The Tale of Scrotie McBoogerballs
今回の話は、解説の必要を感じたので、背景を説明しておく。
今回の話の根底にあるのは、The Catcher in the Rye(邦訳:ライ麦畑でつかまえて)という、有名な本である。おそらく、名前ぐらいは、誰でも聞いたことがあろうだろう。
「ライ麦畑でつかまえて」は、いわくつきの本である。というのも、この本に影響されて、殺人を犯したといわれている殺人事件が、複数あるからである。
1960年のこと、ある学校教師が、生徒に、この本を読ませたところ、生徒のひとりに、射殺された。
それだけではない。John Lennonを殺した、Mark David Chapmanや、Ronald Reaganを殺そうとした、John Hinckley, Jr.、はては、Rebecca Schaefferを殺したRobert John Bardoまでもが、この本に影響されたと、語られている。
そのような経緯によって、この、「ライ麦畑でつかまえて」という本は、アメリカの多くの図書館、学校で、禁書となっているのである。
今回のサウスパークでは、それを茶化している。つまり、本が、筆者の意図を離れて、拡大解釈されていくのである。心理学には詳しくないが、バーナム効果という概念も、あったりする。人は、曖昧で抽象的な言葉を、勝手に都合よく解釈してくれるのである。世の中に、詩人というものが流行るのは、このせいだろう。
しかし、真面目に考えれば、「ライ麦畑でつかまえて」という本が、殺人衝動を引き起こすはずがない。禁書というのは、えてして、このように馬鹿げたものになるのである。
実は、私は、「ライ麦畑でつかまえて」を読んだことがない。せっかくなので、時間があれば、原書を読んでみようかと思う。
キャッチャー・イン・ザ・ライ
ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
The Catcher in the Rye
2 comments:
単なる事実の指摘ですけど、
ヒンクリーはレーガンを銃撃しましたが殺害はしてませんよ。
おっと、そのようだ。
修正。
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