以下の要領で12月22日に自宅ボドゲを開催します。
https://ezoe.connpass.com/event/159944/
今回はコルトエクスプレスのもう一つの方の拡張がしたい。
12月15日に2019-2020シーズン2回目のかぐらスキー場に行ってきた。すでにオープン2日目の12月1日に行っていたのだが、その時は地面が露出していて、板が傷ついてしまった。
エッジの傷はファイルで研摩した。ベースの傷は白い線がはいっているだけで、それほど深くはなさそうだが、ファイバーテックスでこすったぐらいでは取れないようだ。諦めて上からホットワックスをかけた。
2週間膝を休めて15日に再び滑りに行った。当初の予定では14日からガーラ湯沢、石打丸山、舞子といった里のスキー場がオープンする予定だったが、雪不足のために延期していたので、かぐらが混むかもしれない。しかし年内に3回は行きたいことを考えると、今行かなければならない。
始発の上越新幹線で越後湯沢につくと、バス乗り場にはかなり長い列ができていた。バスには全員乗れたが、満員であった。これではみつまたの狭い更衣室が満員になるのではないかと思ったが、更衣室は意外と空いていた。
チケットの購入もそれほど並んではいなかった。
ゴンドラの待ち時間が30分ほどはあった。
今回のかぐらスキー場の客層は、オープン時とはだいぶ異なっていた。オープン時の客層は遠方から来ていて、ウェアの身なりもよく、言葉遣いも丁寧で、たまたまリフトやゴンドラで一緒になろうものなら自分がいかにスキー、スノーボードを愛しているかを問わず語りする種類の人間であった。
ところが15日のかぐらスキー場の客層はひどい。まず身なりが良くない。道具も手入れされておらずエッジ付近にベースバーンの出た板をそのまま使っている。言葉遣いもひどいもので教養のかけらも感じられない。ましてやリフトやゴンドラから漏れ聞こえてくる話はパチンコとセックスばかり。どうやらローカルが多いらしい。
特にひどいのはタバコだ。所構わずタバコを吸うし、あまつさえ滑りながら吸う大ばかものもいる始末。リフトに乗っている最中にもタバコの匂いがしたことさえあった。まだ日本にそんなバカが残っていたのかと驚きさえ覚える。もはや地方に未来はない。
さて、みつまたエリアからかぐらエリアへのゴンドラに乗ろうと道中を滑っていた所、ゴンドラ直前の傾斜で違和感を感じて転倒した。なぜかプロテクターをつけているはずの膝に擦りむいたような衝撃が走る。みると、ピスラボが露出している。しかしカチカチに凍った雪もある。膝のプロテクターをつけていてよかった。最悪に近い状態の斜面をなんとか滑り降りてゴンドラへ。
かぐらエリアにつき、さっそく一本滑ったが、やはり膝が痛む。痛みはなくなったと思ったがまだ早かったのだろうか。しかしここまで来た以上帰るのももったいない。しかし膝は痛む。とりあえず下に降りようと傾斜の極めて緩いゴンドラコースを滑ったところ、膝は傷まない。速度も出せる。楽しい。なるほど、膝の痛む理由が分かった。自分のレベルにあっていない難易度のコースを滑ったからだ。傾斜が厳しく、圧雪もされていないコースを滑り降りるために、強く減速しながら降りてくるために、膝に負担がかかっていたのだ。減速をしなければ膝への負担は軽い。
その日は7本ほどゴンドラコースを滑り、さらに何本かみつまたで滑った。どうやら傾斜20度程度ならば減速せず半ば直滑降、半ばカービングで楽しく滑ることができるようだ。
肝心のスタンス設定だが、やはりスタンス幅56cmは私の体格には長すぎたようだ。今回48cmにしてみたが、だいぶ滑りやすい。56cmのときは膝を極端に内股にしてようやく安定するが、48cmではそのようなことをする必要がない。ただ、流石に少し狭すぎるような気がしたので、次は50cmを試してみたい。
スタンス角であるが、メインのスタンスで+21/+9と+15/-9の違いは実感できなかった。スイッチではダックスタンスのほうがいくぶんか楽に滑ることができるようだ。千シーズンではスイッチはできなかったが、連続ターンがかろうじてできるところまで練習した。しかしスイッチでカービングができないし、直滑降をする勇気も出ない。
翌日、右足に筋肉痛があったが、前回よりは程度が軽く、2日で治った。筋肉痛が治ると、今度は膝の痛みが出てきた。安静にしていると問題はないのだが、地下鉄の階段を登ると痛む。痛むというよりはかゆい。病院に行ったところ、しばらくは運動を控えるべきだと言われたので、次のスノーボードは来年まで控えることにした。
