コンピューターのブートはスムーズな印象を与えるべきだ。このスムーズな印象というのは、ブートのパフォーマンスではなく、ユーザーにとってスムーズに見えるという事だ。GNU/Linuxは、この点において劣っているように思われる。
BIOSから制御を移されたWindowsが起動する際には、すばやくスプラッシュスクリーンを描画する。これによりユーザーは、今Windowsがブート中なのだな、と安心できる。この際、スプラッシュスクリーンに動きがあることも大事だ。動きというのは何でもいい。単に横棒が伸び縮みしたり、円がグルグル回ったりするだけでもいい。実際のブートの経過をプログレスバーで表示する必要はない。第一、正確なブートの経過時間は、そのように簡単に表すことができない。必要なのは、コンピューターが止まっていないと安心できる画面の動きである。
Ubuntuの場合、何もない単色画面が数秒表示された後、Plymouthによるスプラッシュスクリーンが一瞬表示されたかと思うと、ただちにLightDMのログイン画面に切り替わる。Plymouthによるスプラッシュスクリーンには動きがあるが、まともに表示する前にLightDMに切り替わってしまう。LihgtDMは解像度や色数が高いが、あまり動きがない。
私は最初、このUbuntuのブート時の表示には、不安を覚えた。何もない単色画面が数秒映るのは、本当にブートが正しく行われているのか不安にさせる。ユーザーは画面をみてコンピューターの動作を判断するのだから、画面描画が止まっているというのは、コンピューターが動いていないという印象を与えるのだ。
実際、私はUbuntuを導入する際、GPUのドライバーで苦労していて、インストールに失敗してブートしないこともあったのだから、なおさらブート中であることが分かる、動きのある画面は重要だ。
これなら、カーネルパラメーターに"quiet splash"を指定しないほうがまだマシである。少なくともその場合、ログがずらずらと画面に表示される。いかにもコンピューターが動いているぞという印象を与える。もっとも、一般的なユーザーにとっては、そのような黒画面に白文字のブートメッセージは危険な印象を与えるだろうから、カーネルパラメーターにデフォルトでquietを指定するのは妥当なのだが。
1 comment:
GNU/Linuxと言うよりubuntuの話ですね
Debian GNU/Linuxだとデフォルトで起動ログが表示されます。
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