2012-09-14

ターミネーターの歴史改変

ターミネーターという映画がある。現在、ターミネーター4まで出ているが、特にパラドックスで問題になるのは、1から3までの作品だ。

ターミネーターのあらすじは以下のようなものである。

未来では、人工知能として開発されたスカイネットが自己認識するに至り、すべての機械が人間に対して反乱を起こした。革命を起こした日を、審判の日と呼ぶ。ジョン・コナーは抵抗軍の指導者として機械との戦いを指導し、ついに機械を打ち負かそうとする。追い詰められたスカイネットは、タイムマシンを発明し、歴史を改変してジョン・コナーの存在を消すため、機械の暗殺者であるターミネーターを過去に送り込む。一方、抵抗軍も護衛を過去に送り込む。

最初の作品ターミネーター(T1)では、スカイネットはジョン・コナーの母親であるサラ・コナーを暗殺するべくT-800を送り込んだが、阻止された。

ただし、未来からターミネーターがもたらされたため、歴史が変わってしまった。

ターミネーター2(T2)では、未来から送り込まれたT-800を解析した結果、スカイネットの完成が早まり、結果として審判の日も早くきた。しかし、ジョン・コナーが抵抗軍の主導者となり、機械を追い詰める未来は変わらなかったらしく、追い詰められたスカイネットは、この時間軸でもやはりタイムマシンを発明し、少年ジョン・コナーを暗殺するべくT-1000を送り込む。一方、革命軍もT-800を鹵獲し、護衛として過去に送り込む。結果として、暗殺は阻止され、T1のときのT-800の残骸や解析結果も消され、T2のT-800も溶鉱炉に落ちた。Hasta La Vista, Baby!

しかし、これでも審判の日は回避出来なかった。

ターミネーター3(T3)では、かろうじて残ったバックアップの解析結果などから、やはりスカイネットが作られた。しかも、今度のスカイネットは、全世界の軍事民間のコンピューター上で動く、P2P型の集合体としてであり、潰すことができなくなった。しかし、T2によって改変された時間軸でも、やはりジョン・コナーは抵抗軍を率いてスカイネットを追い詰めたらしい。スカイネットはまたもやタイムマシンを発明し、青年ジョン・コナーを暗殺すべくT-Xを送り込む。それを阻止するため、鹵獲したT-850が抵抗軍により送り込まれる。

参考:Timeline - Terminator Wiki

ちなみに、映画の出来は、ターミネーター2が最高だ。初回よりも面白い。とりあえずどれか一つだけみるのならば、ターミネーター2をみるべきだ。ターミネーター3はセルフパロディに成り下がっている。ターミネーター4は、知らん。

2 comments:

りっか said...

2の結末にも関わらず審判の日が3で来てしまった理由は、2の終盤でちぎれたT-800の腕が巨大歯車に挟まれたまま放置されているのを、スカイネット社が回収して・・・らしいですね。

3は何であんなに微妙になったんでしょう。4の評判はそこまで悪くなかった気がします。

Anonymous said...

T2で審判の日を阻止したことにより、T3ではジョンは指導者ではなく、孤独で惨めな無職、頼もしい母サラは白血病で既に死んでいる。未来から来たT-850(シュワ)に「ジョン、お前はまもなく指導者にならずに死ぬ。守りに来たのはお前じゃない」と言われる。終わりまで特に救いのある展開はない鬱映画。

このT3の存在を完全に無視してつくられたのがターミネーター:サラコナークロニクルズ(TVドラマ)。T3では女ターミネーターは敵でありバケモノだったので美しくても自分は嬉しくなかった。

TSCCでは高校生のジョンのもとに高校生として潜入したターミネーターが現れ、T1のカイルと同じセリフで助けに来る。「Come with me. If you want to live.」

T1、T2のジェームズ・キャメロン監督をリスペクトしてか、このTeen age girlの姿のターミネーターは、人間として振舞う時キャメロンと名乗っている。

Skynet誕生に関してもそのエピソードに破綻した矛盾はなく楽しめた。

SFとしての描写も予算の多くないTVドラマにしては非常によく頑張っているし、登場人物の心理描写も楽しめる。
様々な時代に送り込まれた潜入型ターミネーターにそれぞれ違ったミッションがあるなど、殺人以外の任務をこなすターミネーターとその目的もよく考えられている。

T4は記憶喪失で始まるマーカスを主人公としたアクション映画なので心理描写は多くはない。人型以外のマシンとの戦いが多くT2の続きの世界を描いているようには見えない。ただし映像の美しさやマニアが喜びそうなメカが多数出てくるのは魅力ではある。

自分と同じ、T1、T2のファンだった人間が作ったのがTSCCだと思う。だから自分はT3、T4はターミネーター世界の正史だと思っておらず、TSCCこそが正当な続編だと思っている。

TSCCに登場のT-1001は、T2での敵であるT-1000の上位機種である。その他のターミネーターもあくまでも人型にこだわってて評価できる。
T4のような巨大ロボは要らない。映画としてはT4は悪くないがそれはT2の続編ではない。
一度も人間の振りをしなかったT3の女ターミネーターが人型マシンである意味もない。

T2のサラは最後まで再プログラムされたT-800(シュワ)を心から信用しない。
しかし父のいないジョンとT-800を見ていて、ジョンにとっては父親なのかと考えてみたり、T1のカイルのようにジョンを守ってくれるその姿と、敵視しているマシンであることのサラの葛藤、サラという人物がいてこそのシリーズである。

日本語吹替でも英語音声同様、T-888はトリプルエイトと呼んでほしかった。
自分にとってはそこだけが惜しい。