前回、スノーボードで膝の靭帯を痛めたが、どうにも解せない。膝を痛めるような過度の負荷をかけるような滑り方はしていないはずだ。そしてグラトリやパークのようなはるかに膝に負荷がかかりそうな運動をしている人でも、膝を痛めていない人がいる。どうもおかしい。健康な人間の靭帯の強度というのはそれほど変わらないはずだ。ましてや片足スクワットが連続してできるほど鍛えた今年、数百メートルおきに休憩するような滑り方でこんなに膝を痛めるのはおかしい。
そこで私は、バインディングの設定に問題があるのではないかと考えた。
スノーボードのバインディングは様々な調整ができる。バインディング自体の調整と、スタンスの調整だ。
スタンスには、スタンス幅とスタンス角がある。
スタンス幅は2つのバインディングの中心部からの長さのことだ。一般に、長いと安定性が増し、かつ板をたわませたり回す力も少なくて済む、ただし膝に負担がかかる。短いと不安定になるし板をたわませたり回す力もより必要になるが、膝への負担が少ないとされている。
一般にグラトリやパークをする人はスタンス幅を長めに設定し、速度を出してカービングする人はスタンス幅を短めにするとされている。また身長の大きな人ほど体格に合わせて長いスタンス幅にするようだ。
私のボードのスタンス幅のリファレンスは56cmあった。膝への負担を軽減するためにスタンス幅を狭くすることにした。板の最も内側のビス穴を使い、かつベースプレートでも幅を狭めることにより、スタンス幅を最短で48cmまで狭くすることができた。まずこれで滑ってみて、あまりにも狭いようであれば現地で調整することにしよう。
スタンス角は大雑把に分けて3種類の設定がある。フォワード(18-27/0-12)、極端にフォワード(30-45/21-35)、ダック(+/-)だ。
前回は初めてダックスタンスを試してみようと+12/-9をためした。極端に強いダックスタンス(+15/-15以上)は後ろ足の膝に負担がかかるという説もある。前回のダックスタンスはそこまで極端でもないので、ダックスタンスで膝を痛めたとは考えにくい。とりあえず次回はカービングをしたいので前向き(21/6)に設定してみた。
バインディング自体の調整としては、ハイバックの傾きを設定するフォワードリーン(forward lean)、ハイバックの位置を変更するロテーション(rotation)、つま先の足置き場の長さを調整するトゥランプ(Toe ramp)がある。
フォワードリーンをいれるとハイバックと靴の間の遊びがなくなり、エッジを立てるときの反応がよくなるが、遊びがないのでわずかな動きもエッジに伝えてしまい操作性が寛容ではなくなる。ロテーションは極端なスタンス角に設定した時に、ハイバックの位置をずらしてボードに対してより平行に当たるようにする目的がある。トゥランプはブーツのつま先が乗る場所だ。
プロのスノーボーダーのスタンス設定をみても、ばらつきが大きすぎて参考にならない。身長とスタンス幅は比例しているように見える。女性のほうがダックスタンスの角度が狭い傾向にある。デモンストレーターには極端なフォワードスタンスがいるが、ハーフパイプやジャンプ競技をするプロはダックスタンスが多い。
少し検索すると以下のような論文が出てきた。
INFLUENCE OF STANCE WIDTH AND BINDING ANGLES ON TIBIAL ROTATION AND OLLIE JUMP HEIGHT IN SNOWBOARD
スノーボードのスタンス設定には科学的な根拠が一切ない。そこで科学的に計測をすることで、膝への負荷の低さとパフォーマンスの観点から最適なスタンス設定を見つけ出す目的で行われた実験である。
実験内容はこうだ。10人のスノーボード上級者に、スタンス幅がshank length(膝から足首までの長さ)と±5cmの3通りと、スタンス角が+30/+15、+18/-15の2通りの、組み合わせで6通りのスタンス設定でオーリーしてもらい、その状況を全身にモーションキャプチャーのようなトラッキングマーカーをつけて計測する実験だ。ジャンプした高さと脚の可動範囲を測定し、スタンス設定のパフォーマンスと脚への負担の影響を調べようという実験だ。
実験結果から言うと、あまり意味のあるデータは得られていないようだ。ジャンプの高さの差は最大で3.6cmだったが、標準偏差が30%もあり、あまり意味がない。もっとサンプル数を上げればましになるだろうか。ただダックスタンスでスタンス幅の広いほうが若干高さが上がる傾向が見られた。
足の可動範囲についてはスタンス幅の影響はみられず、スタンス角の影響は若干観測できたが、やはり標準偏差が大きすぎる。受傷を防ぎやすいスタンス設定については何もわからなかった。
というわけでいろいろとスタンス設定を変えて滑ってみたので、その結果を次に書く。
