The Old New Thing : Can I talk to that William fellow? He was so helpful
えー、本日はタイムマシンを使って、少し昔へ行ってみようと思います。ガイドはこの人、セス・マンヘイム君。当時その現場に居合わせておりました。
タイムマシンの日付を1989年、11月22日に合わせます。今からちょうど、20年と一日前の出来事でございます。あちらに見えますように、今、ビル・ゲイツが、新しいオフィスビルの製品サポート部門を視察しております。視察中、彼が今、一人の社員が電話と取るのを遮って、言いますことには、「私が替わりにやってもかまわないかね?」と。
ビルはヘッドセットを装着し、席に着き、電話を取りました。「はい、こちらはマイクロソフトの製品サポート、担当はウィリアムです。どういたしましたか」
ビルはお客様と話を致しまして、問題を把握しまして、製品サポートKBを検索しまして、検索結果からさらに探しまして、解決方法を見つけまして、お客様が問題を解決できるよう、辛抱強く説明しております。
お客様は、ウィリアムが問題を素早く解決し、また対応態度も真摯であったことに、大変満足されたようでございます。ビルは、「マイクロソフトの製品をご利用いただきありがとうございました」と言って、電話を終えたのでございます。
ビルは終始、自分のことをウィリアムと称しておりました。お客様は、外ならぬ、あのビル・ゲイツが対応致したとは、夢にも思わなかったことでございましょう。
さて、このお話は、まだまだ続くのでございます。
この時の時刻はちょうどお昼時にあたり、サポート社員のほとんどは昼食に席を外しておりましたが、この話はすぐに広まりました。そして、ビルが製品サポートの電話を取ったということは、すぐにその部署全体の知る所となったのでございます。
その後しばらくして、同じお客様が、さらに質問の電話をかけてこられました。
「もしもし、さっきかくかくしかじかの事について電話したんだけど、ウィリアムって人がすごい、いい人で、親切に教えてくれたんだよね。別の質問があるんだけど、ウィリアムと替わってもらえる?」
「かしこまりました。ただ今ウィリアムが空いているかどうか調べますので少々お待ち下さい」 製品サポートの社員は、サポート記録から、先ほどの電話を取った人の名前を調べました。billg。
「あ、いや、うーむ。すまん、ウィリアムってのはちょっと今出られないみたいなんだな。みんな奴のことはビルって呼んでるんだよ。いやなに、あれでね。さっきおたくと話したのは誰かって? ビル・ゲイツさ」
「何ィッ?」
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