規格によれば、クラステンプレートのstaticデータメンバーは明示的特殊化できるという。
template < typename T > struct X { static int data ; } ; // staticデータメンバーの定義 template < typename T > int X<T>::data ; // 明示的特殊化 template < > int X<int>::data ;
なるほど、確かにできる。しかし、何の意味があるのだろう。staticデータメンバーの型を変えることは出来ない。
// エラー template < > float X<int>::data ;
また、以下のようなコードも動かない。
template < typename T > struct X { static T data ; } ; // staticデータメンバーの定義 template < typename T > T X<T>::data ; // 明示的特殊化 // エラー、void型はデータメンバーにできない。 // X<void>::dataの型はvoid template < > int X<void>::data ;
このようなコードは、staticデータメンバーの明示的特殊化ではなく、staticデータメンバーの定義の時点でメタ関数を使わなければならない。
template < typename T > struct X { static typename std::conditional< std::is_same< T, void >::value, int, T >::type data ; } ; // staticデータメンバーの定義 template < typename T > typename std::conditional< std::is_same< T, void >::value, int, T >::type X<T>
クラステンプレートのstaticデータメンバーの明示的特殊化は、存在意義が謎だ。
追記:初期値を変えることができる。なるほど、たしかにそうだ。
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