https://twitter.com/_taylorswope/status/1205252714680045568
今日、#TheOuterWorldsのパッチ1.2をリリースした。これには「ゲームがコンパニオンを死んだとみなす」バグの修正も含まれている。このバグは俺のキャリアで最も長い時間を費やしたデバッグ作業となった。
このバグの概要は、一部のプレイヤーで、コンパニオンクエストが失敗とクエストログにでる。その理由はコンパニオンが死んだからだ。しかし字祭にはコンパニオンは死んでいないにもかかわらずだ。
これは解せないもので、というのも超新星モードでもなければ、コンパニオンは死なないからだ。
リリース前に1度か2度だけこの問題が発生したが、QAチームは再現できなかったので、その原因を特定することはできなかった。
原因の特定が困難だった理由は、どこで問題が発生しているかわからなかったことだ。問題が発現したすべての例で、10時間以内に問題が起こったのでクエストが壊れたらしい、ぐらいしかわからなかった。
この問題の調査にはすべてのスクリプトとコードで、コンパニオンが死亡すると認識する場所を洗い出す必要があった。
論理的に考えて問題の原因箇所となりうる唯一のスクリプトが実行される状況は、コンパニオンのヘルスがゼロになったときだ。銭湯が終わるまで待ち、復活させる。それ以外の場合に、本当に死んだとマークする。
ゲーム中、コンパニオンが存在するがアクティブなパーティには加入していない常用というのは、船の中だけだ。問題は、コンパニオンが船の中にいるときは、ダメージを受けないはずなのだ。
「ダメージを受けない」というのは「死なない」という意味ではない。攻撃によってダメージを受けないが、他の要素ではダメージを受ける。そのうちの一つは、とても高い距離から落下するというものだ。
問題は、船の中には落下死できる場所はない。そこで、今度はなぜコンパニオンがそんな高い場所に移動するのかということを突き止めなければならなかった。
大量の仮説を考えた。「もしかしたらファストトラベルで他のマップに移動したとき時に位置データが維持されているのではないか」とか「もしかしたら2人のコンパニオンが衝突した時に物理演算によって上方向に加速したのではないか」
個人的にお気に入りの仮説は、「コンパニオンがランダムイベントで牛がスポーンする場所に立っていて宇宙に打ち上げられるのではないか」 だ。仮説が否定されたときはちょっと落ち込んだものだ
そしてゲームがリリースされたが、たまたま発生した本来起こりえない不具合だったという希望は打ち砕かれた。世界中のプレイヤーがコンパニオンクエストが失敗したぞと報告し始めたからだ。
最終的に、ユーザーのレビューの中にあった何気ないコメントに、コンパニオンが虚空を登っているという変なバグを見たというものがあり、このコメントによって問題箇所の特定ができた。
開発上、NPCが周りとインタラクトするシステムは、「家具」とよばれている。これは文字通り椅子に座ると言った家具であることもあるが、端末使用とか壁に寄りかかるといった動作もすべてそうだ。
家具システムの奥深いところに、プレイヤーが会話中は、すべてのNPCに新しい家具インタラクションを無効化するコードがあった。
問題は、ハシゴの使用は2つの異なる家具インタラクションになっていた。一つはハシゴに取り付いて登る動作、もう一つは登るのを辞めてハシゴから降りる動作だ。
そのため、誰かがハシゴを登り始め、停止する前にプレイヤーが会話に入った場合、ハシゴから降りることができず・・・まあ、その・・・
So, if someone started climbing a ladder and the player entered a conversation before they stopped, they wouldn't be able to exit the ladder, and, well…. (18/18) pic.twitter.com/xcduTy4d12
— Taylor Swope (@_taylorswope) December 12, 2019
なかなか笑えるバグだ。
職務質問裁判の控訴は棄却された。判決文は以下から読むことができる。
https://github.com/EzoeRyou/calling-110-is-suspicious
2年前の7月3日、職務質問を受けた。
この職務質問は明らかに違法であると感じたので、弁護士に相談の上、東京都に対して国賠訴訟を起こした。警察官というのは各都道府県の下に位置する行政組織なので、警察を訴えるというのは、その警察の所属する都道府県を訴えるということになる。
