2009-10-28

Yahooの志は評価できるが、方法が旧態依然である

来年も、今年と同じ選挙でいいですか?

日本の選挙とは何か。街頭で拡声器を振り回して騒音を発し、街宣車から、ただひたすらに名前を連呼し(名前を連呼することだけが法律で許可されている)、そこら中に景観を汚すポスターを貼り、テレビCMの買い取り競争をする。これが日本の選挙である。金のかかること甚だしく、その効果や薄し。

しかし、インターネットは使えない。選挙期間中、候補者は皆インターネットへの書き込みをやめる。国民は、政治家の批評をインターネットに書き込めない。日本はいつアカい共産主義国となり果てたるや?

余、これを外人に言う。皆曰く、"HAHA", "lol", "wait...really?", "crazy"と。

日本の選挙は古い。当然改めるべきなり。しかし、余はいまだかつて、署名という方法が何か効果を上げたという話を聞かざるなり。今、ここに人の来たりて、「ここに我が意見に同意する一万人の名前と住所を書いた紙あり。子、願わくは一考せられんことを」と言ったとて、「ハァ、そうですか」、以外の何ら感想も持たないであろう。だいたい、その一万人文の名前と住所の人物が本当に存在するのか確認するのは、人出と時間がかかりすぎるので、現実的に不可能である。

してみれば、 Yahooのやっていることも、古くさくて効果がないのである。古い制度の改革に、古い手法を用いて、何の利点があろうか。余、これを疑う。

就中、その署名の個人情報が、正しく用いられるかどうか。

たとえ匿名であっても、意見が書いてある方が、どれだけマシなことか。

嗚呼、日本の選挙の仕組みを憂う。

伝聞、中江兆民、自身は拒むも、被差別部落の後援を受け、議員となる。議会の一日目にして、その児戯に等しい、議論の仕方を知らぬ烏合の衆という現実を知り、議員を辞す。曰く、「アル中なのでやめる」と。嗚呼、日本の政治、明治と何ら変わらぬか。

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