2007-10-16

見よ、現代のヤクザの仕事を

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071013/biz0710132040011-n1.htm http://news21.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1192281933/ ■内定辞退を引き留めます 神戸の会社が翻意サービス  新卒採用の増加に伴って増えている大学生の内定辞退に頭を痛める企業が、「内定辞退翻意サービス」を活用 し始めている。昨年からサービスを始めた神戸市のコンサルタント会社「ブレーン・サポート」(木村俊良社長)には、 今年も8月末までに大手43社が依頼。成功率は6割以上と高く、依頼企業はさらに増える見込みという。  同社は4年前から、転職希望者の引き留めサービス事業を成功報酬制でスタート。依頼企業から新卒採用の 内定辞退が多いと聞き、昨年から「内定辞退翻意サービス」も始めた。  企業から依頼を受けると、木村社長自らが学生に連絡を取り、高級ホテルで食事をしながら面談。まず「会社の 依頼で来たが、優先するのはあなたの条件を会社に伝えることだ」などと味方であることを強調したうえで、辞退理由 などをさりげなく聞き出す。学生が翻意するまでは面談や電話でフォロー。依頼された複数の学生を鹿児島県の 沖永良部島や与論島などへキャンプにまとめて連れ出し、じっくり話をすることもある。こうしたサービスを昨年、 46社から依頼された内定辞退者69人に行った結果、55%に当たる38人が内定辞退を取りやめたという。  ある国立大の男子学生は、大手自動車メーカーの内定を得たため、中堅自動車メーカーの内定を辞退。しかし 「大手は同じ能力の人間ばかり集まっている。君の力を生かせるのはそういう会社ではないのでは?」などと諭すと 翻意した。またメガバンクに内定していた別の国立大の男子学生は「メガバンクは転勤も多いし、50代以降は出向 させられる。着実にキャリアを築けるのは中小」と説得すると、内定辞退した中堅企業に戻った。  木村社長によると、内定を辞退する学生に確固たる理由はなく、「『この会社はここまで自分を欲しがっている』と 認識すれば、あっさり翻意する」という。  就職情報会社、毎日コミュニケーションズが実施した平成20年の企業採用予定調査では、採用活動における上場 企業の悩みのトップは「内定辞退の増加」(62.3%)。今年5月末時点での大学生の内々定獲得社数の平均は、 昨年の1.99社から2.24社へと顕著に増えており、内定辞退者が増加している現実が浮き彫りになっている。  これは酷い。このニュースは分かりにくい言語を使っているので、私が日本語に翻訳してみようと思う。  まず、複数の企業を抜けぬけと受けておいて、当社の内定を蹴った無礼者に対して、まずは怒らず、アメを与えることで、関心を向けさせる。これには「高級ホテルで食事」といった古典的な手法が用いられる。まず警戒心を解くために、「味方である」ように見せかける。そして、学生が洗脳されるまで、ひっきりなしに自宅訪問や電話で責めたてる。それでも洗脳されないタフな学生のためには、離島に連れ出して脅迫するという最後の手段に出る。効果は絶大だ。何しろ69人中38人も洗脳しているのだから。  55%も心変わりさせている、この数字は異常だ。まさにヤクザの仕事だ。最初にアメを与えておいて、徐々にムチを与える伝統的な方法だ。まずいことに、この方法は実によく働くのだ。  だいたい何度も言うが、内定を蹴られた時点で、「所詮お前は滑り止め」と言われている様なものなのだ。それを下手に出てなだめすかし、最後は離島に連れて行って心変わりするまで脅迫……もとい説得する。これをヤクザの仕事と言わずに何と言う?  また、内定辞退の引きとめという仕事は、本来企業自身が行うものだ。それを外注しているのだから、労働者をバカにしているとしか思えない。  この手のコンサル会社には、注意すべきだ。第一、「ブレーン・サポート」という名前からしていかがわしい。「ブレーン・ウォッシング」としてはどうか?

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