一審判決は請求棄却。理由としては、「最初の10分間は不審事由がないが、刃物などの危険物を入れることができるリュックを背負っていたから声をかけ10分間その場にとどめて話をするのは違法ではない。このとき110番通報を要請したことは不審事由にあたりその後の1時間20分の職務質問は不審事由が存在するために合法である」というわけのわからない判決が出た。
そんな判決は受け入れがたいので控訴した。その控訴は11月14日に判決があり、公訴棄却となった。
公訴棄却の判決文は一審判決に対する差分という形で書かれている。gitでバージョン管理してほしいところだ。110番通報の要請は不審事由に当たらないという至極当然の変更が行われた。築地の往来を歩く当時の私に不審事由は存在しないが、10分間声を書けるのは違法とまでは言えないという部分は維持された。
今回追加されたのは「突然」という理由だ。突然私がその場から立ち去ろうとした、突然話を打ち切った、警察官の制止を振り切ろうとした、突然警察官のいない方向に走った、などという文が追加され、これは不審事由に当たるとされた。
これもおかしな話だ。最初の10分間だけでも、一歩でも足を動かそうものなら警察官2人がかりで抱きつかれてその場に止められたし、話というのも私から切り出さなければなにもなく、ただ最初から荷物の中身を見せろという要求をひたすら繰り返すだけであったし、私はわざわざ「そこを通してください。あなたは動く必要はありません。私が迂回します」と言って動く意思を事前に表明したし、その上で警察官は拳銃を装着している右腰を私に押し付けて「あ、拳銃に触った」などとわざとらしく声を上げたりした。最後の突然警察官のいない方向に走ったというのは事実なのだが、実は東京都の主張ではそのようなことはなかったことになってる。むしろ私の方から主張したのだ。これはさぞかし不審事由だろうから当然書き付けてくるだろうと思った所ない。弁護士によると、私が自発的に応じたということを強調したいがためにわざと省いたのだろうということであった。これだけを見ても東京都の主張には嘘が多い。走った後はすぐに私有地の駐車場に押し込められて、大勢の警察官に囲まれて私有地の駐車場内に監禁されたような状態になった。
さて、真実がどうであれ、高裁判決で認定された事実は事実となる。高裁判決の事実認定が覆ることは原則的にない。日本の裁判は三審制ということになっているが、最高裁への上告は事実関係について争うことはできない。上告は憲法違反や、従来の判例が適用できないような状況の時に行う。
それでは今回の件はどうかというと、弁護士によれば、あるそうだ。
判決文では、警察法2条1項の「警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。」と定めているとし、職務質問の条件を満たさない場合においても警察の諸活動は強制力を伴わない任意手段による限り、一般的に許容されるべきもので・・・有形力の行使であっても必要性、緊急性に応じて・・・具体的状況下の下で相当と認められる限度において許容されるものと解すべきであるとし、具体的な判例を挙げている。
その挙げられている判例であるが、これが今回の件にぴったり当てはまるかというと、実はそうでもない。というのも警察法2条1項に基づく、根拠規定のない警察の諸活動がどこまで許容されるかについてはあまり判例がない。というのもこの辺の解釈を要求する裁判など滅多に行われないからだ。裁判というのはとてもコストのかかる行為であり、わざわざ緊急時の警察官による有形力の行使の許容範囲の線引きを試みるような裁判は滅多に行われない。やるとするならば、他にいい方法がないので一か八か警察官による有形力の行使を違法だと認定させ、それによってその後の対応も全て違法であり無効化を狙ったものになる。
一つの判例は昭和50年(あ)第一四六号のもので、任意捜査に置いて許容される有形力の行使の限度について争ったものだ。
具体的に起こった有形力の行使としては、警察官から左手首を両手で掴まれたというものだ。これが許容されると認定された判例だ。
有形力の行使に至るまでの経緯はこうだ。車で道路脇に置かれたコンクリート製のゴミ箱に衝突する交通事故を起こした被告人は、顔が赤くて酒のにおいが強く、身体がふらつき、言葉も乱暴で、外見上酒によっていることが伺われた。そこで警察官は呼気検査に応じるよう要求したがこれを拒否。被告人は署内でマッチを課してほしいと要求し、警察官はこれを断った。被告人は「マッチを取ってくる」と言いながら立ち上がったが、警察官はこの公道を逃げ去るのではないかと思い「風船をやってからでいいではないか。」と言いながら左手首を両手で掴んだ。その後もみ合いに発展したというものだ。
