2010-01-02

C++0x本:図と表について

本の品質を良くするために、どうか意見をコメントしてもらいたい。

すでに発行されているパーフェクトC#やパーフェクトJavaを見ると、図や表がふんだんに使われている。実に贅沢な本である。まさかこの本の原稿は、MicrosoftのExcelで書いたのではあるまいか。

一体、図や表は、それほど分かりやすいだろうか。私は、表に細かい文字でびっしりなにやら書いてあるのを見るのが嫌いである。見ているうちに、行や列を見間違えてしまうこともよくある。確かに、図や表は一見してかっこいいし、分かった気になれるが、実は全然理解していないのである。

たしかに、pointerを解説するとなれば、objectを参照するpointerの図のようなものがあった方が、分かりやすいとは思う。また、C++0xとは直接関係ないが、双方向リストというデータ構造がある。双方向リストを解説するには、やはりそのような図が欲しい。とはいえ、演算子をすべて表でならべるというのは分からない。かりに優先順位などを表現したいとしても、たとえば優先順位の高い順番に解説していくという方法もあるではないか。

図や表を使えば、紙面の削減になるのかもしれない。しかし、仮にそうだとしても、理解しづらい方法でページ数を多少削減するなどということは、断じて許容できない。

一体、ニッポン人の図表好きはなぜなのだろう。私は、ソフトウェアの仕様書を、すべてExcelで書いている製品という話を聞いたことがある。一体、何が彼らを図表へと駆り立てるのであろうか。

有名な洋書の参考書をみても、図表をこれほどふんだんに用いているのはまれである。だいいち、そんなに高度な印刷技術を使っていない。もし、日本のパーフェクトシリーズを、海外で出そうとしたら、本の値段は、一桁高くなるはずである。それぐらい、日本の製本技術は優れている。

私は、図表の乱用はやめようと思っている。どうしても必要な場合に限り使うことにしようと思う。結果として、私の本には、図表はあまり出てこないと思う。どう思うだろうか?

本の品質を良くするために、どうか意見をコメントしてもらいたい。

3 comments:

I.S. said...

> 私は、ソフトウェアの仕様書を、すべてExcelで書いている製品という話を聞いたことがある。

これは本当ですね。ただ、Cellを格子状にして、Excel sheetを方眼紙として使うということであって、図表を豊富に用いるということではありません。枠はありますけどね。


で、本題ですが、図表は演算子一覧などはあったほうがいいと思いますけどね。規格書にもそういった図表がありますし。判断基準は規格書にあるかないかでいいのではないでしょうか。

Anonymous said...

結局、訳語の問題と同じだと思うのですけれど。

日本語で説明した方が良いと思えばそのように、
C++で書いた方が良いと思えばそのように、
図表で書いた方が良いと思えばそのようにすべきで、
書くご本人のセンスに素直に従うのがよいと思います。

y.y said...

本は、書かれる時には作者のモノですが、読まれる時には読者のモノです。読者が図/表を必要なら入れてください。行とか列を網掛けすることで区別しやすくしている場合もあります。

ちなみに、演算子の結合順序は、是非とも表にしてください。文中にも巻末にも欲しいです。

是非、査読者と将来の読者をイメージしていただけたらと思います。