2008-11-20

京都国立博物館

ちょうどタダ券を手に入れたので、京都国立博物館に行ってきた。まず、平常展はとても面白かった。蒔絵、印籠とその根付、刀剣と甲冑、素晴らしく美しい字の経文、ちょっとマイナーだが鳥獣戯画の乙巻、水墨画、大仏のたぐいはあまりいいものが見当たらなかった。着物の類も、劣化が激しすぎて、どうもいまいちだった。教科書に良く載っている、源頼朝像があった。これはデカイ。隣に平重盛もいた。この燈篭大臣は過大評価されすぎているきらいがあるので好きではない。

明恵や日蓮があるのに、何故文覚はないのか。やはり日本人は文覚が嫌いなのかね。色々威という甲冑があった。たしかに文字通り、いろんな糸を使っている。また、甲を派手にして存在感をアピールすることが流行ったらしく、甲の上に馬鹿でかい金属プレートをつけて、六字名号、すなわち南無阿弥陀仏と書いたものがあった。戦場でこんな甲をかぶっている図を創造するとマヌケだ。

さて、平常展は楽しめたのだが、特別展はつまらなかった。まず入り口で音声ガイドを配っている。一個五百円。何が悲しゅうてそんなもんを使わにゃあかんのや。そして中に入ると、みんな音声ガイドを片手にガラスケースに詰め寄っている。見ていて悲惨だ。それに大声で会話している。肝心の蒔絵だが、西洋に輸出されたものが多かった。南蛮人は蒔絵を輸入して、分解して別の家具に組み立てなおしていたらしい。不思議なことだ。また、ニスを使った蒔絵もどきもあったのだが、犬は西洋の犬で、人間は、日本人と中国人とインド人を足して三で割ったような不思議な絵だった。

特別展は、当たり外れもあるのだろうが、あまりお勧めしない。平常展は人も少なくてお勧めだ。しかし、特別展はあれほど人がいるのに、平常展にはあまり人がいないというのは、どういうわけだろう。

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