これについて最高裁は、すでに事故を起こし、呼気検査拒否罪があるので本来ならば現行犯逮捕される状況にありながら警察官の配慮により逮捕をしていなかった状況で、警察官は逃げ去ると思って手首を掴んだのでこれは許容される有形力の行使である。その後被告人は警察官を殴っているが、これは公道の自由を実現するためにしたやむをえないもので正当防衛であるので暴行罪も成立しない。法は逮捕勾留されていないのであれば「何時でも退去できる」と定めているが、これは呼気検査を拒否して時間を稼ぎアルコールを身体から抜こうという被告人の公道が捜査に支障をきたすためであるので、署内のとどめたのも許容できるとしている。
この判例の具体的な状況と今回の状況はあまりにもかけ離れている。私は車を運転しておらず路上を歩いていただけで、路上の器物を損壊するなどの行為もなかったわけで、かつ職務質問をするべき不審事由も当初はなかったわけだ。この状況で声をかけ、抱きつくなどしてその場にとどめるのが許容されるべきではない。
もう一つの判例は昭和53年(あ)一七一七号のもので、交通の安全及び交通秩序の維持などに必要な警察の諸活動と警察法二条及び警察官職務執行法一条との関係について争ったものだ。
この事件のあらましはこうだ。警察はかねてから飲酒運転の多発地点とされている場所で一斉検問をしていた。この場所を通過する車両のすべてに停止を求めて、自動車検問を行った。この日1日の検問では被告人を含む酒気帯び運転5人を検挙した。被告人はそもそもこのような一斉検問は違法であり、違法な検問の違法な呼気検査によって収集された証拠は違法証拠であり、証拠能力がないと主張して裁判になった。
最高裁はこれについて、適法であると判断した。
今回の件は路上に検問を設けて通行人すべてを呼び止めていたものではない。警察の主張によれば、たまたま車で築地の道路を巡回中、私とすれ違った所不審(帽子を目深にかぶりうつむいて下を向いて歩いていた)を認めたのでパトカーを停車し、後を追い、自販機で飲み物を買っていた私に声をかけたということだ。この判例が今回の場合と何の関係があるのだろうか。
弁護士によれば、警察法2条1項が許容する範囲について新たな判例を残すのは、結果がどうあれ意義があることであるとのことだった。そこで上告することにした。
私のBloggerのGMailアカウントに以下のようなメールが来ていた。
Hello, Google has been notified that content in your blog contains allegedly infringing content that may violate the rights of others and the laws of their country. The infringing content that has been made unavailable can be found at the end of this message. For more information about this removal and how it affects your blog, please visit https://support.google.com/blogger/bin/answer.py?l=en&answer=2402711. The notice that we received, with any personally identifying information removed, will be posted online by a service called Lumen at https://www.lumendatabase.org. You can search for the notice associated with the removal of your content by going to the Lumen page, and entering in the URL of the blog post that was removed. If you have legal questions about this notification, you should consult your legal advisor. Terms of Service: https://www.google.com/intl/en/policies/terms/ Content Policy: https://www.blogger.com/content.g The Google Team Urls affected: http://cpplover.blogspot.jp/2012/04/blog-post_9853.html Countries affected: Japan
