かつては、実に多くのプログラミング雑誌があったものだ。思い返せば懐かしい。雑誌に載っていたバイナリコードを、必死に打ち込んだ日を覚えているだろうか? カセットテープの音で、どのマイコンのデータかをあてる遊びをしたことはあるだろうか。かつては、NHKでさえ、記録テープを放送して、各家庭で録音させることで、マイコン向けのデータをブロードキャストしていたのである。
思えば、時代は変わった。我々のコンピューター技術は進化し、実に便利になった。誰か能く、リアルタイム3Dレンダリングを予想しただろうか。誰か能く、HD動画の、リアルタイムデコードを予想しただろうか。はた、今日のWebの興隆は如何。
コンピューターは進化し、便利になった。しかし、コンピューターをプログラムするのは、依然として、我ら人間である。プログラマである。プログラマが技術を習得すべきソースとなるのものは何ぞや。「ネットで誰かが書いてくれるからググればいい」、それもある。しかし、まとまっていて品質の高いソースは、依然として、参考書と雑誌である。
しかるに、今の雑誌の惨状は如何ぞや。貧弱の極みにあらずや。入門記事は頻繁に書かれている。入門記事は。しかし、はれて入門した後に、何を読めばいいというのだ。入門以上の詳しい内容の記事は、絶えて久しい。
然り。今や、プログラミング雑誌は、風前の灯、風の前の塵である。如何にしてかくはなりはてるや。それには主に二つの理由あり。
ひとつ、雑誌は売れない。
ひとつ、編集者が現代の技術に追いつけない。
Webが主流の今、雑誌は以前ほど売れない。今日のプログラミング雑誌の品質は、絶望的に低い。さらに雑誌が売れない。このネガティブなスパイラルを如何すべき。
我々は信ずる。雑誌の売れざることは、Webの為にはあらざるなり。若者の本離れの為にはあらざるなり。かつて、柳田國男翁云えらく、「最近の若者はダメだ、という言葉は、パピルスにも記されている」と。本の売れざるは、品質の低きが故なり。しかし、どうすればいいのだ。いくら我々が、高度な記事を書いたとて、取り上げてくれる雑誌の無きを如何すべき。
さらばよし。無ければ創るまでだ。我々は、新たな会社、LongGate Co., Ltd.を立ち上げ、独自の雑誌を出版し、以て現状を打破せんことを決意した。日本全国に、くすぶっている有能の同志を募り、記事を発表する場としての、雑誌を提供するのだ。もちろん、我々の雑誌の出版は、単に物理的な紙の本に留まらない。印刷と同等の内容を、電子媒体でも販売する予定だ。
会社を立ち上げた同志の多くは、C++WG JPのメンバーである。このため、記念すべき創刊号は、C++に特化する。次号以降は、様々なプログラミング言語や技術を、詳細に取り上げる予定である。
ちなみに、創刊号では、多くの同志が、C++0xの具体的なコア言語機能やライブラリBoostライブラリについて記事を書く中、私はひとり、C++の歴史についての記事を書くつもりである。私は、そういう話が好きなのだ。
我々のこの試みは、果たして成功するのだろうか。しかし、我々は日本のプログラミングの未来の為に、是非ともこの雑誌を出版せねばならぬのだ。
32 comments:
『ハァ? お前まさかIEみたいなクソブラウザ使ってるっていうのか? アホか? もっとマシなブラウザ使えよ。速いし規格準拠だし、無料だぜ。 』
IEっていうかTridentエンジンです\(^^)/
同じです。
雑誌には期待したい気持ちもあるが、
「ハァ? お前まさかIEみたいなクソブラウザ使ってるっていうのか?」
とかいう人の書くものを買いたいとは思わない。
不買表明。
IEはXHTMLやDOM level 2をはじめとした、W3C規格への準拠度が非常にお粗末です。
そのため、私のような規格を重んじる人間としては、
・普通のブラウザ用のまともなコード
・IE用のクソみそなコード
この二つを、完全に分けて書かなければなりません。
規格準拠度の低いコンパイラを使わないように、規格準拠度の低いブラウザを使わないのは、当然のことです。
分けて書いてもらえるならまあIEでもいっかな。
まともに見れなく不便を感じれば乗り換える。
IEに対応させるために、Webプログラマがどれだけ苦労していることか。
IE8ですら、お粗末すぎる。
期待して開いたのに、
「ハァ? お前まさかIEみたいなクソブラウザ使ってるっていうのか? アホか? もっとマシなブラウザ使えよ。速いし規格準拠だし、無料だぜ。」
駄目だこりゃ。
HTML5、Javascript、DOMなどを学べば、そのメッセージが表示されるブラウザを使っているのを恥じ入るようになります。
マジ!?おまえプログラム書けるのかよ!
