「司令官、見てください」
「ナノボットなのですが・・・止まったようです」「地球の40%ほどを喰らい尽くして、そこで、止まったようです。」
「なぜだ」「理由は謎だが、まてよ、ナノボットひとつあたりの大きさは?」
「数立法マイクロメートルですが、何か?」
「1998年が少し時間を稼いでくれたようだな」ナノボット集団
「どういうことだよ。アドレス枯渇って?」
「だから、とっくの昔にIPv6から移行すべきだったんだってば・・・」
解説をすると、このマンガは、地球が増殖するナノボット(ナノマシン)により分解される危機に瀕したが、それがなぜか地球の40%ほどで止まったというものである。
IPv6は128bitのアドレス長である。規格により、実際に表現できるアドレスの個数は128bitで表現できる数より少ないが、それは些細な問題でしかない。
さて、作中で言及されているように、ナノボットひとつあたりの体積は、数立法マイクロメートルであるが、地球の体積は1.083 207×10^12立法キロメートルある。
ということは、ナノボットが地球の体積にまで増殖するには、ナノボットの個数は2^128よりも多くなければならない。もし、ナノボットが個体の管理にIPv6を使っていた場合、アドレスの枯渇が起きる。
ナノボット達は、とっくの昔に、IPv6よりアドレス個数の多い規格に移行するべきだったのだ。
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