またよくあるフィッシングメールかと思ったが、送信者はGoogleのBloggerのドメインで、実際に該当URLのブログ記事は検閲されている。
http://cpplover.blogspot.jp/2012/04/blog-post_9853.html
このブログ記事の内容は、2012年に千葉県八千代市の市役所の公式Webサイトにある内容を自分のブログである日新流山日聞 ™(現在消去されている)に違法にコピーしたとして著作権侵害の疑いで千葉県警サイバー犯罪対策課が同県八千代市米本の無職、****容疑者を逮捕した。容疑者は行為を認めているが違法ではないと主張していた。という報道を紹介し、容疑者のブログを示した上で、これはどうも本来ならば名誉毀損で民事で訴えるべきところを無理やり刑事にするために著作権侵害をでっちあげて別件逮捕したのではないかという見解を示し、その後著作権法を参照して、市のWebサイトには果たして著作権が認められるのか。仮に認められたとして、市役所のWebサイトの内容を著作権の例外である引用を超える範囲で利用することなどできるのか書いたものである。
この7年前の記事の内容になにか日本国内における権利を侵害する内容があるとは思われない。
しかし困ったことに、問題は検閲している相手はGoogleだということだ。Googleから人間のサポートを引き出すのは極めて困難だ。Googleの個人向け無償サービスから人間のサポートを引き出す方法は2つしかない。Google社員、しかも相当の重役、あるいはその該当のサービスを担当している部署の人間にコネを持つか、あるいはインターネット上で大炎上させて対応を余儀なくさせるかだ。いずれにせよ極めて強い影響力を持っていなければGoogleから人間のサポートを引き出すことはできない。
訴訟も容易ではない。まず費用が100万円ぐらいかかるし、Googleの日本法人は担当していないと主張されて逃げられる可能性がある。
とにかくなにか手を考えなければならないのだが、GoogleのBloggerに至っては、問い合わせ先すら容易に見つけられない。
11月23日のオープン初日にかぐらスキー場に行こうと計画していたが、あいにくの雪不足でオープン延期となっていた。その後もオープンのアナウンスもないので、11月30日は諦めていた。それに、ちょうど自宅でボドゲ会を開く予定もあった。
ところが、29日になって急に30日はオープンすると告知されていることに気がついた。しかしライブカメラをみるとまだ雪は多くない。それに滑走できると告知されているのはかぐら第1ロマンスリフトの範囲の滑走距離600m、幅20mの部分だけだ。幅だけみると軽井沢よりマシだが、距離は軽井沢の400mよりはマシだが大差がない。それに、みつまたエリアに十分な雪がない場合、とても悲惨なことになる。
悲惨なことというのはこうだ。みつまたからロープウェイで雪のないみつまたに上がり、歩いてみつまた第1高速リフトに乗り、そこから徒歩、ブラシ、あるいは今年から第二2ロマンスリフトで下ることでかぐらゴンドラまで移動し、ゴンドラに10分間乗り、ようやくたどり着いた場所で、たったの600m滑走できるということだ。
ところが天候に恵まれたらしく、30日の結果をみてみると、みつまたに雪があり、かぐらの第1高速リフトも可動しており、1500m滑走できるという。30日に滑った人の意見をネット上で探してみると、いずれも評価が高かった。天気予報を見ると翌日の日曜日は晴れ、月曜日からは雨の予報。これは滑りに行くしかない。明日の朝の早朝の起床に成功したら滑りに行こうと決意して急遽用意をし、早めに就寝した。
翌日の12月1日、予め設定しておいた目覚ましの喧しい鶏の鳴き声で起床。5時半に家を出ることに成功した。自宅からは20分ぐらいで東京駅につく。去年、日帰りの越後湯沢が圧倒的にお手軽だと主張してもあまり周りの賛同を得られなかったのは、皆東京駅から遠いところに住んでいるからだ。東京駅から越後湯沢駅までは70分。しかし、東京駅から自宅まで1時間以上かかるのであれば、交通時間は倍以上になるのでお手軽ではない。しかし、片道90分であれば、これは平均的な都心部労働者の通勤時間だ。十分にお手軽となる。
