間と話すより本を読む方を好んだ。彼はかつて、「とても賢い人間と話すのすら苦痛だ。しかし、単に座って賢い人の書いた本を読めば、神妙な思考を、簡潔に美しく効率的に学ぶことができる。著者と話すより、本を読んだほうが早い」のようなことまで言った。彼の情熱は、書かれた文章や開かれた知識に向かい、彼の自己表現は、時として素晴らしい成果を生んだ。
2011年、AaronはMIT構内のネットワークを使い、JSTORのデータベースから何百万もの論文をダウンロードした。必要に応じてラップトップのIPとMACアドレスを頻繁に変更し、JSTORとMITの妨害工作を迂回し、MITネットワークに高速に接続するため押入れに忍び込んだ。この罪により、Aaronは35年の懲役を求刑されたのだ。Computer Fraud and Abuse法におけるコンピューターへの「未認可のアクセス」による。
検察の主張するところを信じれば、AaronはJSTORからダウンロードした何百万もの論文を自由にしたいと願っていたのである。論文を公開し、誰でも読め、解析できるようにしたかったのだ。Aaronはすでに似たようなことをしていた。彼の手法に異論があるとはいえ、彼の思い描いた目的である、公共によって出資された科学論文の、出資者による閲覧を阻む出版の仕組みから解放しようという目的は、我々皆が支持すべきものである。
Aaronのおかれた事態を考えれば、アメリカ合衆国のコンピューター犯罪法とその罰則に正義はないことが分かる。Aaronの行動は疑いなく政治活動であり、その行動を現実世界で起こした結果は、最大でも、政治的抗議に付随する軽い不法侵入に過ぎない。彼はコンピューターを使ったがために、長い懲役刑を求刑されたのだ。ローレンス・レッシグは声明で、この悲劇を元にコンピューター犯罪法と無知なる検察を改正すべきであるとした。当然だ。
Aaron、我々は君と君の世界の善のための活動の損失を痛む。
こいねがわくはうけよ。
No comments:
Post a Comment