志は良いと思うのですが、声高にIEユーザーを攻撃して何になるんでしょうか。生産性に欠けていると思いますよ。
確かにIEのW3C等の規格に対しての対応は「ひどい」の一言に尽きますが、そんな当たり前のことを態々喧伝するよりも、同じ目的ならば、規格に準じているものを宣伝すればよいのではありませんか?
くだらんIEネタの冗談話はおいといて、
CMAGAZINEレベルのクオリティは期待していいのかな
上部のメッセージについてコメントされている方は
IEの善し悪しをどうこういってるのではなく、
このような攻撃的なメッセージを表示することと、その言葉の表現に対して良くないのでは?と言っているのです。
まずはその事に気がついて下さい。
>CMAGAZINEレベルのクオリティ
C Magazineは、いい雑誌でしたね。
なくなってしまったのが惜しい。
>言葉の表現
Monty Pythonがだめとなれば、もう英語圏にはユーモアのある言葉の表現なんてありませんね。
>言葉の表現
あなたが英語圏でビジネスをするつもりなら、それで良いのではないでしょうか。
がんばってください。
成功しなくてもいいや的な雰囲気が漂ってますが・・・本当にやる気あるんですか?
かなりむかつきますね。
標準原理主義者の方々が作成される本ですか?
IEがそんなにいやならブロックしとけばいいではないですか。
まぁ購入することはあり得ないですね。
なぜ、JSON やら YAML が利用されるようになったかに思いを馳せる余裕をお持ちください。
http://www.atmarkit.co.jp/news/200801/25/html.html
昨年、デザイン会社経由でWebのシステムを作ってもらったのですが
納品されたものは日付や金額の計算とか文字化けとか、滅茶苦茶でした。
説教半分で茶のみ話にcobolの話とかしたら全然通じませんでしたw
自分もおおかた忘れちゃっていて、『あぁ、世代間で知識が断絶しているなぁ』と
感じましたw最近の最新言語には二進化十進数とかって実装されていないんでしょうか?
Builder@ZDnetのC++ポインタ記事事件とかも記憶にも新しいことからか
学術系の知識の継承も大事だと思うんですが、プログラミング雑誌が行き詰まったのは
実際系とのリンクが欠落していていたことも一因だったのはなのではないでしょうか?
今風にいうとそこら辺について、『これ参考になりますよ』って言える
標準アプリケーション基盤的な仕様とか付録になっていれば
会社でも購読します。頑張ってください。
是非ともお願いしたい。
素人からプログラミング雑誌の問題点を。
プログラミング雑誌の衰退の原因は、
・内容が超初心者向けと上級者向けの二極化。
にあると思う。
これは参考書でも同じ。
超初心者向けと上級者向けは充実してる。
問題は中級者層。
「文法を覚えたがそこから先が・・・」という層が結構いるのでは?