東京駅で予定通りに06:08分の始発新幹線に乗る。駅のホームではスワローテイルのスノーボードが立てかけたあった。持ち主は弁当でも買いに行っているのか見かけなかったが、上越新幹線に乗るということはおなじくかぐらに行くのだろう。
07:24に越後湯沢に到着。かぐらへのバスは07:50から片道20分。待ち時間も含めて40分ぐらいはかかる。駅直結のガーラ湯沢との差の40分だが、この時間の差によって、越後湯沢駅からかぐらに向かう人間は、ファーストトラックのパウダーを食いそびれる。東京駅で見かけた特徴的なスワローテイルの板の所有者もバス停にいた。
このバス停で、たまたま前に並んでいた人は饒舌な人で、本人の主張によると2歳からスキーをしているそうだ。何故か話題がとりとめなく変わる人で、発達障害か高次脳機能障害があるのではないかと思われた。また本人もしきりに、「あ、僕また変なことをいいましたか」と言う。話題がスキーに関連する以外は突然変わる以外は、その発言をしたときにはさほど変なことは言っていないことを考えると、本人に正確な自己評価ができていないことが伺える。曰く、「去年、「家族」が怪我をしたので今年は一人で滑りに来ている」、スキーヤーには珍しくヘルメットを持っていたが「去年からヘルメットを着用している」、「絶対に怪我をしてはならない」ということであった。まるで脳震盪でも起こして高次脳機能障害にでもなったのではないかという感想を持った。
もちろん怪我を防ぐためにプロテクターは重要だ。筆者はスノーボードなので、ヘルメットをはじめとして、尻、膝、肘、手首にそれぞれプロテクターを着用している。手首のプロテクターは新調した。去年は硬いカーボン板で補強された無骨なプロテクターを使っていたが、カーボン板と布の縫い付けが甘く1ヶ月でほつれてしまった。カーボン板には針が通らないので修理もできない。そこで、今年はBURTONの手首プロテクターを買ってみた。こちらは剛性の高いカーボン板ではなく、硬めのクッションと布を使っている。ミトンの中に装着できるので、プロテクターとグローブの間に雪が詰まることもない。
ミトンも新調した。去年は五指を使う必要があるだろうとグローブを買ったが、バインディングを占める程度では五指は必要なく、トイレやヘルメット着脱、財布から現金を取り出すと言った作業ではグローブを外さなければならなかったので、グローブは意味がなかった。
背中と肩を保護する上半身用の着るプロテクターを買うかどうかは迷ったが、今回は買わなかった。いずれパークに挑戦する時に買うかもしれない。
越後湯沢駅周辺や、バス乗車中の道を眺めていると、ある程度雪が積もっている。これは期待できそうだ。
さて、みつまたについて、10分以上着替えに費やした。何しろプロテクターの数が多いのだ。どうせ東京もそれなりに寒いのだから、今度日帰りするときは自宅からプロテクターとウェアを装備した上で移動してもよさそうだ。
さてみつまたからロープウェイでゲレンデに上がる。なんとみつまたも全面雪で覆われていた。さっそくスノーボードを装着し、リフトまで向かおうとするが、これが難しい。雪が硬すぎる上に、体がうまく動かない。去年スノーボードを始めたばかりなので、滑り方を覚えているかどうか心配だったが、案の定滑り方を忘れている。なんとかみつまた第1高速リフトにたどり着いて乗る。待ち時間はほとんどない。みつまたを滑っている人もいるが、こんなに雪が硬くては滑りづらい。やはりゴンドラにのってかぐらエリアに向かうのがいいだろう。リフトを降りると、雪はある程度柔らかかった。これなら滑ることができる。かぐらに行くには、短いがかなり傾斜のある部分を滑らなければならない。ここが辛かった。うまく連続ターンできない上に、土踏まずがとても痛む。なんとかゴンドラにたどり着く。ゴンドラはとても空いていて、私一人で乗ることになった。ゴンドラの中で靴を脱いで足を休める。するとだいぶ楽になった。久しぶりだから慣れていなくてつらいのだろう。前日に一度靴を履いて足を慣らしておくべきだったと後悔した。
かぐらエリアについたので、ロマンスリフトではなく高速リフトで上に上がる。かぐらエリアのコースは、基本的に非圧雪だ。唯一圧雪されているコースも、左側が3分の1ぐらい圧雪されているだけだ。リフトから滑っている様子を眺めていると、圧雪側をすべるときのエッジの音が極めて激しい。まるで氷の上を削りながら滑っているようだ。すでに滑った同乗者によると、圧雪側は完全に凍っていてとても滑りづらいとのことであった。では非圧雪側はどうかというと、凸凹だらけだ。ただし同乗者によるとふかふかだという。
私は非圧雪側を滑ることにした。去年ある程度滑ることができたはずなのにうまく曲がれない。速度も出せない。非圧雪面なので転んでも全く痛くはないのだが、起き上がる時に手のひらが沈みこんでしまいなかなか起き上がれない。一本目をほうほうの体で滑り終えた。どうしたものか。全く楽しくない。完全に滑り方を忘れている。やはりスノーボードの趣味は失敗だったのか。
