2012-07-17

人間はわいせつであるので表現してはならない

ひろみつ砲が一発発射されただけで、もうこの対応だ。

【お知らせ】AppBank Network の成人向け広告の配信停止につきまして - AppBank

しかし、これで終わりではない。むしろ始まりなのだ。このことによって自主規制の雰囲気が高まり、あらゆるものがわいせつ性を含む疑いをもって検証される。

胸ぐらが開きすぎている? わいせつだ。スカートが短すぎる? わいせつだ。女の顔面があらわに見える? わいせつだ。手が見える? わいせつだ。

何も私は絵空事を言っているのではない。わいせつ性の判断は、その文脈によって異なる。たとえば、基本的に裸であるが、唇を切って穴を開け、陶器の皿を入れている民族では、その皿を取ることは、我々の言う裸と同様の印象を与えるらしい。インターネットは全世界に提供されているし、もしサービスを日本国外にも広げたければ、あらゆる可能性を考えなければならない。

そのため、広告にでるホモサピエンスの雌の画像や描かれた絵は、自主規制の結果、安全のために、アバヤを着用することが一般的になるだろう。むしろ、ホモ・サピエンスを広告に登場させる事自体が危険だ。犬とか猫を登場させたほうがいいかもしれぬ。実際、可愛い動物を広告に使うというのは悪くない。広告があまり敵視されないかもしれぬ。

文字も同様に危険である。「する」とか「やる」などといった言葉すら、わいせつなる行動を暗示するものとみなされるであろう。そのため、我々は外来語を多用するようになるだろう。すでに、広告では、胎盤という代わりにプラセンタという外来語が使われている。これは、胎盤という言葉の印象の悪さを隠すために使われているようだ。他にも、広告業界では、集合住宅は豪邸(マンション)という。これも、印象の悪さを隠すためだ。

これと同様のことが行われる。フューチャーのアドのランゲージは、ルー語か、あるいはニュースピークになるだろう。パーティとしてはダブルプラスグッドだ。

天運苟如此 且進杯中勝利金酒

3 comments:

同志 said...

webに広告を載せるのは非人道的なので、ワイセツ非ワイセツを問わずボイコットするべきです。
ボイコットを呼び掛けて広告主が折れたのであればこれは我々の勝利なのですから、
江添さんも喜んでいい出来事ですよ。

Anonymous said...

webに広告を載せるのは非人道的ならこのブログにはGoogle AdSenseが貼ってあるのであなたはこのブログをボイコットしなければならない

江添亮 said...

私は広告に反対していません。
わいせつ性という曖昧な基準で自主規制をかけるのは、国家による表現検閲と全く同じ効果をもたらすのです。

広告が見たくなければ、自由な実装のブラウザーには、AdBlockなどの広告をブロックする拡張機能があります。