2009-05-24

自衛隊の意向調査の方法に無駄あり

予備自衛官補に合格すると、合格通知が郵送されてくる。とはいえ、第一報は、大抵、地本の担当者から電話で伝えられる。その後、採用に応ずるかどうかという、意向調査に回答をする。ただ、この意向調査の方法に大いなる無駄があると言わざるを得ない。

意向調査への回答方法は、合格通知に同封されている、返信ハガキを使って行う。宛先の募集課長行を様に書き直しながら、ふと考えた。なぜ、現代において、物理的なハガキで回答しなければならないのだ。すでに地本というネットワークがあるではないか。この地本は、よほどの暇人によって運営されている。なにしろ、わざわざ自宅まで受験票を届けに来たり、試験の前日に、確認の電話を入れてきたり、合格発表の当日に、朝早くから電話で合否を伝えたりしているのだ。

ネット上で読んだ話だが、甚だしきに至っては、郵送されてくる合格通知の封筒に、意向調査のハガキが入っておらず、地本が後から届けに来る所もあるらしい。何故だ。何故こんな無駄なことをするのだ。すでに応募者全員に口頭で連絡できる、地本というネット―ワーク、人員があるのだ。なぜ意向調査ぐらい口頭で聞かないのか。

例えば、意向調査の回答ハガキの〆切りは、六月一日である。ということは、補欠の候補者に連絡するのも、六月以降ということになる。なんというタイムラグだろう。毎日、地球の裏側の人間と、わずか数百ミリ秒のラグでチャットをしている私からすれば、連中はRFC1217を真剣に実装しているとしか思えない。

たしかに、昔なら、手紙というのは早かったに違いない。しかし、このインターネット全盛の現代においては、遅すぎると言わざるを得ない。例えば、地本のネットワークとインターネットを活用すれば、試験成績の上位者から意向を調査して、中央で管理しているサーバーに報告する、断られた場合、即座に次に連絡すべき人間を、サーバが返してくる。これぐらいは、実に簡単に実現できるはずである。なにしろ、予備自衛官補の合格者は、関西で百何十人と聞くし、自衛官全員でも、一年の応募者は、全国でも、せいぜい数万人ぐらいであろう。自衛官の採用は、全国単位ではなく、関東で何千人、関西で何千人というように、地方単位で行われるので、実際にはもっと規模が小さい。この程度の規模ならば、小規模なWebサービスを一つ始める程度のコストで作れるはずである。なぜこの2009年において、いまだに一週間以上ものタイムラグのある通信手段を使うのか。不思議でならぬ。

仮に、本人自筆の回答が必要だとしても、受験票を全応募者の自宅までわざわざ届けに来る地本の人員を使えば、合格者の自宅まで、一筆もらいに行く程度のことは、容易にできるはずである。なんという無駄なことをしているのか。

追記:そもそも、自筆といっても、本人の署名と、チェックマークだけである。自宅を訪問するとか、地本に来させるとか、いくらでも手があると思うんだけどなぁ。

追記2:
地本の対応は、地方によってまちまちらしく、私の地方では、受験票を、説明もかねて自宅に届けに来たり、試験前日に確認の電話を入れてきたり、試験当日は駐屯地まで車で送迎してくれたり、合格も発表当日に電話で伝えてきたりと、過剰なまでの対応をしてくれたのだが、場所によっては、「受験票? 郵送するか、自分で地本まで取りに来てね」という所もあるらしい。うーむ、それでは単純に、上の方法は使えない。

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