その心配は、2本目を滑る時になくなった。どうやら滑り方を思い出してきたらしい。内股にして膝を近づけ、板を湾曲させるようにするととてもよく曲がれる。荷重と抜重の感覚も戻ってきた。これなら滑ることができる。非圧雪は滑りづらいが、去年の最後にかぐらでコブレッスンを受けていたのが役に立った。滑ることができる。楽しい。今回はダックスタンスを試してみようと+12/-9にした。あまりにも角度が広すぎると膝を痛めるとのことでこうしたのだが、まだ余裕があるようなので、次は+15/-12も試してみようと思う。そして、ブーツ、バインディング、板が全体的に柔らかい気がする。もっと上達したら、来年は硬い道具を買い揃えてみたい。
ただし足が疲れる。今年はダンスを練習していたので足も鍛えられていたかと思ったが、どうやら下腿部はかなり鍛えられているが、大腿部は鍛えられていないようだ。数百メートル滑ると休まなければならない。そして呼吸にも違和感がある。標高が高いので空気が薄いのだろうか。
この日は私は数百メートルおきに休みながら滑ることにした。この日のかぐらはかなり空いていた。リフト待ちはほぼなく、とくに午後になってくるとリフトを相乗りすることすらなくなった。人がいないので座っていてもまったく迷惑にならない。何しろ本当に人がいないのだ。リフトを降りたところでも数人しかいない。疲労のために仰向けになると背中が冷たい。背中を保護するプロテクターは防寒用に買うのもありではないか。
1日の終わり頃になってくると、かなり滑りが上達してきた。ただし、ヒールエッジが苦手だ。転ぶときは必ずヒールエッジのようだ。少し速度が出た状態でヒールエッジ側でターンをすると転んでしまう。状態は起こしているはずなので、どうもエッジを立てすぎているのが問題ではないかと思う。しかしエッジを立てすぎないのは難しい。
スイッチは逆で、トゥエッジで曲がることができない。もう少し緩斜面で練習をしたいところだが、残念ながらかぐらエリアに緩斜面はリフト付近にしか存在しない。それも斜面と言うよりはほぼフラットに近い。傾斜がなさすぎる。
やがて15:30になりかぐらエリアのリフトが止まった。かぐらからみつまたに戻るコースは閉鎖されているので、ゴンドラで戻る。今日は疲れたのでもうこのまま帰ろうと下山を目指したが、なんとみつまたは傾斜が強すぎず弱すぎない最適な緩斜面だった。あれほど疲れていた足でも速度を緩めずにカービングターンができる。なるほど、かぐらエリアは傾斜が強すぎる上に非圧雪だから難しかったのだな。
下山コースは台風19号の影響で途中の橋が壊れたらしく閉鎖中だ。ゴンドラで降りて帰路につく。大変に満足した1日だった。来てよかった。雪質も想定以上によかった。ただし、ところどころ草木や地面が露出しているところがあった。
20時に帰宅。そこから2時間道具の手入れ。かぐらは楽しかったし、満足したし、後悔はしていない。ただし板の消耗が激しい。雪は汚れていなかったのでベースに汚れはなかったのだが、硫化アンモニウムを大量に使っているはずで、まず水洗いした。ベースに去年2ヶ月滑って累積したよりもひどい傷がついている。草木や地面をこすったからだろう。p-texで埋めるほどの傷ではないが目に見える傷だ。そしてエッジにも傷が入っている。エッジに傷が入ったのは初めてだ。ヤスリで磨き、硬いホットワックスをかける。トップデッキには傷が入っていないようだ。いっそのこと、板が壊滅的に壊れてくれれば、次の硬い板を買う踏ん切りもできるものだ。今年は板を乗り潰すつもりで練習しよう。
そして翌日、心配していた膝はそれほど問題がないようだ。問題は右足の大腿四頭筋が強烈な筋肉痛になっていることだ。スイッチで滑ることができないのと、大腿部の筋肉が十分に鍛えられていないのが原因だろう。次のオフシーズンでは大腿部の筋トレをするべきだろう。
このまま膝に問題がなく、筋肉痛が治り、雪の状態が良ければ、7日にもう一度滑りに行くつもりだ。
ちなみに東京から日帰りする費用としては、新幹線代が12520円、バス代が980円、早割リフト券が3500円、ロッカー代が500円。スキー場の食事は食べられたものではないので食事はしなかったが、自動販売機で飲み物を合計1000円は購入した。道具をすべて持っているとしても日帰りで1万8千500円ぐらいはかかることになる。本格的にシーズン入りして、事前に計画した場合は旅行会社の割安のツアーを使うことで1万4千円程度には抑えられる。スノーボードにはカネがかかる。