ClangがC++14の機能完全に到達した話はすでにした。しかし、現状ではClangでC++14が使いづらい。
今、ClangでC++14を使うためには、まだ安定リリースされていないレポジトリにある最新のglibc、最新のGCC、最新のClangを落としてビルドして配置して適切にパスを通すことが必要になる。そのような作業は面倒すぎて、個人のローカル上ではやってられない。
そもそも、GNU/LinuxでClangとlibc++を適切に配置してパスを通すのも難しいのだ。そのようなパッケージ化は、メンテナーの手によって行われて欲しいが、それには安定リリースを待たなければならない。はやくても来年後半の話だ。
そこで活躍するのがWandboxだ。
なんと、Wandboxでは、常に最新のレポジトリHEADのClangが使えるのだ。コードを送信すれば、コンパイルして、実行して、結果を返してくれる。
これは素晴らしいが、しかし、コードはVimのような本物のテキストエディターで書きたいものだ。そして、コンパイル程度のことは、Vimから行いたいものだ。
Vimではコマンドを呼び出せる。また、makeには特別な対応がなされていて、コンパイルの処理をMakefileで書いておけば、Vimから簡単に呼び出せる。
そして、VimはGCCのような有名コンパイラーのエラーメッセージをパースして表示し、直接問題箇所に飛べる、quickfixという機能を標準で提供している。
これにより、Vimは何もプラグインをインストールしなくても、コーディングに最適なテキストエディターとなっているのだ。
しかし、Wandboxはオンラインのサーバーで提供されているSaaSSだ。ああ、なんとかしてVimで簡単に扱えないものか。
実は、そのようなプラグインがある。その名も、wandbox-vimだ。
Wandbox-vimでは、vimで:Wandboxとコマンドを打つだけで、現在のバッファーをWandboxに送って、結果を表示してくれる。
しかもしかも、このwandbox-vimは、機能の更新で、エラーや警告のメッセージをquickfixに流しこんでくれるようにもなったのだ。
今すぐC++14の環境使いたいですよね?
さあ、今すぐアクセス!
GCC 4.9が安定リリースされ、GNU/Linuxのディストロがパッケージ化するまでの間は、とりあえずWandboxでC++14を試すことができる。
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