2013-12-21

Google、Chrome Web Storeから多目的の拡張を禁止する

GoogleはChromium Blogで、Chrome Web Storeから、複数の目的を有する拡張を禁止する発表を出した。

Chromium Blog: Keeping Chrome Extensions Simple

本日、我々はChrome Web Storeポリシーの変更を告知する。Chrome Web Storeの・拡張は、必ず、狭く簡単に理解できる単一の目的を有さなければならない。これはChrome拡張システムの意図であるが、すべての拡張はこの理想に従っていない。奴ら、多目的拡張(mutli-purpose extensions)は、ブラウザーのUIをごちゃごちゃとさせ、Webブラウジングを愚鈍にし、時には悲惨なことになる。我々はこの問題を修正し、ユーザーにブラウザーの支配力を与えるために、今回のポリシー変更を行った。

簡潔で高速なブラウジング体験は、Chromeのはじめからの、基本理念である。簡潔性は我々にとって重要なことで、その理由は、ブラウザーはとても複雑になり、重量級のユーザーインターフェース(俗に"chrome"(ブリキ化)と呼ばれている)を持っているからだ。この複雑なUIは、ブラウザーのそもそもの存在理由である、ページ内のコンテンツから注意を空してしまう。"Chrome"という名前は、我々は「コンテンツ」に注力したいというこの理念からきている。

現在、ブラウザーの重量化に強力に貢献しているのは、万能ツールバーのような拡張だ。ユーザーが複数のそのようなツールバーをインストールした結果は、悲惨なものになる。

我々の簡潔性の理念を維持するため、我々は異なるアプローチをとることを決定した。Chrome拡張は自然に簡潔で単一の目的用になり、単一のbrowser actionか単一のpage actionという、単一の可視UI「サーフェイス」しかサポートされない。ツールバーは設計上サポートされず、ユーザーはこれによりブラウザーに追加する機能について一層のコントロールを得ることとなる。

残念ながら、一部で、このような設計を技術的に矯正できない。 content scriptにより、拡張の開発者はページに対する完全なコントロールを得、結果として、どんなUIでも実現できる。たとえ、ツールバーをページに作成するような機能であったとしてもだ。他には、content scriptを使って、多数の機能がごちゃまぜになったような、どのような拡張とも分類しがたいものをつくりだす。多くの場合、Chrome Web Storeは、ある拡張が変な挙動をしていることを、低評価により示しているが、そうでもない場合もある。

なお悪いことに、拡張がローカルのコンピューターに、間接的に読み込まれた時(たとえば、他のインストールしたソフトウェアに同梱されていたなど)、ユーザーはChrome Web Storeの恩恵を受けることができない、そのため、望まない機能や低評価の拡張のインストールにユーザーが同意したことに気が付かないことがある。

このため、当初の単一目的の設計を強制させるため、Chrome Web Storeのポリシーを変更した。我々は、これにより既存の拡張に大きな変更が必要になることを承知している。一部の拡張は、複数の拡張に分離する必要があるだろう。開発者は、我々が追加した、拡張への送金方法を簡単にする方法に変えて、別の方法による課金方法に切り替えないといけないだろう。これらの変更には実装に少し時間がかかるため、2014年6月まで強制を見送る。新しい拡張については、このポリシーは直ちに適用される。

Googleもだいぶ邪悪になってきたようだ。ある拡張がどう実装されようとどうでもいいわけで、これはユーザーにコントロールを与えるなどというのは詐欺もいいところだ。問題の本質は、Windowsにまともなパッケージマネージャーがないことに起因すると思うのだが。

Google announces ban on "multi-purpose" Chrome extensions | ZDNet

Google announces ban on "multi-purpose" Chrome extensions | Hacker News

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