2009-09-27

ブログを書くことが就職活動? またまたご冗談を

転職活動をする暇があったらブログを書け - @IT自分戦略研究所

就職活動する必要のない人間なら、何とでも言えるというお話。

今、吾人、ブログを書いているとせよ。自分のプログラミングの勉強の課程を書いているとせよ。Hello worldを究め、FizzBuzz問題をこなし、あたかも暗闇を手探りで進むが如く、未だその業稚拙なれど、自己の技術力向上に邁進しているとせよ。ブログの閲覧数は、一日に数十、数百を超えざりき。そこに届く一通のメール、あるいはコメント。

曰く、「突然のメール、これ甚だ禮を失すると雖も、貴君に伝えたき事有之候。今、子のブログをつぶさに読むに、その志高尚にして、不退転の決意明らかなり。以て我が社に於て働くに足れり。願わくは子、一度弊社に出向き、話をもし、事後の計らいをもせられんことを。」

などと送られてきたとして、たれか能く信ぜんや。これよくあるSPAM、あるいは詐欺の一種であると看過して、てんとして省みぬであろう。

あるいは、その書きたるブログの内容、高遠高尚にして、プロセッサの設計やアセンブリ言語の事は云ふに及ばず、組み込みから大規模なスーパーコンピューター、手堅い言語から、流行の最先端を行く言語まで、幅広く論じ、吾人の読者、日に数万を下らざるとせよ。また一通のメールあるいはコメント、

曰く、「夫、つらつらおもんみるに、バベッジ階差機関を考案し、アラン・チューリング計算機を数学的に定義し、ジョンフォンノイマン現在のコンピューターの基本を考え、ホッパー女史COBOLを考案せしより、歳月僅かに五十余年を経ぬ。コンピューターの発達速やかにして、今日の情報化社会に至りき。然る間、子のブログ、古今東西の情勢を漏らさず、難解不審の技術な論じ、解脱得脱、大悟を得たるの聞こえあり。愚社今、かくかくしかじかの難儀にあひて、子の助けを乞わんと云々」

これも、SPAMか詐欺であると見なされる事必定なり。要するに、素人であろうと玄人であろうと、急に勧誘のメールが来れば、SPAMと見なすに決まっている。それを分からずに勧誘メールを送ってくる、まともなところがあるのだろうか。

ところで、私の所にも、そんな勧誘メールが、一回だけ来た。ブログを読んだので我が社で働かないかとの文面であった。日本人にあてているのにも関わらず、何故か英語であり、その会社名でググると、インドの怪しげなソフトウェア会社がひっかかる。日本に支社はない。しかし、これは公に公開しているメールアドレスではない。一体どうやってメールをしてきたのだと思ったら、どうやら、Orkutのコメント経由で送ってきたようだ。なるほど、これならメールアドレスは公開していなくても、そのアカウントであるGMailに届くというわけだ。そういえば、そんなものを、Googleのサービスだからと、昔気まぐれに設定した気がする。即座にOrkutのアカウントを消した。

向上心のある素人だろうと、実力のある玄人だろうと、ブログを書くことが就職活動になるわけがない。就職活動をする必要のない人が何を言ったって、説得力に欠ける。そんなうまい話が向こうから転がり込んでくるわけがないのである。

嗚呼、何か面白い仕事ないかなぁ。

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