文法を覚えた後は、サンプル・プログラムをガシガシ打ち込んでいくのが一番いいと思うのだけれど、そういった本はほとんど無い。
プログラミング本業界のこの空白をぜひ埋めて欲しいです。
出版関係の者ですが。
良質の雑誌や書籍がない、という点は賛同しますし、「さらばよし。無ければ創るまでだ」という心意気は立派だと思います。
だけどまあ「やれるもんなら、やってみな」って感じですね。
雑誌はね、プログラマごときが作れるほど甘くないです。
ましてや、いきなり「ハァ? お前まさかIEみたいなクソブラウザ使ってるっていうのか? アホか? もっとマシなブラウザ使えよ。速いし規格準拠だし、無料だぜ。」とか書いちゃう段階で、もう無理でしょ。
不特定多数の第三者に情報を配信するという基本がわかってないですね。
本当に創刊できて、1年くらい続いたら、すごいと思います。
雑誌を出し続けるってことは、創刊するより1024倍大変なんだよ。
まあシロウトなりにがんばってください。
「ハァ? お前まさかC++0xみたいなクソ言語使ってるっていうのか? アホか? もっとマシな言語使えよ。速いし規格準拠だし、無料だぜ」
こういう雑誌になるんですね。わかります。
いやぁ、そこでまさか「クソ言語=C++(0x)」にはならんでしょう。C# や Java ではないですかね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000AS20MS/
「みんな、夢が欲しかったんですねぇ。新幹線は、夢の超特急なんですよ。」
「今の大衆が、こんな夢を求めていたとは、、、。俺は、ブン屋失格だな。」
「聞き死に勝る、すごい人ですなぁ。」
「あの度胸がなければ、このプロジェクトは前には進まないということだ。」
スラッシュドットジャパンから来ました。
正直、C++では売れないと思います。
Monty Pythonが好きなら、今はやりのPythonの方が買う人多いと思います。
Cマガジン創刊号から読んでいたかなりのおっさんですが、
こういう幼稚な形で言い放つ痛い子は、出来ない子の類型ですね。
おいらもいい年こいたおっさんですが、若いんだから玉砕してもいいじゃない。
結婚して子供が出来たりすれば賭けに出ることなんてできない。
今の内に無茶しとけ、若いうちから石橋叩き過ぎるな。
↑
C++ が斜陽だとか、他言語ならば売れるとかいうコメントは見当外れじゃないかな。
アプリケーション的なものだけならアマチュアが使う分には Python だけでも案外不足ないかもしれないけど、他の領域が無くていいとは言えない。
売れることだけ考えた大衆迎合なら今更あたらしく始める価値がない。
無いからやろうとしているんだから、その結果がどうなるかなんてわかんないし、まわりが気にすることでもないでしょ。 ぶっちゃけ誰の会社が潰れても知ったこっちゃないし。
創刊される雑誌が読みたいか読みたくないかで言えば俺は読みたいと思う。
おれも読みたい
> IEに対応させるために、Webプログラマがどれだけ苦労していることか。
作る側の不満を使う側にぶちまけられても...
作る側の立場を補足しますと、意外と多い C/C++, Objective C/C++ 製のソフトウエアという現状に
愕然としますね。OS や Web ブラウザなどだけでなく、業務用アプリケーションなどまで
未だに他の言語に置き換えられていないものが多数存在します
個人的には、過去の資産や OS などの機能を直接使えるため、C/C++ で前処理して
C/C++ から他の言語のソースコードを生成して実行させるというのを良くやっています
「ハァ? お前まさかIEみたいなクソ言語使ってるっていうのか? アホか?」
あーあ、期待して開いたのに、買う気失せたよ
どうせなら、「プログラミング雑誌」じゃなくて「プログラミング言語雑誌」にして
くれ。電子出版って何を想定しているのか? Kindle対応だよね。
「クソなものはクソ」と言って何がわるいんだい? ついでに記事でも、「こんなモノはクソ」と、言語仕様や実装の問題点を徹底的にブチまけてもらいたいです。
ネガティブな意見書いている人たちはどうせ雑誌もPDFも買わないって。
絶対応援します。頑張ってください。
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