2011-05-16

CPUクーラーの交換

投げ銭が送られてきたので、CPUクーラーを買うことにした。ネット上で買っても発送に数日かかるし、CPUクーラーは、価格.comでも、それほど極端に安いものはない。久しぶりに寺町に行くことにした。しかし、寺町もずいぶん寂れたものだ。京都に引っ越してきた7年前は、まだもう少しPCショップがあったと思うのだが、だいぶ潰れてしまった。もっとも、秋葉原でさえ、もはや電気街の体面を保てなくなっているのだから、時代の流れだろう。

空冷のCPUクーラーというのは、ファンとヒートシンクから成り立っている。今回壊れたのはファンだ。したがって、ファンだけ交換すればいいのではないかと考えた。しかし、どうやらCPUクーラーというのは通常、ファンとヒートシンクが一体化されているらしい。そのため、CPUファンだけというのは、なかなか売っていない。

普通のCPUクーラーの値段は、どれも数千円である。ただし、普通というのが、かなり変わっている。どのCPUクーラーも、ヒートシンクがやたらに大きく、ゴテゴテとしたヒートパイプがニョキニョキと複雑に交差している。あるいは、ロープロファイル用の極端に小さなクーラーになる。これも、やはりヒートパイプが複雑に走っている。あるいは、CPUに接する部分と、ヒートシンクとが、ヒートパイプで接続されただけで、完全に独立しているようなものもある。リテールクーラーのようなシンプルなヒートシンクが見当たらない。

考えてみると、CPUクーラーをわざわざ別個に買う人間というのは、大抵、バルク品のCPUを買ったか、リテールクーラーに満足できない種類の人間である。購入層がそういう人種である以上、製品もその要求を反映するのは当然といえよう。

それにしても、手動でファンの回転数を調整できる機能など、誰が必要としているのか。ショップ店員によると、主に、ファンの回転数を制御する機能を持たないマザーボードのためなのだという。今時、そんなマザーボードがあるのだろうかと疑問に思ったが、たくさんあるらしい。

ともかく、値段としては、どれも大差がないので、店員と相談したあげく、売れ筋の製品を買った。

さて、取り付けるのは、覚悟していたが一苦労した。なにしろせまい。作業しながら、マザーボードをケースから取り外したほうが、結局手っ取り早かったのではないかと後悔した。

大変な苦労の末、CPUクーラーを取り付けた。早速起動してみる。ファンは問題なく回転している。CPU温度も、BIOSの報告を信じる限り、問題ない。いや、むしろかなり温度が低い。ファンもヒートシンクも巨大なためだろう。しかも恐ろしく静かである。なるほど、最近のPCの騒音は、CPUファンによるものだったのだな。

これは悪くないと、ひとしきり満足したところ、いきなり画面が消えた。不思議に思って再起動すると、やはりしばらくして画面が消える。どうしたことかと調べてみると、どうもGPUファンが回っていない様子だ。三度目に起動しようとすると、BIOSのPOSTエラーがビープ音で再生される。一体どうしたことだろう。CPUファンを取り付ける際にうっかり壊してしまったのだろうか。それにしても、ファンが回らない壊し方というのは解せない。

しかたなく、GeForce GTX260を取り外し、昔使っていた、GeForce 8600GTSを取り付けた。GPUのファンは正常に回転しているのを、念のため確認した。最近はゲームもしないし、とりあえずは問題ない。ドライバーのインストールに、しばらく時間がかかった。

結果として、静音PCが出来上がった。HDDの音しか聞こえない。

さて、とりあえずは安定しているようだが、どうも信頼がおけない。バックアップは常にとりつつ、C++参考書の執筆を急ごう。いいかげんに新しいPCがほしいが、金がないのはもとより、どうも今は時期が悪いように思われる。もちろん、いつだって時期が悪いのだが。

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