Appleはすでにとっくの昔に発明された技術を、自分で発明したと主張しているので、あたかもタイムマシンを発明したようだと皮肉る記事で、今回の裁判でAppleがやたらに持ち上げる、マルチタッチによるpinch-to-zoomジェスチャーは、なんと1983年に発明されていたと書いている。
Multi-Touch Systems that I Have Known and Loved
思うに、アイディアに価値はない。アイディアなんてものは、誰かがすでに考えついているからだ。ましてや、角が丸い四角形のデバイスなんてアイディアに独占的な意匠権が与えられるべきではない。
AppleもSamsungも、市場で勝負をすべきである。法廷で勝負をしてもしかたがない。
それに、タブレットやタッチパネルが真に普及するには、標準化が必要である。もし、QWERTYキーボードやマウスが、各自てんでばらばらの形状をしていたならば、いまだに標準的なマウスやキーボードはなかったはずだ。
そして、お互いに不自由なソフトウェアを強制している。利用者を奴隷としている。
この分では、後2,30年ほどたたなければ、タブレットやタッチパネルが本格的に普及することはない。奴隷のおもちゃで終わってしまう。
セキュアブートなどのような話を聞くにつけても、今後ますます、コンピューターは不自由になっていくだろう。おそらく、あと10年もすれば、新しいコンピューターを買うというのが不可能になるだろう。なぜならば、市場に出回っているものは全て不自由なコンピューターだからだ。そのため、自由なコンピューター環境を構築するには、中古品を漁る必要がでてくるだろう。
そんなディストピアみたいな世界が実現してほしくはないが、確実に時代の流れは不自由なコンピューターに向かっている。
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